きっと
子供の頃は笑わない子供だった。
食べるものもなく、家にも学校にも居場所がなく、
痩せこけて、半白髪頭の小学生は笑うなんてことには無縁だった。
中学を卒業して、仕事をしながら学校に行って
ただひたすらに辛いことばかりだった。
笑うことなんてなかった。
ひとり生きていくために突っ張って
笑顔ってどうやって作るのかわからなかった
どんな時に笑うのか
顔のどこを動かせば笑えるのかわからなかった
初めて「ああ、私、笑ってる」って思ったのは
幼い娘と一緒にいる写真を見た時。
その笑顔も夫との生活の中で消えていった。
50歳を越えた頃だろうか
自分が笑っていることに気がついたのは
写真の中に笑顔を見つけるようになったのは
そりゃ、色々不満がないわけじゃないけれど、
きっと私、今、幸せなんだろうね。


