2012年10月

2012年10月27日

「希望の国」シネ・リーブル梅田3

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「冷たい熱帯魚」「ヒミズ」等衝撃作を常に発表している園子温監督の新作です。舞台は架空の町長島県。多分広島・長崎・福島のドッギングでしょう。大地震によって原発が事故を起こし、つつましく生きていた人たちの生活が一変します。
酪農家である小野泰彦(夏八木勲)は息子夫婦だけを町を出させます。泰彦は認知症の妻(大谷直子)と牛とともに家に残ります。しかし、息子(村上淳)の妻いずみ(神楽坂恵)は妊娠により放射能恐怖症になり防護服を着ないと歩けないようになっていきます。泰彦の近所の鈴木家の息子と恋人は恋人ヨーコの行方不明となった両親を探すため沿岸地区を彷徨します。ついに小野家にも退去命令がでますが、彼は家に残る事を決意するのです。

あきらかに「ヒミズ」以降園子温監督は、映画が変わってきていると思います。エロ・グロ・暴力なしです。その点でもの足りなさを感じてしまいました。そして、「ヒミズ」のように若い二人に希望の芽を見るということもないのです。題名の「希望の国」というように希望に決して溢れた物語ではありません。
福島で起こった事から、私たちは何を学んだのか?日本の国はどの方向に向おうとするのか?
希望の国の後ろに絶望の国が見え隠れします。
認知症の妻千恵子の「おうちの帰ろうよ」という言葉に果たして帰るべきおうちはあるのだろうか?と問うのです。
若い人たちに希望の国を作って欲しいという監督の期待に満ちた作品でしょうか?



yukipy1954 at 22:23|PermalinkComments(2)TrackBack(1) 日本映画 | カ行の映画