9月に入りすっかり秋めいてきて、惜しむように夏の曲が聴きたくなったので、今更ながら2016年夏のシングル乃木坂46の「裸足でSummer」をレビューしてみる。


「裸足でSummer」はここ2、3年の乃木坂楽曲で見られるEDM色のあるさわやかなポップス。
最初に聴いたときは他の乃木坂楽曲に比べると少々インパクトに欠けるとも感じたが、数回聴いているうちに相当なお気に入りの一曲となった。off vocalで聴いても十分に楽しめる至れり尽くせりなサウンドだと思う。(初回のレビューなので気に入っている曲を選んだ。)

AメロとBメロ前半、サビの前半では同じ8小節のコード進行が繰り返されており、また他のブロックもFから始まるコード進行であり、曲のまとまり、洗練感、EDM感を四つ打ちのリズムとともにもたらしている。
曲全体を通してストリングス系の爽やかなシンセがドラマチックな動きを見せ、アコースティックギターは哀愁を持たらし、曲に深みが生まれている。ところどころに入るメタリックノイズ系(?)のSEも特徴的。

Aメロは、メロディは他の曲のBメロのような盛り上がりを最初から見せていて、スキがない。
定番のエレキギターのブリッジミュートでの刻みがメインで心地よいリズムを作っている。
歌詞は「日差しの強さ」、「花の色の鮮やかさ」など夏の情景が切なさの中で描かれている。

Bメロ前や間奏の区切りとして入るピアノ系の8部のフレーズは、乃木坂的な品のあるかわいらしさが表現されているようにも感じる。
Bメロ後半になると、メタリックノイズ系のSEは目立たなくなるが、エレキギターのミュート音が加わり軽快さが加速される。
歌詞は、Aメロから一転して「ノースリーブ」「サイドウォーク」「ルイボスティー」など横文字が多く使われ、「君」についての具体的な描写がされる。個人的には曲の展開も相まって「~サイドウォークで太陽が似合うのは君だ」というフレーズが印象に残った。

サビではこれまでの楽器に加え、シーケンス系のシンセ音が加わり、曲をさらに盛り上げ、ストリングス系のシンセとエレキギターもさらにドラマチックに展開する。各小節頭でのhey!というメンバーの合いの手が、
メロディは8部の連続を基本とした展開で、ノリがよく聴きやすい、またある意味で不器用さのある・純情なかわいらしさのようにも感じられ、その点ではmiwaのミラクルにも若干通じるところがあるかもしれない。
歌詞は、前半がすべて疑問文となっているように、予測できない奔放な「君」を見ているだけだが恋心を抱いている状況が描かれている。これは2番のAメロで「心地いい」と表現されている二人の距離感。2番サビでは、今は伝えられないでいるが、「一緒にどこでも歩いていくよ」、「何だって付き合うさ」、「君」の行動をさらに見ている描写により思いの強さが合わらされており、
奔放さ(予測できない、振り回す)と「裸足」という言葉の組み合わせが秀逸だと思う。これ以上に青春の香りがありながら、奔放なイメージを出すことができる言葉はあるのだろうか。作詞の際にどのように発想しているのだろうか。


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