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2007年07月18日

言えないのではない?

今日の話は、前回の続きです。

 「あ、こやつ、宿題やってないなー。」という場面では、
 いいパターンと悪いパターンがある。
 いいパターンの場合については、前回のとおりです。
 今日は、悪いパターン…、の前に、
 その前の、超大事なことを、1つ。


 「うっそー、マジで?オーマイガッシュ。」

 不登校のA君は、宿題を忘れていた。

 A君は、主張をあまりできない子だった。
 意見、考えを伝えるのが苦手な子。

 思い返してみるに、
 今まで担当してきた不登校の子もそうだった。


 彼らは、失敗したときに、うまく説明ができない。
 できなかったことを、報告できず、黙っている。
 黙っていると、身体が下を向いてくる。
 身体が下を向いてくると、気分は落ち込む。

 気分が落ち込む→自信がなくなる→できなくなる→報告できない→黙る…

 …負のスパイラル。

 
 僕は考えた。
 彼らの身に立ってみると、言い出せない理由は、カンタンだった。
 今の僕が彼らの身に立ってみると、こう思うはずだ。

 「だって…言えねえって。」

 だって、悪い事を報告するのって気まずい。
 だって、相手の気分を害するかもしれない。
 だって、自分のことを「だめな子」って思うかもしれない。
 
 そう思うと言い出せない。言う勇気が、出せない。

 僕はそう思っていた。
 「なるほど。言う勇気を持たせりゃいいのか。」

 家に帰り、1人会議。
 「ならば。僕が何か1つ、失敗をする。そして、
  “も、申し訳ない。僕ね、これ、失敗しちゃったので、君に報告します。
   申し訳ない。ごめんなさい。すみません。”と謝り、
  そこから、“A君も失敗したら、言い出してちょ。”、
  という意図を確認しあおう。よし、そうしよう。」
 
 
 担当の子を見る。宿題をやっていない
 しかし、彼からは、報告してこない。そこで初めて僕は気づいた。

 「俺は、バカだ。オラ、大きな勘違いをしてたべ。」

 彼らは、謝る勇気がないのではない。
 コミュニケーション能力が足りなくて言い出せなかったのでもない。
 僕に報告しようという意識が低かったのでもなかった。

 「…彼らは、謝り方を知らない。」


 僕にとって、謝り方を教えておくことは大事です。  
 僕の感覚で言えば、不登校の子ほど、大事だと思う。
 あるいは、指導を始めて間もない子の場合も大事だと思う。

 その昔、僕が中学生の時。
 僕は、学校の先生に電話をしなければならない用事があった。
 これは、当時の僕にとっては相当「重たい」行為だ。
 受話器をとっては、置き、とっては、置く。

 「よし、後にしよう。7時57分になったらかけよう。
  テレビもコマーシャル中だし、先生も迷惑しないだろう。」
 という、わけのわからぬ理屈を自分に掲げた。
 しかもそれは莫大な説得力を私にもたらし、電話を先延ばししていた。
 
 そのとき、父だったか、母だったかが、ふと言ったのだ。
 「しゃべることを紙にでも書いときなさいよ。」

 さっそくチラシの裏に、書き留め、リハーサル。
 「夜分遅くにすみません。○組のトミナガと申します。
  ○○先生はいらっしゃいますか?」

 驚くほど気分が晴れた。
 受話器をとり、呼び出し音の最中にちょっと逃げ出したくなったものの、
 しっかりと電話することができた。

 
 話は、不登校の子に戻って…

 彼らは謝り方を知らないだけだった。
 
 「あのね。そういう時はね、
  僕が入ってくるなり、
  “始める前に、言っておく事があります。
   すいません。宿題忘れました。次はしっかりやってきます。”
  と言いんしゃい。
  すると、僕は、謝り方がよければ、
  “いいんだ、いいんだ♪ よ〜くわかった。”と言うから。

  はい、もう1回、僕入ってくるからね。」

 と言ってリハーサルを1度した。

 それ以降、彼はしっかり報告をするようになった。


 同様のことは他にも起こる。
 僕が部屋に入り、「こんちは!」と声をかけても、
 生徒は下を向いて(…コクッ)と頭を下げるだけ。

 でも、そういう挨拶になるのは、彼らの性格のせいだけではない。

 「ちょっとおー、あんた、
  こんちは!っつったら、こんちは。くらい言ってよ。
  (すねながら)さぁみしいなあ。」

 リハーサル(←うざくなりすぎないように気を遣いながら部屋を出る)。
 僕「こんちは。」

 生徒「こんちは。」

 僕「おお。こんちは、こんちは。
   いいねえ、なーんにも言ってないのに、あいさつを返してくれるなんて、
   あんたはいい男だねー。いやあ、気分がいい。…もう1回やっていい?」
  (↑すいません、相当、おどけてます…。)



 生徒があなたに迷惑をかけたにも関わらず、何も言わないとき。

 あなたが、
 「あの子は謝ろうという気持ちをもってくれてるのかなあ。
  何も言わなかったけど、罪悪感ないのかなあ。」とヘコむのは、

 …ちょっと早いかもしれませんよ。
 
 彼らは、やり方を知らないだけかもしれません。


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yukitom at 17:40│Comments(0)TrackBack(0)

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