日本映画

2007年02月14日

「蒼き狼 地果て海尽きるまで」試写会 リサイタルホール2

今から800年前モンゴル建国の英雄チンギス・ハーンの物語。「男たちの大和」で大成功した角川春樹が制作しました。

あらすじ

12世紀末のモンゴル。テムジンの父イェスゲイはメルキト族の妻ホエルン(若村麻由美)を略奪、テムジンはその後10ヵ月後に生まれます。14歳の時父親と嫁探しの旅に出かけたテムジンはオンギラト族のボルテに魅かれ婚約します。ボルテの幼馴染ジャムカと兄弟の誓いをします。しかし、父親の毒殺により新しく族長となったタルグアイにより彼らは草原に一族だけで取り残されます。7年後ようやくボルテ(菊川怜)を迎えにテムジン(反町隆史)は行き、テムジンは大国ケレイトに忠誠を誓い段々と勢力を増していきます。しかし、メルキト族に襲われボルテを奪われてしまいます。ジャムカとケレイトの王の助けによりボルテを奪い返しますが、ボルテは妊娠していました。ボルテは出産しましたが、その男の子にテムジンはジュチ(よそ者という意味)と名づけます。成長したジュチ(松山ケンイチ)は父親から北方の残党メルキトを討てと過酷な命令をうけます。テムジンは裏切ったジャムカを天下分け目の戦いで倒し、ついにモンゴルの王”チンギス・ハーン”が誕生します。

チンギス・ハーンといえば西はペルシャ湾から東は中国に到る帝国を作った英雄として有名です。私はこの映画の原作森村誠一の小説は読んでいませんが、今日本経済新聞に連載中の堺屋太一の「世界を創った男 チンギス・ハン」を読んでいます。この小説を読みながら、波乱万丈の人生・・・一体次に何が起こるのかなあ?と思う毎日です。それだけ、いろいろなイベントが起こるチンギス・ハンの人生を2時間強で描ききるのは無理です。映画の中のほとんどは、オールモンゴルロケという戦争のシーン。広い草原を馬たちが滑走します。CGなしってのはなかなか気持ちいいですが、見ながら「どっちが味方?」って感じで、いっぱい馬いるなあとか、エキストラも皆乗馬できるんだ!なんて思うくらいです。チンギス・ハンが父親を殺されてから囚われる場面がないし、凄く重要人物のジャムカとの葛藤が描ききれてないのが残念です。私が期待していたチンギス・ハンではなく、ひたすらモンゴルの草原の戦いの場面で終始した映画でした。反町隆史の台詞の歯切れが悪く聞き取りにくいし、菊川怜の表情が無さすぎ。「男たちの大和」で大健闘した松山ケンイチくん、今回は実力発揮できませんでした。残念!



yukipy1954 at 23:02|PermalinkComments(4)TrackBack(0)