2018年10月05日

収穫の季節

小学生のとき、授業で天気図を書くことを習い、担任の先生から「一番上手に書けている」と褒めていただいたことがあります。嬉しくて「将来は、気象予報士になりたい!」などと一瞬思ったりしたのですが・・・。

「風速・・・メートル、・・・ヘクトパスカル。」ラジオの声を聴きとり、知らない国の名前を聞いていろいろ想像するのも楽しかった記憶があります。

最近は、朝、台風の位置を確認してから出かける習慣がつきました。携帯でも雨雲レーダーを見ることができる時代。便利になりましたが、様々な予定が台風に重なると憂鬱と心配の種が増えています。

海水温度が上がり、その水蒸気が吸い上げられて台風が発生する仕組みを考えると、とても人の知恵が及ばない自然の驚異を感じ、無力感を覚えますが、四季が巡り季節ごとの喜びを享受できるのも自然のおかげです。

黄金の稲穂から実った新米、土の栄養をたっぷり含んだ野菜、木に実る果物、栗・・・etc..。
金木犀が香る頃、恵の季節もやってきます。
このブログで昨年もご紹介しました北海道の西原義弘さんの畑のジャガイモが、今年も収穫の季節を迎え、お裾分けを頂戴いたしました。

友人が、箱から出して、顔を作ってくれました。

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今朝は、私が顔作りに参加。
ソテーしたほくほく新鮮ジャガイモ入りのオムレツです。

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ちょっと崩れた顔なのは、ご愛敬。味はバツグンでした。
西原さん、ごちそうさまでした!!!



yuko_hisamoto at 14:58|PermalinkComments(1) 雑感 

2018年09月23日

モーツァルト・ピアノ・ソナタ全曲演奏会vol.4@サントリーホール・ブルーローズ

9月22日(土)にサントリーホール(ブルーローズ)で開催させていただきました
「モーツァルト・ピアノ・ソナタ全曲演奏会vol.4」おかげさまで終了いたしました。
3連休の初日にもかかわらず、多くの皆様にご来場いただき感謝申し上げます。

2018リサイタルチラシ

ピアノは、昨年に引き続き「ベーゼンドルファーmodel280VC」。
中野坂上の
ベーゼンドルファー・ジャパンから会場に運び入れてくださっての演奏会でした。

気品と温かさと軽やかさを備えた280VCの音色に助けてもらっての2時間でした。
モーツァルトを通じて280VCファンになった!と仰ってくださるコメントなどいただき、有難い限りです。

モーツァルト青春の旅の中から生まれた作品を集めた今回のプログラム。このシーズン、静岡、諏訪、栃木、蓼科、立川、安曇野、神戸など各地で演奏させていただいてきました。

異なる空気、異なるピアノ、異なるホール、異なるお客様、、、。同じ奏者が同じ曲を奏でても、毎回、微妙に違う音楽になります。特にモーツァルトの変奏曲は「遊び」の要素が強く、なぜか上手く回転しないときもあれば、不思議にノリの神様が気分良く応援してくれることもあるのが不思議です。

即興の要素が大きい変奏曲。モーツァルト自身はおそらく弾くたびに違う装飾を入れ、感興の赴くまま指を遊ばせていたと思われます。ところが、後世の私達は、楽譜に残された1つのパターンを確実なものにするために反復し、あたかもその場で行う即興演奏のような「疑似遊び」をするという矛盾を孕んだこのジャンル。

形式美を構築するソナタと、飛翔する精神の産物である変奏曲。今回並べて演奏し、かなりメンタルが異なることを実感しました。

モーツァルト・ピアノ・ソナタ全曲演奏会は、残すところあと2回となり、次回は来年10月27日(日)の午後2時開演です。ハイドンとモーツァルト2人の作曲家を取り上げ、最後のソナタを並べます。
私自身、モーツァルトに一歩でも近づく旅と挑戦を続けていきたいと思っています。

終演後、フーベルト・ハイッス 駐日オーストリア大使と。サントリーホールのロビーにて。

オーストリア大使と。サントリーホールにて (2)




yuko_hisamoto at 00:30|PermalinkComments(0) モーツァルト | 久元祐子コンサート

2018年09月22日

竹麦魚

明治記念館内の羽衣で、久しぶりにお寿司を頂きました。

主任の田村清宏さんの握る珠玉の逸品に感動と幸せのひととき。

部位によって異なる穴子!脂の乗ったお腹はスダチとお塩で、淡白な尾の方は煮詰めたタレで。

マグロの赤身の中心部をヅケで頂くのですが、そのままのお味とスダチをかけたものとの食べ比べ。

赤海老に雲丹をひとかけら乗せて甲殻類のマリアージュ!

外してすぐが一番美味しい貝類。時間勝負の赤貝は大好物の1つですが、貝の下にヒモが隠されてました。ヒモの歯ごたえと風味が貝の味をさらに引き立ててくれます。ヒモの方が味が濃いのだそうです。

お魚についての楽しい話で、秋田のお酒、新政の杯が進んでしまいます。主人と違いたくさんは飲めないのですが、お寿司にはやっぱり日本酒だなぁ、としみじみ思う瞬間です。

お寿司が出てくるリズム、田村さんの笑顔、静かでしっとりとしたバリトンの声、、、。和の美学を感じました。

田村さんの手元を見ると、かなり短い出刃が。15センチくらいでしょうか。お尋ねすると、もともとは普通の長い出刃だったそうで、10年位使い込むうちに今の長さになったそうです。

もうこうなると、手指の一部という感覚だそうです。「もともと道具とはそういうもの」と静かに微笑んで仰います。

道具は生きていて、他の包丁を使うと包丁が嫉妬してもとに戻したときに怪我をする、とか。だから人に貸したりもしないのは当然だそうです。

最後の名工と言われる職人さんに、カリンの丈夫な木を持ち手に使い制作してもらった包丁は、使わずに飾ってあるとのこと。

奥の深い話をたくさんお聞きしました。

最後に、竹麦魚の薄三枚重ねの握り!大根おろしポン酢がほんの少し乗っていて、さっぱりしました。

「竹麦魚」を読めた人はこの10年に2人だとか。

かく言う私も全く読めず、ヒントをいっぱいもらって、ようやくホウボウ!と叫んだ次第。

大満足で外に出ると、
空高く、おぼろ月にウロコ雲!

秋の夜長のひとときでした。

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yuko_hisamoto at 21:02|PermalinkComments(0) 味探訪 

2018年09月15日

モーツァルト@諏訪

諏訪市音楽協会にお招きいただき、音ギャラリー風雅にて「モーツァルト・ピアノ・ソナタ全曲演奏会VOL.4」を演奏させていただきました。あいにくの雨模様でしたが、多くの皆様がお越しくださり、感謝しております。

諏訪市の市木に指定されている「かりん」の木。湖畔の並木の実が黄色く色づいていました。

城下町の風情が残る諏訪の街、諏訪湖の花火の華やかさ、御柱祭りの豪快さ・・・個性ある文化と多くの顔を持つ諏訪。自然に囲まれた諏訪の皆さんは、音楽を理屈ではなく波動で感じてくださっているような気がします。

モーツァルトの「リゾンは森で眠っていた」は、深い木々に囲まれた諏訪にぴったりのヴァリエーションでした。

諏訪市音楽協会の皆さんと。。。

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金子ゆかり諏訪市長様が、公務でお忙しい中、お聴きくださいまして感謝しております。
楽屋にて、いろいろと諏訪のお話をお伺いさせていただきました。


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打ち上げは、スペイン、フランス家庭料理のお店「ポワレ・ポワソン」にて。諏訪市音楽協会の皆さんは、実年齢より見た目年齢は、マイナス10歳!盃が進むにつれ、様々な話題で笑いが絶えません。
長野県の長寿の秘訣を垣間見せていただいたような・・・。


諏訪の皆さんから大いなる自然のエネルギーをいただいた一日でした。

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yuko_hisamoto at 22:26|PermalinkComments(0) 久元祐子コンサート | 久元 祐子・旅

2018年09月09日

かけがえのない存在

9月6日早朝、北海道地震のことを朝のニュースで知り驚きました。
主人と一緒に札幌に3年ほど居住したことがあり、テレビの画面に映し出される被害の様子に愕然としました。

友人の無事をメールで確認。電話も繋がりにくい状況においてSNSは有難い存在です。今年の夏は台風も続き、大きな災害も多く、胸が痛む季節となりました。犠牲になられた方々のご冥福をお祈りし、一日も早い復興をお祈りしております。

そして突然やってくる災害に対し、いかに備えるか、自然の脅威にさらされた私たちに、常につきつけられている課題です。そして平和な日常の暮らしが、いかに貴重なものかを感じています。

ところで、9月8日に演奏させていただいた栃木県の西方音楽館。
館長の中新井紀子さんのご主人が先月8月27日にご逝去されたことを
中新井さんご自身が、朝、静かなお声でお話しくださいました。
ご主人には、年に1度か2度、コンサートでお伺いするときにお会いするくらいでしたが、毎回にっこりと迎えてくださり、温かいお人柄がにじみ出る笑顔が印象的でした。
この4月にお伺いしたとき、体調を崩されているご様子だったのですが・・・。

悲しみを経て、人は深く優しくなる。。。数年前からそんなことを感じています。
中新井さんから翌日メールをいただきました。

「夫の死は、家族の皆にとって、辛く、悲しいことではありますが、

子供たちにとっては、その反面、自立を促す良い機会ともなったと、

日を追うごとに、思えるようになってまいりました。

ここ数年、朝、朝食を共にし、昼、昼食を共にし、

夕方、犬の散歩を共にし、夜、夕食を共にし、

と、平和な日々を一緒に過ごしてまいりまして、

そんな平和な日常は、災害が続く日本、争いが絶えない世界を思うと、

とても貴重な日々なのだ、と思っていた矢先でした。

どうぞ、かけがえのない方々と過ごす時間を大切になさってください。」

忙しい中で、親しい人、大切な人と会う時間は少なくなりがちです。
またそのうちに逢える・・・と私が勝手に思いこんでいても、命は永遠ではない、ということも思い知らされています。

今年は、私自身、尊敬する師匠、親しい人とのお別れが多い年でもあります。
かけがえのない人との時間を大切に・・・という中新井さんの言葉が胸に沁みました。

中新井さんと2018



yuko_hisamoto at 14:43|PermalinkComments(0) 雑感 

2018年09月08日

モーツァルト@西方音楽館

昨夜、栃木の西方町入り。毎年の馴染みの道を走っていると8月にオープンしたばかりの「いきいき夢ロマン」の灯かりが!ものは試し・・・とリハーサルのあと「天然炭酸泉」に直行し、疲れをとることができました。月夜の下、温泉の中で聴く地元の女性たちの栃木の言葉も心地よく、すっかりリラックス。

今日は午後2時から、西方音楽館木漏れ陽ホールにて、モーツァルトピアノソナタ全曲シリーズvol.4 を演奏させていただきました。

ソナタ全曲シリーズも4回目。毎回いらしてくださるMさんや「東京でのリサイタルに都合がつかないのでこちらに来ました」と仰ってくださる日本モーツァルト愛好会の方など、密な空間での演奏は、ありがたい限りです。

同級生のオルガニスト今井奈緒子さんが寄贈された1978年製ニューヨーク・スタインウェイBは、この音楽館にちょうどよく響く大きさです。ダンパーが無くなる「ミ」の音から上のキラキラした輝きは、この製作年代、この機種独特の魅力です。

身じろぎもせず聴いてくれていた高校生の女の子。「KV310 でモーツァルトの苦悩が伝わってきて涙が止まらなかった。」と言ってくれました。医大を目指す利発な瞳で、モーツァルトの波動を感じてくれたことがとても嬉しかったです。

西方音楽館では、毎回演奏会のあとに公開レッスン。今日は、ショパンの前奏曲とベートーヴェンのソナタ7番第2楽章でした。

「虫や小動物が入るので必ずドアを閉めてください」という張り紙。窓から木漏れ日が入る自然光。呼吸を深く、心を澄まして音に身を任せることができる環境の中で、音楽の輪が静かに広がる空間でした。


西方



yuko_hisamoto at 22:45|PermalinkComments(0) 久元祐子コンサート | ホール・音風景

2018年09月02日

すざかバッハの会 礒山雅先生追悼演奏会

安曇野から須坂へ。今日は、須坂市シルキーホールで、すざかバッハの会(大峡喜久代会長)主催の「礒山雅先生追悼演奏会」に出演させていただきました。

塩嶋達美さんが、フラウト・トラヴェルソを担当くださり、塩嶋さんの楽友の宮下静香さんがチェンバロを貸してくださいましたおかげで、「珈琲カンタータ」をバッハ時代の響きでお聴きいただくことができました。

バッハ珈琲

礒山先生とご一緒する機会の多かった3人の作曲家。バッハ、モーツァルト、ワーグナー。
この全く異なる個性の3人のことを礒山先生は「バッハはリズムの天才。モーツァルトは旋律の天才。ワーグナーはハーモニーの天才」と仰り、演奏会では自ら感動の涙を流してくださることもしばしばでした。

今日は、この3人の作曲家の曲でプログラムを構成。
前半のバッハに続いて後半は、モーツァルトのピアノ・ソナタKV310、「フィガロの結婚」から「もう飛ぶまいぞ、この蝶々、「夕べの想い」「魔笛」から「愛を感じる男ならば」。
続いてワーグナーの「タンホイザー」から「万能の若き乙女よ」「夕星の歌」。

最後は、バッハの「ヨハネ受難曲」から39番の合唱、40番のコラール。
礒山先生が渾身の力を振り絞って書かれた博士論文が「ヨハネ受難曲」について。
礒山先生は、須坂でのご講演「バッハの《ヨハネ受難曲》〜その独創性と変貌の歴史を探る〜」
の中で、最終コラールの問題点として以下のことを述べられたそうです。

・最期の審判と復活への希望を歌い上げているのは、ヨハネ福音書の記述と根本的に異なり、きわめて調和的である
・壮大な復活参加は、生金曜日の礼拝の制限を超えたものと受け取られた可能性がある
・バッハは、福音を真に伝えるのは人間ではなく音楽だ、と考えていたのただろう。彼の境界音楽は礼拝の前座ではなく、その主役だった


千曲川ほとりで幼少期を過ごされ、松本深志高校ご卒業の礒山先生は、長野の自然を愛し、たびたび須坂にも足を運ばれておられました。その礒山先生への感謝を込めて、合唱団の皆様とともに「ヨハネ受難曲」の伴奏を担当し、追悼の祈りを捧げました。

須坂追悼演奏会2018







yuko_hisamoto at 23:39|PermalinkComments(0) 久元祐子コンサート | 久元 祐子・旅