『だいぶ足りない』週刊新社会連載 辛淑玉さんのコラム『たんこぶ』第562回 2019年1月15日

『だいぶ足りない』
河野外務大臣が、ロシアとの領土問題で、記者の質問に「次の質問をどうぞ」と、4回も続けて説明を拒否した。回答しない、話をそらすというのは、安倍政権のお家芸でもある。
加計学園の加計孝太郎理事長とゴルフや会食を重ねていた問題を問われたときも、「ゴルフに偏見を持っておられると思います。(略) ゴルフがだめで、テニスや将棋はいいのか」ときた。
菅官房長官など、記者会見では「全く問題ない」「その批判は当たらない」という常套句を連発している。
それをメシ友の記者クラブ側が忖度して、「同趣旨の質問を何回もするのは控えて頂きたい」と東京新聞の望月記者に警告したことを思えば、外務大臣に(会社は違うといえ)、4回も同じ質問をする記者の側に問題があるという仕切りなんだろう。
国民の知る権利なんて、屁とも思っていないのだ。
アメリカでさえ、トランプを追及した記者への出入り禁止措置にトランプ派も含めたメディア側が猛反発し、司法もそれを撤回させた。腐ったアメリカでも、まだ民主主義のルールまでは忘れていなかったということだ。他方、日本では、民主主義のルールなんて守る必要はないという言動がまかり通っている。
あの順天堂大学で、「女子はコミュ力が高いから減点」というのが男子優遇合格の理由とされたが、これは、男には話し合いで物事を解決する能力が足りないと、“医者の男”たちが自ら認めたということだ。
東京医大の「女子は妊娠出産ですぐ辞めるから減点」とか、北里大の「女子は体力がないから減点」とかの言い訳は、「男」は体力があるだけで、生理の苦しみも想像できなければ、出産という「生」の痛みを感じることもなく、弱きものを育み愛おしむ感情も知らず、他者との交渉力もない、と言っているのだ。
確かに、安倍政権を見ていると、いろいろ足りないことは明白だ。
聞けず、話せず、説明できない。
あえて安倍的な表現を使うなら、「こんな人たち」がやる外交に、暴力以外の選択肢などないのだろう。
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