気儘想葬

今見ているモノを勝手気儘に想い書き葬るブログ 日記やアニメなんでも

お盆が過ぎ、今年も夏が終わってしまう・・・
例年通り、海と肉焼きで日に焼けてしまった事を後悔している今です。

腕くっっっろ!もうイヤ!

とりあえずいきましょ

の前に・・・

最近”東のエデン”っていうアニメを観たんですよ。
神山さんが監督というのに惹かれて。

「始めは女の子の絵がなんかな・・・」と思っていたんですが、面白かったですね
滝沢朗にキュンキュンさせられっぱなしでした。笑

キャッチコピーに「この国の空気に戦いを挑んだ一人の男の子と」とあるんですが、アニメを観始める前から、「この国の空気」に関して少し考えてしまいましたね

パッと思い浮かんだのは垣根涼介のワイルドソウルに出てくるケイが日本を見て「貧乏くさい」と言い放った際の言葉
「貧乏ということじゃない。おれの国じゃあ、金の無い奴は無いなりだ。服装も住む家もそうだ。それで結構笑って暮らしている。
だがこの国の連中ときたら、どいつもこいつも飾り立て、少しでも自分を良く見せようと躍起になっている。
それがまあ、貧乏臭い」

この言葉・・・刺さりましたね~。笑

これはまた少し違うかもしれませんが、謎の寝てない自慢や、ブラックなのか休みが無い自慢。
言わんでもいいのに金がない自慢や、ドン引きの不幸自慢などなど・・

「貴方はいったい何と張り合い、闘っているの?」と呆れてしまうような人。周りにいたりしませんか?


何故そっちに向かってしまうのか・・・日本人は陰気臭いと言われる所以なんでしょうね。


まあ何が言いたいのかというと、サブタイトルの”SELECON"はセレソンでいいんでしょうかね?
本来はサッカーの代表に使われるポルトガル語らしいんですが・・・”選ばれし者”という意味だそうです

にしても。
”11人”好きですね~
個別の十一人しかり、セレソン11人(+サポーター1人ですが)しかり。
東のエデンでは11人の意味を”無類のサッカー好き”故に。とのことでしたが
9、11や3、11などもありますし”11の数字の持つ意味”みたいなのって何かあるんでしょうかね?

はい。まずこれはここまでにしたいと思います
って話し逸れ過ぎ。笑

冒頭、#8 素食の晩餐で登場したカワシマの外部記憶に潜っている3人。
”個別の十一人がウイルスによって発症する ”という証拠を探している様ですね

素子が潜ろうとするも、荒巻の呼び出しによって退出。
ボーマが引き継ぎ潜ると、”インディヴィジュアルイレブン”という怪しいファイルを発見
これがウイルスかどうか確かめるには誰かの電脳に落とすのが早いと言うイシカワに対し、「俺の頭に入れてみるか」と即答するボーマ
トグサはとっても不安そうだが・・
後にボーマは「なんのことはねえ。中身は出来の悪い評論文だ」と言い、トグサは原書を探しに行き、イシカワとボーマは引き続き解析を始める・・・これはまた後で。


素子サイドでは、クゼが長崎のIRシステムに捉えられた映像を確認
「至急長崎へ飛び、奴を捕らえろ」との荒巻の命により出動。

移動中、クゼの頭の中にもウイルスを保有している可能性がある、とバトー
長距離狙撃って手もあるがイモータル義体だから頭を撃たなきゃ止まらんぞ、と言うサイトーに対し

「場合によっちゃあこいつで頭だけにして持ち帰るって手もある」

って恐えよ。笑

素子にも「サディストだな」と呆れられちゃってますし


で。個別の十一人サイドに移ります


鹿児島にある外国人戦没者慰霊碑に手向けられた線香を踏みにじる男。
ここ見覚えありませんか?
sac#18 暗殺の二重奏で、辻崎ユウが中国の外務次官を暗殺しようとしていた場所ですよね。

”個別の十一人は何故ここを集合場所にしたのか?”

それは”五一五事件”にヒントがあるんじゃないかと思います

五一五事件を起こした将校らが集合場所に決めたのは”靖国神社”でした

今や度々ニュースでも靖国神社問題が取り上げられている神社ですが、「何で毎回そんな揉めてんのよ?」と思う方の為にざっくり説明すると

始めは戦死者を祀る為に建設されたが、後に日本国を守るために亡くなった戦没者を慰霊追悼、顕彰するための施設、及びシンボルとなった

が、第二次世界大戦前に日本の支配に置かれたり、日本軍が送られ犠牲者も出た近隣諸国(主に中国や韓国)は「そんな人間達を讃えるとは何事か?!戦争を庇護している!」と猛反発している

という感じです

ちょっと付け加えるなら戦場の日本兵達は「靖国で会おう」とお互いを励まし合っていたとか。
心の支えになっていたんですね。


さて。だとしたら”踏みにじる行為”には疑問が残りますね

sac#18のニュースから拾うと「この鹿児島の慰霊碑には日本人だけでなく、当時沖縄に居留していた中国人も多く含まれている」

更に「長崎の出島には、中国が難民輸送の定期便を出すまでになっている」との#1の台詞から想像すると、”嫌中”の気があるのかなと思いました

五一五事件時代の首相”犬養毅”と同じく茅葺さんは親中派。
そして更に言えば”帝国主義的支配(米国の)からの脱却(独立)を最終的には目指している”所も一致していますね

そして茅葺さんと敵対している高倉官房長官は「この国は米帝無しには立ち行かん国だよ」の台詞からも分かる通り、米国よりです
合田はラストCIAと共に米国へ渡ろうとしています。と言うことは合田のシナリオを望んでいたのは・・・おっと!
ラストの見解を先取りしてしまう所でした!笑

でもこれだけ言わせてください!

・若い将校らは自らの正義を貫いたという風に見えたが、五一五事件は軍国主義へと逆戻りする大きな切っ掛けとなってしまった
・犬養毅が首相を続けていれば、日本は第二次世界大戦を回避できたのではないかという話もある
・大戦後、自由貿易などでいい思いをしたのは米国

・・・何故合田が”個別の十一人”の評論文を五一五事件と被せたのか、真意が見えましたね。



きっと当時を”再現”したかったんではないでしょうか



勿論、米国の意向で


日本の奇跡の開発に成功した今、主導権を握ろう。
今こそ帝国主義的な支配から脱却し、新たな国際共同路線を模索していこうとする日本を、武力で捻じ伏せ、0に戻し、また依存させ、まだまだ消費したい。と


あ~かなり話飛んじゃいました!!笑

続きを読む

1.の【あった記憶論】行きますか

の前に。

細かい所追って行きましょ。


素子が路地を出て、新人やバトーが彼女を見失った時

壁に貼られている注意書きの様なものに目を凝らすと..

"不患人之不己知、患己不知人也"の文字

どうやら孔子(紀元前552年生まれの中国の思想家、哲学者)の論語の様です

意味"人が自分を認めてくれないことを心配するのではなく、自分が人を認めようとしない事の方を心配しなさい"

なんだか..合田を諭す様な文句ですね

ここだけならまだしも、この言葉は牢記物店内にも飾ってあります

もしこれが合田によるプロデュースだとしたなら、この様な言葉をチョイスして入れるか?

....。


牢記物店の"牢記"とは"しっかり心に留めて忘れないこと"と言う意味がある様で

あの店内の"残留思念"を放つ"物"達はその"誰か"にとっては忘れてはならない大切な記憶そのものの様です

ではあの牢記物店に雑然と並べられた"物"達は誰の"しっかりと心に留めて忘れてはならない物"なんでしょうか

パッと見、私が見つけた物を上げていきましょう

まず素子が入って直ぐの壁に下がっている"POST."はsac#4視覚素子は笑うで山口が封書を入れたPOSTの文字体にそっくりですね

そして天井に下がっているのは神無月 渉の"サンドイッチの味"のポスター

パトカーの玩具が見えるシーンでは、隣のBOXの影に見えているグローブ..これ多分左利きなのでsac#11亜成虫の森での左利きのキャッチャーミットじゃないすかね

突き当たりに置かれている"ローラースルーgogo"

って..ローラースルーgogoで分かりますか?笑

これ、素子がクゼの病室で乗り回していた物じゃないすか?

後はスーツの胸ポケットにさされた金クリップのボールペン

これはsac#4視覚素子は笑うで、素子と荒巻が笑い男について話すシーンが一番分かりやすいと思いますが、荒巻のボールペンであり、荒巻のスーツじゃないすかね?

階段を登った2階の部屋の隅に置かれている熊のぬいぐるみは、sac#8の恵まれし者たちに出てくる6歳で事故に遭ったものの、全身義体を免れた女の子が病室で抱いていたものかな?

孔子の論語が所狭しと並んでますね

吊るされたeast airの飛行機は事故に遭ったあの機体なんでしょうか?

他にも色々ありますが割愛。笑

私はこの牢記物店内の物は、"誰か一人の人の大切な物"だと思っていたんです

例えばクゼの。とか
素子の。とか..
でも2人の知らない物まであるという事は"一人の"大切な物達では無いという事ですね

未だになんの基準でこの物達が描かれているのか、その共通点が見つけられずにいます
誰か教えて下さい。笑


さて。

では行きましょか。


まず"これが本当の事なら何で素子とクゼはすぐ思い出せなかったの?"

と言う疑問は、"外部記憶装置"に答えがありますね。

sacの解説の何処かで外部記憶装置について書きましたが
"外部記憶装置に記憶を預けると、その記憶は頭の中からなくなる"らしいんですね。
攻殻機動隊の小説"stand alone complex"のパズの台詞からそれが分かります。

クゼはここに記憶を"預けて"いると老婦は語っています


そして素子の場合、sac#24の台詞

「状況に応じて義体も脳殻も変えてきた..なら記憶も変えるまでよ」や

sac 2nd#15の台詞

「そんな些細な思いすら、お前達は消し去るのか?」という有須田に対し

「そうよ。それが体制に何かを明け渡した代償に力を得た者の禍福」

この台詞は案に素子自身そうだったと言っている様に聞こえます

素子は軍時代やその後の9課で、生き残り、更に力をつける為に徹底的に"感傷"を捨てて来た人なんだと思います

sac#24で感傷的な言葉を発したバトーを即座に否定したり、感情の様なモノを会得したタチコマを即座に切り捨てるなど、そういう部分を持たない様徹底しています

と言う事は..これは憶測ですが、素子は"故意的にその記憶を消していた"んじゃないかと思うんですよね私。


そして牢記物店の老婦は、
「この2つの義体は、今では立派な成人になった男の子の方がずっと大切に保管していたものなの」から始まり、

女の子の義体は、男の子が大学の研究室に保存されているのを見つけた事。
でも義体をリサイズした女の子の行方は掴めず仕舞いに終わった事。更に

「だから女の子の方の記憶は今でも空っぽのまま」

と来た。
と言う事は男の子の方は記憶が"ここにある"
と言う事ですね

上で説明した裏付け..になるかは分かりませんが、取り敢えず合点がいきますね


そしてね。ちょっと私"神無月 渉"について新たな発見をしたんですよ

神無月 渉の映画のポスターに、

【浮輪】ーgo see bananafishー

と書かれてるのを発見したんです


sac#10 密林航路にうってつけの日の解説で詳しく書いてるんですが、

"PTSD"が鍵を握ってるんじゃないかと思ったんです


「男の子は今...?」と素子が老婦に尋ねた際、

「大戦の末期、外国に出兵して、それっきり。あれから一度もここには来てないから、死んでしまったのかもしれないわね」

と答えます。


sac2nd#16でクゼの軍歴からイシカワが半島に出向き掴んだ過去。
後で詳しくやりたいのでそれは割愛するとして、重要なのは

その時クゼは"PTSDを発症した可能性が高い"と言う事です

"義体の髪がすっかり白くなっていた"という言葉もありますし、相当のショックを受けたんではないでしょうか


"PTSD"の特徴は何と言っても"記憶"に関する物が大きいと思います

これもsac#10で詳しく書いてますので見てみて下さい

サリンジャーの短編小説"バナナフィッシュにうってつけの日"の主人公シーモアや、サリンジャー本人、サンセット計画を遂行していたマルコも"PTSD"らしいんですが、

その診断には

"現在から過去に遡る出来事に対する記憶が重要"みたいなんです

一緒にしていいのか分かりませんが、認知症は"過去の重大な出来事はきちんと覚えている"にも関わらず"日々の瑣末な出来事"の記憶は消えてしまう傾向にありますよね

これをクゼに当てはめると、
"折鶴を折り続けていた幼少期の記憶から、無意識に折鶴を折る時がある"

少し前に船着場で鶴を折った筈なのに、素子に「鶴を折れるか?」と言われてもピンと来なかった理由はこれ..?

"記憶を預けた記憶が飛んでいる"

大切に義体を保管していたのに大戦後は一度もここを訪れていない理由かな?


クゼの記憶の喪失の原因は"PTSD"だとするなら、この二人の過去話は真実だったと思ってもいいんじゃないでしょうか?

二人ともすれ違いですが...
切ないな。泣


そして話を聞き終わった素子は、

「話してくれてありがとう。きっと女の子も、初めて好きになった男の子を、今でも探しているんでしょうね」

と砂糖の包み紙で折った鶴を置いて、その店を後にします


クゼが預けた外部記憶を、素子が偶然...いや"必然"的に知る訳ですね

そして素子は手にしていた黄色いボール..
病室でクゼへと投げたあのボールですよね?

きっとこれが牢記物店へと誘った鍵だと思うんですが、これをあの路地に放る


その跳ね返り方と言うか..何だかもう一度素子が下から来て、そのボールを受け取る様な
...不思議な感じがしましたね


その後の「アイスティーの氷が溶けてるぞ~」と言うバトーと素子の構図ってか、

sac#12のラストにそっくりじゃないですか?

神無月 渉の映画を見て涙を零した後の、感傷的な素子と..

バトーは自分が素子に巻かれた事で、新人達にもう一回チャンスをやって欲しいと頼む訳です


「そうね。確かに初めから上手くできる人なんて、いないかもね」


と優しい一言。



予想外の返答にバトーも戸惑っていますが。笑


折鶴の件で..思う所があったんでしょうね..



では次回に。
続きを読む

とうとう"草迷宮"が来てしまいましたね..

と言うのも、この回が私の中で1番の謎で"自分なりの解釈すらもままならない状態"でしてね..

んでも。
いくら私の頭で考えても、現状これ以上のものは出て来なそうなので書いてしまいます。
sac同様、11話に難解なストーリーを持ってくるって偶然じゃないですよねきっと
憎い演出ですね~!笑

さて何から書けばいいのやら...笑


取り敢えず新人の試験関連は飛ばしますよ!



で。


とにかくこの"草迷宮"を解体するのにあたって必要な予備知識は、


泉 鏡花

明治後期から昭和初期にかけて活躍した小説家
1908年に出版された"草迷宮"という小説

謎に満ちたその作品は今もその色を失わず、大学教授、小説家..色々な人が色々な視点から解釈の論文やコメント、評価を発表している


全文は検索すれば出てきますので、興味のある方はそちらをご覧になってみて下さい

言葉がだいぶ違うので読みにくいかとは思いますが..

【今では進んでいる"精神分析学"や"対象関係論"
当時知らなかったであろう鏡花がそれを直感的に理解し、この小説に応用していた】

という"塩田 勉"さんの論文を主にここでは草迷宮を解いていきたいと思います

こちらも検索で出てきますので、見てみてください


取り敢えず、泉 鏡花の草迷宮の表紙に書かれてある説明書き↓

幼な子の昔、亡き母が唄ってくれた手毬唄。
耳底に残るあの懐かしい唄がもう一度聞きたい。母への憧憬を胸に唄を捜し求めて彷徨する青年がたどりついたのは、妖怪に護られた美女の棲む荒屋敷だった。
毬つき唄を主軸に、語りの時間・空間が重層して、鏡花ならではの物語の迷宮世界が顕現する。

以下はざっくりまとめ

主人公の葉越明という少年は、幼き頃に母を亡くしていた
それ故、彼の中での"母親への想い"は異常な程高まっていた
母が唄ってくれた手毬唄がどうしても思い出せず、その唄を知っているであろう人を求めて旅に出た明であった
その屋敷に辿り着き、ようやく掴みかけたが妖怪や化物、美女に阻まれてしまう
ラスト、その美女が二人の母子を想い涙を零しながら紡ぐ手毬唄。
明の胸にはどう響いたのか...
(ラスト曖昧)

とこんな感じですかね..


ここから、攻殻の草迷宮と、泉 鏡花の草迷宮の共通する点のみをあげていきたいと思います

・プロレプシス《話序先取り》

主人公、明は聞くことが許されずにいた手毬唄だが、小説の冒頭にはこの唄の歌詞が書かれていて、読者は最初に聞くことが出来た

"小説の冒頭と結末に手毬唄を書いたプロレプシスが顔を出す"

これは攻殻機動隊sacも2ndも、セリフでですがありましたね

sac#1 公安9課 にて

「全員、装備A2で召集をかけろ。場所は82-D3」
「聞いた?バトー」
「ああ。聞いてるよ」

少し飛んで、素子は9課全員の名前を呼び、状況を確認します

sac#26 公安9課、再び にて

「少佐。全員装備A2で召集をかけろ」
「聞こえた?バトー」
「迎えに来たぜ」

素子は9課全員の名前を呼び、状況を確認します
パズなんかはどちらも同じセリフ「いつでも」

sac2ndでは素子の
「あらそう。じゃあ死になさい」は#1と#26で共通していますね

《プロレプシスは攻殻全体で使われていた技法だった》


・草迷宮の"草"の意味

この小説を知るまで、私はてっきり"草薙"の"草"だと思ってましたが..

小説ではこの"草"は母親の"見てはいけない下半身の秘所を隠す陰毛"という意味で使われているのではないかという論文を見て、なるほどと思いました

明が想像で創り上げた完璧な母親像(手毬唄=母親の良い側面)を知ろうとすればする程、それを阻む化物や妖怪(見せたくないもの=母親の悪い側面)
一緒に生活していれば嫌でも分かりますが、明の場合はこういう形で母親からの自立の道を歩んだのではないでしょうかね..


元軍人、少佐であり9課の現場指揮官でもある素子
あまりのストイックさに感嘆する程、誰もが敬意を表する人であるが..
その素子が抱える人並みの少女の様な顔を、視聴者は草の根を掻き分けて(女の部分を)垣間見れる訳です

きっとここでの"草迷宮"は、"女"である素子の迷宮(素子ですら答えの見つからないもの)ととってもいいんじゃないでしょうか


・球体=母親のイメージ


小説では珠、西瓜、手毬、満月など球体がごろごろ出てきます
そしてそれは、丸く完遂された(慈悲深い)、柔らかく白い乳房=母親(幼少に母を亡くした為に強く恋い焦がれ、妄想にも似た想いから)
小説のラストは満月にかかる横雲を見て「横雲が..」で終わるんですが
攻殻の草迷宮でラストに流れる満月にかかる飛行機のシーンの元ネタはこれだと思います

反対に刃物や塔などもごろごろ出てきますがこちらは反対に"男根"を表している
それが"対象関係論"と言う事でしょうか?
クゼは日本刀を持っていましたね


・成熟を拒否した人間


「母から分離し、個を確立する事が成熟の第一条件だとするなら、明は幼児期に母と包まれていた宇宙的な合一感に執着し続け、成熟を拒否している人間である」

"不在によってその存在を誇張される"とはよく言ったものですね..

亡き母に焦がれるのは"退行"ととってもいいでしょうか..
"胎内回帰"..エヴァのゼーレもこれが望みだった様な気がします

母親が健在の方は何だかイメージしにくいですよね?
かく言う私の母もバリ元気なんで何だか..笑
ちょっと脱線して二つ程歌詞を紹介しましょうかね

The gazette in blossom

【揺り籠の中眠る 理想は消えてくれない】

揺り籠の中って何も不快な物は無いでしょうね
そして見護られているという絶対的な安心感
物心ついた頃から、そういう物はどんどん離れていきますね..
"理想は消えてくれない"だから余計苦しい..

kagrra, 沙羅双樹の子護唄

【幼い頃を抱き締め歩く 目隠しのまま神の指先を】

幼い頃の母との暖かい思い出を胸にすれば、危険だと思われた周囲の一切、自分の道は、実は見えない手によって常に護られていた..そしてその神の手は母である..と

特に男の人に、母に焦がれる傾向があるんじゃないかと思いますね..
そういう泉 境花も、10歳で母を亡くし、幼少の心に一生の傷(後にそれが小説の才能へと昇華する)を負ったと言う

私、クゼもそうなんじゃないかと思うんですよね。
幼い頃両親を亡くしてしまったと言うのもありますが、
"不自由な体を捨て、ネットの海へ漕ぎだしたいと考えていた"
"上部構造への移行"と言っていますが、それは"胎内回帰"願望と同等なんじゃないのかなと..
進化の果ては退行..と言う見方も出来ますが。
"俺は、ずっと探している"
とクゼが言った様に、"心を許せる誰か"を探しに行く事が動機となり全身義体を決意したとしたら..?

明もクゼも"それ"を探している事は共通していますね


・手毬唄を忘れた明

幼い頃に聞いて、"知っているはずの唄"を忘れてしまっている主人公
これはクゼと素子とダブるんじゃないでしょうか
二人はこの過去の出来事を"知っているはず"なんです
いや..もしかしたら.."ありもしない記憶"なのかもしれない
これは後で書きましょ


と小説絡みはここまでにしましょうかね

キリがないので。笑


さて。


素子は新人の試験中、裏路地の階段へと踏み出します
落ちて来た黄色いボールを何の気なしに手に取り、また歩を運ぶ..

ちょっと待ったあ!

この路地に貼られているポスター
気付いた方はいらっしゃいますか?

sac#12 タチコマの家出 映画監督の夢で登場した、"神無月 渉"の映画ポスター
sacでも、素子が神無月渉の電脳に潜った際、至る所に貼られていた物です

男女の顔と共に、"サンドイッチの味""have a mayonnaise?""いけない恋でしょうか?"

"サンドイッチの味"という映画みたいですが..遊び心満載ですね。笑
後にサイボーグ食のサンドイッチを食べて「まずいわね」とこぼす素子の心情か?

取り敢えず、何故ここに神無月 渉の映画のポスターがあるのか?
しかもその路地を抜けた辺りにも、"形式主義の神話""私たちの周りをつつまれるものは愛である"と言うポスターまであります

どちらも"監督 神無月 渉"

ここで監督さんについておさらい

神無月 渉

sac#12で登場した。
得意な作家性に固執するあまり、資金や人材を集められずまともな作品は一つも作れなかった
その為神無月は自分の電脳の中に、理想とする映画を記録し、自身の肉体から切り離した

一部でカルト的人気を誇る様になり、入り浸った人間が意識を取り戻さず死亡した経緯を受け、警察が回収に乗り出していた
オリジナルは9課の手によって回収済みである

sacから2年後の2nd。
"回収は済んでいない"と見るか、もうあの路地から不思議な世界へ"半歩踏み出している"と見るか..謎ですね

もっと言えば、このポスターは"牢記物店"内にも飾ってあります

何故そんなに神無月渉を推すのか?
うーん..むりやり仮説を立てるとすれば..

1.神無月 渉のゴーストが入ったミニシアター箱と同じ様に、"電脳内での出来事"ということの示唆

2.老婦人が語る少年と少女の過去を映像で観る事が出来たのは、sac#12で素子が涙を零した映画がまさにこれであると言う示唆


私は未だに1.と、2.の可能性が自分の中で半々です
でももし2.なら......


まずは2.の【無かった記憶論】の可能性から紐解いていきましょうかね

2ndを何度も見ている内に.."まさかね..?"と信じ難い方向へと向かってしまう自分がいました
それは何かと言うと..


【sac#3のジェリとマクラクランの様に、
素子と思われる少女と、クゼと思われる少年の過去話の元ネタは"神無月 渉の映画"であり、実際は"なかった"
合田によってプロデュースされ、造られた記憶だった】

あー!自分で言っておいて嫌ぁー!

でも可能性があるなら考慮しなきゃ...汗

私が引っ掛かっているのは、#9絶望と言う名の希望で素子がデカトンケイルに侵入した事実を知った合田が漏らした

「予想より遅かったな」

の一言。
素子がデカトンケイルに侵入し、自身の仮想人格を創り上げ、個別の十一人への関与について聞き出すのは"想定内"だった

分かっていて、あの合田がタダで情報を与えるか?
何かしらのトラップを仕掛けてたんじゃないの?
デカトンケイルは膨大な情報の塊..素子の体験した白昼夢と何か関係がありそうですが理解不能です

そして2.の"なかった記憶"論を後押しするのはもう一つ
"クゼが折鶴を折っているシーンは皆無"という事

更にラストの素子とクゼのセリフ
"お前、鶴を折れるか?"
"鶴?"
"ああ。それも左手だけで"
"制御ソフトを使えば誰でも折れるだろう?"
"そうじゃなくて.."
"お前は折れるのか?左手で"
"今はな"
"お前も孤独を生き延びた人間らしいな"

クゼ、何もピンと来てないじゃん。っていう

この話の前にも、エトロフでクゼと対面した時に港に置かれていた折鶴
え?クゼが折ってたんじゃないの?
そんなちょっと前の記憶も飛んでる訳?
..."クゼが折った物じゃない"って事..?
内庁の人間が難民に扮し、クゼと行動を共にしていて、その演出を担っていたとしたら..

だとしたら合田の目的は、9課の"現場で指揮をする要"の素子の心を揺さ振り、クゼの行動を止めずらくする
あわよくば素子をクゼ側に加担させ、"要を失った9課を混乱の中解体、難民と共に消去する"でしょうか

でも例え"合田にプロデュースされた記憶によって引き合わされた二人"というこの過程を踏んでいたとしても、ラストは感動的です

"お前には心を許せる誰かいるか?"
"いなくはないが.."
"そうか。俺は、ずっと探している"

の後、2人はゆっくりと抱き合います

....。

あの瓦礫に閉じ込められた僅かな時間の中で、クゼは"心を許せる誰か"を"初めて"見つける事ができた

目の前の"名前さえ知らない"女性に

多くは語らなくとも、似た様な境遇に強いられながらも今日まで生きてきたであろう同志の様な..

"恋"だとか"愛"だとかいう言葉すら軽いと思わせる程の"魂を揺さ振られ、尚且つ安らぎを感じる相手"


詳しくはラストにとって置きましょう

※追記

sac#5 マネキドリは謳うで、ナナオの証言をした人間達の記憶が"造られた記憶"であると断定したイシカワの台詞を抜粋します

"必ずナナオを賞賛する傾向が認められた"
↑これは"強制認識言語プログラムによる傾向と思われる

素子はクゼを"聖域に入っている"や"(その妄想を)軽く笑い飛ばせるものではない"と賞賛していた様な..

ナナオに対する証言は何人かの人格を合成して作った物のため一人称をなしていないにも関わらず、写真を見ると"ナナオである"と断定している
↑造られた記憶と断定できる


少年時代の顔しか知らないはずのクゼを、何故クゼと素子は断定したのか?

...やはりこれは造られた記憶なのか.....




ここまでが、2.の解釈の場合でした。


次は1.の【あった記憶論】で紐解いてみましょう

長くなってしまったのでここら辺で区切ります。
私は出来ればあの2人の話は"真実だった"方を推したいんです!!笑
次記事まで頭を整理します...

このページのトップヘ