雑板屋

グロ画像に要注意! おかげさまで映画525本、読了本220冊!映評・書評の黒ブログです。

ノンフィクション

「ハサミを持って突っ走る」オーガステン・バロウズ4

「ハサミを持って突っ走る」著者はオーガステン・バロウズ、1965年生まれ。

オーガステン自身のゲイ少年だった頃の13歳から18歳までの生き方を回想記として小説的に仕上げた(仕上がってしまった)物語である。彼が経験した出来事、彼が出会ってきた人々はまるでまるっきり作り物の小説の中のことのようで、信じ難いことだらけなのだが・・・。
これはまさに真実の回想記なのである。

母親は詩人でありながら精神病患者、しかもかなりの重度。
父親も相当のアル中。
兄はアスペルガー症候群の自閉症。

両親は、常に激しく言い争い喧嘩ばかりで、オーガステンの幼少の頃にはとうとう離婚した。
それから母親は益々精神科医のお世話になり、オーガステンは養育能力のない母親と離れて暮らし、母の世話になる精神科医の家族らと共に暮らすこととなる。のだが…。
これが、また最高に面白くて奇妙な変態家族なのである。
そんな状況の中でもオーガステン少年は自我に目覚め、周囲を客観視しながら冷静に受け止め、時には悩み苦しみ、将来の自分を想像し不安を抱きながらもたくましく成長していく姿が本当に頼もしい。

人間は、たとえどんなに悪い状況の中でも、強く生きて、生き抜ける術を持ち合わせているものだと感じるほど、この物語の中には強い生命力が溢れている気がする。

ゲイとして目覚める頃の少年の生々しさもそれなりに刺激的ではあった。
感情豊かに喜怒哀楽を表現していることもとても素直に感情移入ができる。

精神を病んだ母親に対する想いも、男性パートナーの恋人や同年代の1番の仲良しの女の子に対する想いも、
少年の心は常に正直で、少々皮肉れた感情も許せるものがあったし、大人ぶった態度も精一杯の気がした。

精神科医の家族と共に過ごす生活の中には、声に出る笑いもあれば、清々しい明るさもあれば、暗くくすぶったような怒りもさえも存在した。

だけどとにかく…とにかく言える事は、登場する人間一人一人の心が本気で逞しいのだ。
そこに、少しの羨ましさと少しの敬遠が入り混じって私は複雑な心境に陥った。

これはオーガステンの自伝的小説。
多感な13歳から18歳までの回想記。
読み物としては、非常に面白い。
18歳以降の彼の人生が、非常に気になる。
続編も本国では存在するらしいのだが、とても粋で冴えた翻訳をなさっている本書の訳者、青野聡氏訳で日本語訳本が出ないのか・・・実は妙に気になっているところである。
ちなみにこちらは→オーガステン・バロウズご本人のサイト。



「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」北尾トロ5

「裁判」・・・これまで生きてきた私の人生で、最も重く暗いこの二文字が、頭と身体に纏わりついて離れなかった日々にようやく終結の兆しが見えてきたあの日・・・。
弁護士の先生との打合わせ最終日を向かえ、気分清々しく軽やかに某法律事務所を出ての帰り道、楽しみの一つであった大型書店巡りをしていた際の出来事である。
書店の平台で見つけた1冊がこれ「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」北尾トロ著だった。(どうですか?ではなくて、どうすか?というところがニクイのだ!)
‘なんという素晴らしいタイトルなんだっ!’
すかさず、手に取りチラ見で中身を拝見。
どうやら、著者が数々の裁判を傍聴したその実話記録らしい・・。
‘今日は、これを買うに限る!’
運命の巡り合わせを感じた直感と勢いで即購入。
明るい気持ちで帰路に向かうのだった。

早速、夢中で読破。
確かにその中身は、今の私にとっては、ものすごくディープに面白かったわけで・・・。
正直、傍聴される当事者側の立場としては、かなりきついものがある。赤の他人に裁判の詳細を知られてなるものか!と憤慨するか・・・あるいは当事者はそれどころか全くどこにも余裕がないか・・・。
争う者同士の醜い姿は・・・できれば晒したくはない。
けれど、そこは自由に傍聴できる裁判である。
誰にも文句は言われはしない。
マナーさえ守っていれば、聴かれてもしょうがないのである。

著者が裁判傍聴の虜になっていく過程も面白い。
傍聴する者の心意気だとか、観察眼だとか、その道々のマニアでなければここまではできない!と言った激しさは真似のできないものであり、尊敬に値するくらいだ。
想像もつかない様々な事件が存在し、個性的な被告人、被害者、その家族親類、色んな人間が登場し、一つ一つがドラマだったりする。嘘偽りのない真実が、目の前で‘裁判’という舞台で繰り広げられているのだ。

著者が描くイラストや似顔絵もなかなか面白く、状況が想像でき、さらに事件に対して興味が湧く。
被告人ファッションのレポートなどは、爆笑ものであった。
ただ、少し気になったのは、女性が被害者である強姦やレイプ事件。同情するし、ナイーブにもなる。女性の立場から見ると少々傷心するかもしれない。
男性読者と女性読者では、若干意見が食い違うこともあるかもしれない。現実に起こっている破廉恥な事件が世の中にはたくさんあるということ。ここは割り切って読むしかない。被告人には、十分反省していただき、再犯しないと誓っていただこう。

有難いことに最後まで、非常に興味深く面白く読むことができた。

私は、裁判員制度には大いに賛成だ。
裁判の傍聴もできることなら経験した方がいいとも思う。
裁判には民間も入るべきだと思うし、もし、自分が裁判員に選ばれたら・・・。
喜んで気持ち良く受けるだろうし、真面目にその担当事件も勉強し、自分なりに意見を述べるだろう。
できれば公平な立場で、無欲で、冷静に、そんな気持ちで裁判に関わりたい。

少しでも興味がある人には、是非読んでもらいたい1冊!と言える。





「日本の刑務所(東日本編)」齋藤充功&刑務所特別取材班5

以前から気になっていた1冊。
興味津々であっても、書店でペラ見も中身チラ見も、あえて避けて・・・。
ようやく、図書館で借りて来ることができた。

こちらは東日本編で、北は網走刑務所から、とりあえずは名古屋刑務所まで、28箇所を順に掲載されている。写真が多く、とても見易い編集になっているし、とにかく・・まぁよくもこれだけ詳しく、各地の刑務所の歴史から現在の状況まで事細かに調査し取材したもんだと感心する。

徹底取材の『獄中実録史』である。

収容率も年々UPするばかりの日本の刑務所事情。
国内で起こる犯罪も、何も日本人ばかりじゃない。
囚人には外国人だって多数存在する。
ムショ仲間が出獄後に再び起こす再犯。
新人刑務官よりもベテランになる懲役受刑者。

徹底取材されているだけに、なかなか面白い記事が満載だ。
刑務所暮らしの中で、囚人が最も楽しみにしている食事。
その食事の写真も様々で、土地土地の産物が登場するなど、メニューは非常に興味深い。

懲役受刑者の強制労働の一つである、刑務作業。
よく目にする機会もある木工作品。
所謂、刑務所家具。
元々、手作りの一品、手をかけたモノには、敬意を抱いている。
無心になりひとつひとつ丹念に作り上げられた作品には、人の温もりを感じるからだ。
そんな作品がまたしても写真で掲載されている。
実に、美しい・・・。

受刑者は、収容されるにあたり、それぞれの級が分類されている。
初犯者、重犯者、女子、精神障害者、身体障害者など、刑務所によってそれぞれ受刑者の特徴がある。
死に至る病を持つ者も・・・。
死を覚悟した人間は、何を想うだろう・・・。
何を感じ、何を悟るのだろう・・・。

出来れば、犯罪の世界とは無縁に、平和に健康に日々を暮らしたいもんだ・・・。
と真剣に思う。







「世田谷一家殺人事件〜侵入者たちの告白〜」齊藤 寅3

【犯行現場の視線が・・・】

‘世田谷一家殺人事件’・・・2000年暮れに世田谷で起きた一家惨殺の事件は、その内容を知る者に不気味な恐怖を与えた。
事件発生後からできるだけ自分なりに事件報道には目を向けてきたつもりだし、未だに未解決なこの大事件を忘れることは無い。

多くの指紋を残しながら、何故犯人は捕まらないでいるのか?

発売当初から何かと話題の本書は、自身も興味があり、いずれ読むつもりでいた。

事件の風化を阻止しようとする心意気と、真実を突き詰めようとするジャーナリズムには大賛成ではある。が・・。

正直、途中から読む気力が萎えた。

理由は著者の言葉で語られる犯行現場の詳細。
脚色の濃い内容で、読みながら困惑と怒りの感情が混在。
ノンフィクションで、これでは・・・と。
いかにもチープな警察小説を読んでいるかのような錯覚さえ・・。

これまでも好んでノンフィクションは読んできたけれど、自己陶酔気味な脚色交じりでは、信憑性に欠け、全てが虚構のように感じてしまう。

この1冊が大きく事件解決・犯人逮捕に繋がるほど奉仕できるとも思わないし、現に何にも・・事件は未解決のままだ。

確かに‘クリミナル・グループ’なるもの存在自体は恐怖だ。
平和ボケしている日本人を目にすれば憎悪も湧くかも知れない。カネが目的、カネが全て・・だという個人の価値。
命に何の重みも感じない冷酷さ。
そんな得体の知れない人間が身近に、間近に迫ろうものなら、恐ろしくて仕方が無い。
ここ近年の想像を絶する少年犯罪の増加といい‘日本は安全である’なんて言われたのも遠い過去のように感じる。

少しでも事件に、本書に、興味のある方には1度は読んでみることをお勧めする。

世田谷一家殺人事件「世田谷一家殺人事件〜侵入者たちの告白〜」齊藤寅


「アウシュヴィッツの手紙」5

アウシュヴィッツの手紙〜ナチ強制収容所の実態。
初めて若者向けに編集されたアウシュビッツの記録。
ポーランドの博物館協力による写真で綴る〜

アウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館内の写真や、二人のナチス親衛隊員が残した記録写真などを交えた記録写真集である。
どれもこれも非常に貴重な写真が、数多く掲載されているので見所満載だ。
それは、あまりにも強烈で過酷で非人道的な衝撃写真ばかりだ。

印象に残ったもの・・・

・色も様々で、生々しい女性の髪の毛を束ねて作った毛布。
・山のような積み上げられた・・・義足、トランク、毛布、衣類、ヒゲそり用のブラシ、靴類などがアイテムごとにわけられていたり・・。(いずれも解放後に記録された写真)
・人体実験を行っていた実験室の再現。(博物館内)
・メンゲレの双子の実験対象とされた双子たちの写真。
・一人10秒!と規則のあった蓋なしトイレと蓋ありトイレの写真。
・積み重なった死体の山。痩せ細り骨と皮だけになった裸死体。

書ききれないほどの衝撃写真だ・・・。
解放直後に写された人々の表情に、どんな思いがあったのか・・・
地獄の経験をした者の見せる表情には、その後を生きる希望が果たして本当にあるのだろうか?
そんな絶望感さえ感じてしまう。
以前見たドキュメンタリフィルムに登場する生存者たちは、口を揃えた様に皆が言う・・常に生き残ることを、希望を捨てなかったと。
人間、生きることが壮絶だと、何の苦労もないままに漠然と日々を過ごす自分が、よほど甘いのか・・?
この写真集は、己に様々な疑問を投げかけてくる。

アウシュヴィッツ博物館・・・是非訪れてみたい場所だ。

それにしても、強烈な写真集。
アウシュヴィッツを知るのに、オススメの作品。

アウシュヴィッツの手紙―写真物語

アウシュヴィッツの手紙―写真物語


「実録!完全図解 刑務所の中」坂本敏夫

1412a884.jpg3代継いだ元刑務官が明かす

【刑務所の中を読察するの巻き】

「刑務所の中」・・・実はごく最近映画としての作品を鑑賞したばかりで
こちらは催洋一監督、山崎努主演の素晴らしい獄中邦画であった。
この作品は花輪和一氏の劇画原作を元に作られているので、
実質的には、1番目が花輪氏、2番目が催監督、そして3番目がこの元刑務官の坂本敏夫氏の著書ということになる。

この坂本氏、祖父、父と三代続いた刑務官一家。
27年もの刑務官人生経験を生かして、イラストを交えた実録記事を赤裸々に描いた今作は、とても興味深いものである。
普段通常なら善良な一般国民であればこのような塀の中まで事細かに覗く事は不可能に近い。
けれど、「刑務所の中」がこれまた(大真面目に思うのだが)とても身近にさえ思えてくるほどリアルなのだ。

この坂本氏実は、映画の「刑務所の中」で刑務監修を行い、また網走ロケにも同行している。
映画と併せて読んでいただければ、面白さ倍増!

刑務所内の生活、受刑者の壮絶な人生、印象に残る受刑者・・・果ては集団脱獄・集団暴動まで・・・。

中でもそれまで荒れ狂っていた日本の刑務所内の規律を一変させた伝説の男・・小田勉氏(おだつとむ)の受刑者達を言いなりにさせていったロボット改革・・・これは非常に興味深く、そして一気に読んだ。

全体的によくまとめられていて、イラストも説得力を持ち、
なかなか骨太な1冊であった。

(2004年夏読了)

「華城事件は終わっていない」ハ・スンギュン

【実録犯罪!担当刑事の綴る真実】

先日、「殺人の追憶」の劇場鑑賞を終えたばかりのその足で、書店にて偶然巡り合えた1冊。ちょうど発売されたばかりのようで、目にするのも初めてだった。

激しく切望していた映画劇場鑑賞。
映画の方は予想を遥かに上回る素晴らしい出来だった。
この真実を映像化したことそのものを製作側へ深く敬意を示す、と同時に亡くなられた被害者のご遺族の方へのお悔やみを申し上げたいと思う。

こういった実録犯罪を描く作品・・・
映画の作品以上の物事や真実を深く知りたい!と思う。
タイムリーなことに、この未解決連続猟奇的殺人事件を知る手がかりとなる1冊の本。
当時の担当刑事が、現在も捜査中である事件を赤裸々に告白するなど
この事件の解決への意気込みを感じるわけだ。

‘何が1番驚くべきことなのか?何がそんなに興味をそそるのか?’
この作品への疑問を自分に投じてみる。
それはつまり・・・

・連続猟奇殺人事件が嘘偽りのない事実である事。
・真犯人が未だに健在で、今現在も何事もなかったかのように平和に暮らしていることもあるかもしれない・・という疑念。
いやもしかして極端な話、真犯人がこの日本に来ていてあるいは在住していて、同じ劇場内いやもっとすぐそばで自分の隣で同時刻同作品を劇場鑑賞しているかもしれない・・・。という極めて危険な状況・・・。
あるいはこの1冊の本をすでに読破し、あざ笑っているかもしれない・・・
などと勝手な憶測や妄想が巡れば巡るほど、興味が湧くのである。
それに自分がもし犯人で生きているなら、正直この作品を劇場鑑賞したいし本だって読んでみたいと素直に思うわけで・・・。
きっと心の内で‘自分のみぞ知る真実’に優越感さえも抱いているかもしれない。

映画として作品はある部分を強調していたり、また真実とは異なる相違点がいくつも見られた。

映画ではその当時の状況や時代の空気を感じ、実録本では真実
を感じ取りながら、真犯人を推理するのも悪くはないだろう。

時効まであと2年・・・。
私の中でもまだこの事件は終わってはいない。

(2004年春読了)
華城(ファソン)事件は終わっていない~担当刑事が綴る「殺人の追憶」~

「メルセデスの魂」御堀 直嗣4

0e2ce453.jpg【愛しのMercedes】

この世に、自動車という乗り物が誕生しておよそ120年。
世界最初の自動車を作り上げたのはドイツ人技術者、カール・ベンツという男だ。
世界で初めて作られた自動車‘パテント・モトール・ヴァーゲン’を、実は愛知県トヨタ博物館にて、以前この目で見たことがある。
現代の車とは比較にならないほど華奢で、三輪車のようなカタチをしたその自動車は、博物館内の他の車に比べて異様なもので、本当にスピードが出るのだろうか?と
心配になるくらいだった・・・。

その世界最初の自動車の誕生と、自動車の歴史と技術を学ぶこととなる。
きっかけは、書店の平台で見つけた1冊の本。
「メルセデスの魂」御堀直嗣著。
カバーのメルセデス・スリーポインテッドスターは、愛着がありつい視線が捕らえてしまう。
相方愛車について、根底から学ぶのも悪くは無いだろう。
そんな思いで読書意欲が急に湧いたのだ。

自動車工学に精通する著者の、車に対する愛情がひしひしと伝わってくる。
内容も非常に濃く、事細かに饒舌に書かれていて、自動車を学ぶという意味では大変有難い1冊である。

自動車発祥の地、ドイツ・シュツットガルトの歴史と風土から、カール・ベンツとゴットリープ・ダイムラーという二人の技術者の偉業、ダイムラー・ベンツ(ダイムラー・クライスラー)社の誕生、シュツットガルトで自動車が生まれた理由と自動車の歴史そのものが非常に興味深く、その時の流れに年月の重さを感じた。

その他にも、BMW,フォルクスワーゲン、ポルシェ、アウディ、
オペルなど、様々な自動車が登場し読む者を楽しませてくれる。

‘安全はメルセデスの伝統である’
まさに言葉通りに、メルセデスは、安全と安心と快適を与えてくれる信頼ある車だ。
‘1度乗ったら、やめられない’・・・心地良いカーライフを今後も楽しみたいと思う。
メルセデスの魂

「宮崎勤 精神鑑定書」 瀧野隆浩

< 〜多重人格を検証〜 >

昨年暮れ、新年を迎える準備も整いつつある12月30日、奈良県で起きた少女殺害事件の犯人が捕まった。
新聞やテレビやマスコミが大々的に報道をした。
‘未解決のままに新年を迎える不安’をクチにし、‘怒り’を持った住民らは、事件解決のひとときの喜びと、全ての不安が解消されてはいない今後の新たな不安を持つこととなる。

新聞紙上あるいは週刊誌上等で、犯人である小林薫の個人そのものと彼が犯した罪を専門化があらゆる角度から分析をし始める。
“彼はペドフィリアでもあり、ネクロフィリアでもある”
“劇場型犯罪であり、自己陶酔者である”
“宮崎勤と非常によく似ている”  など・・・。

ここで宮崎勤という犯罪者についてあらためて、当時の記憶が蘇った。ビデオテープに埋もれて、まるで閉じこもるようにひっそりと過ごす自室の映像・・・‘おたく’という言葉を生み出したダークな世界。犯行声明文に使われた‘今田勇子’という神経質そうな筆跡を思い出す。‘今田勇子’なるその彼女が、果たして事実は男であるのか?女であるのか?そんな問答を台所で、今は亡き母と会話を交わしたことを思い出す・・・。

“宮崎勤は多重人格であった”
後々よく耳にし、目にしていた一文である。
この著書には彼自身と鑑定人との問答を、あらかじめ重要視した上で抜粋し引用掲載されている。
それはまさに生々しく、驚異的でもありただ驚愕するばかりだった。
非常に解りやすく、宮崎勤という人間の生い立ちから、犯罪を犯すに至るまでを検証し、読む者へ様々に浮かぶ疑問や怒りを投げ付ける。

途中で読書を止むことが出来なかった。朝方まで一気に読破した。
あまりにも壮絶で強烈だったので。
多重人格(解離性同一性障害)という病理と、犯した罪とは別物である。かといって自身は死刑制度廃止論者というわけでもなく・・・。
とにかく複雑な心境だ。

世の中に起こる全ての事が・・・とても複雑で難解に感じてしまう。
今ここにある自分という人間が、とりあえずは健康体で、このように、好きな読書を堪能していられることに感謝しなければいけない。

宮崎勤 精神鑑定書―「多重人格説」を検証する

アメリカ重犯罪刑務所

【そこで一句・・・ 砂浜で 紙幣を燃やす 丸山氏】

2日間で独占読書して読了した『アメリカ重犯罪刑務所』〜麻薬王になった日本人の獄中記〜丸山隆三氏著書。
コレはMR.丸山の自叙伝的ノンフィクションで、自分の知らない世界を覗くのは単純に面白いものだ。

刑務所話、しかもアメリカ重犯罪、レベル4の人間模様・・・頭のイイ人間はたとえどこに身を置こうともビジネスセンスに長けているということか・・・。
統率力・判断力・自己防衛力・経済力ありとあらゆるチカラ!
実は丸山氏の著書は2冊目で、彼のサバイバル人生があまりに波乱で、極普通に日本に暮らす日本人の生き方を逸脱したものであるから、非常に面白いわけだ。

決して、それを正当化しているわけでもなく、誇張しているのでもなく、むしろ淡々と抑圧して書かれているようにも思われる節があるので、この著書に描かれている内容に個人的に疑惑や疑問を少しでも感じるなら、それは一個人(金・女・名声)に対する嫉妬に過ぎないのではないか?そんな気がしている。

この『アメリカ重犯罪刑務所』〜麻薬王になった日本人の獄中記〜丸山隆三氏著書と、2002年製作のアメリカ映画『ロックダウン』を併せてご覧になると、これまたアメリカの刑務所内事情が事細かに把握できて一層面白いのではないかと思う。
 

アメリカ重犯罪刑務所―麻薬王になった日本人の獄中記
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映画と読書について、時々美術やアートについても書いています。
映画はジャンルと製作国に問わずどんな作品でも・・。
グロ・スプラッタ・ホラーも大好物!‘ホラーウィーク’と題しストレス発散のため集中鑑賞もします。なので時々グロ画像も掲載しますのでご注意を!!!
読書傾向は男性作家が多く、活字ネクロフィリア系ノンフィクションは大好物です!
その他にも最近激増の、ベストセラー小説の映画化は、原作読了後に映画鑑賞することも楽しみのひとつです。
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