January 04, 2006

男たちの大和/YAMATO

日本にとって一番近い時代の戦争ということもあっていろいろ考えさせられる映画でした。
映像という面では、日本の戦争映画で今まで見たどの作品よりも良くできていたように思います。実物大に作った大和の存在感、質感がミニチュアとは違う迫力を感じさせてくれました。
音楽や出演した反町隆史さん 、中村獅童さん 、鈴木京香さん 、仲代達矢さん、俳優さんたちの演技も素晴らしかったと思います。そして長嶋一茂さんの演技が良かったことは(からくりテレビの印象しかない私には)驚きでした。(^^)

たくさんの方が映画を見ながら泣いていたようです。
私も、何よりも大切な人を戦場に否応なしに奪われてしまう母親や恋人の切なさが伝わってきて、思わず泣いてしまう場面もありました。
戦争シーンは古代や中世、戦国時代の戦争物とは違って、面白かった、迫力があって良かった、というような言い方は適切ではないような、なんとも生々しく残酷なものでした。
男たちの大和



良い映画でしたが、見終わって、この映画は本当は何を伝えたかったのか、今ひとつ私には分からないものがあります。
個人的な視点で「守るべき人」を守りたいと願う兵士たちの気持ちには打たれるのですが、ではこの映画は、戦争とはいかに残酷なものであり、二度と繰り返してはいけないと戦争反対を訴えたいのか。
君たちはこの少年や青年たちのように命を賭して国を守る使命感を持っているのか、と問うているのか。
仲代達矢さん演じる「生き延びてしまったことに罪悪感を持つ老兵」に、あなたが生きてきたことは誤りではないといっているのか。
戦争の始まりはなんだったのか、目的はなんだったのか何も語らない映画は、本当に考えなければいけない視点を欠いているようにも思えました。

ただ、そういう視点が散漫な分、戦争の虚しさがよく描かれているといえる映画だったのかもしれません。

日本が日独伊三国同盟を締結して連合軍と戦っていた時代ですから、見ていて辛いけれど戦艦の大和が戦闘機に爆撃されるのは兵器対兵器ということである意味仕方のないことなのでしょう。
でも、その後に続く長崎広島の原爆や大都市への無差別爆撃はなんだったのだろう。
日独伊も連合軍側にも、この時代の戦争にはまだ民間人を無差別に殺戮することへの逡巡や非難は無かったのでしょうか。
兵器が強大になっただけで、2千年3千年前も現代も人間ってそう変わっていないと感じる戦争映画でした。


yumeria at 20:45│Comments(0)TrackBack(4)clip!映画 

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