63d0e9c9.jpg死より切ない別れがある・・・ 美しすぎる二人の純愛ストーりー、さてどれだけ涙したかといえば・・・
「私の頭の中の消しゴム」“A MOMENT TO REMEMBER”(04韓国)

<監督>イ・ジェハン
<出演>チョン・ウソン、ソン・イエジン、ペク・チョンハク他

 不倫相手と駆け落ちを誓いながら、相手が来ないと失意に暮れたスジン(ソン・イエジン)はコンビニで買ったコーラと財布を忘れたまま外へ飛び出した。
財布がないのに気付いて戻ると、コーラを片手に店を出る男がいた。男からコーラを奪い取りひとしきり飲んで空き缶同様の缶を渡したスジンは、店に入って自分の財布とコーラが残っていたことを知る。

 ある日、父親の建築現場に同行したスジンは、コーラを奪った男を目撃した。この男こそ、この建築現場の責任者であるチョルス(チョン・ウソン)だった。次第に心を通わせ、反対する親にも理解してもらい結婚して幸せな生活を送る二人だったが、スジンは自分の 物忘れのひどさに一抹の不安を感じるようになっていた・・・

 幸せの真っ只中に、突然訪れたアルツハイマー病の宣告。
不倫相手と別れた頃は、周りから「早く忘れてしまいなさい。」と言われていたけれど、都合のいいことだけ忘れられればいいのに、一番愛している人や、その人との思い出も全て忘れてしまうのです。

 この悲劇の純愛を演じたのは、スジン演じるソン・イエジン。もう本当にかわいい・・・
女目に見ても抱きしめたくなるぐらいかわいい!
そして、スジンが恋に落ちる相手を演じたのはチョルス演じるチョン・ウソン。
もう無骨でガテンで、口が下手で、愛しているのに愛していると口に出来ない・・・ でもスジンのことを思いやる姿は本当に素敵というか、代わりたいぐらい・・・(爆)
まさに、ベストカップルといえる二人、画面のものすごいアップの多用もあいまって、これでもかというぐらい、美しい二人を拝むことができました。

 ただ、あまりにも「あま〜〜〜い!あますぎる〜〜〜」って感じで、前半の幸せな生活を送るようになるまでがやや長すぎたような気がします。
実際、この厳しい局面をどうやって乗り越えていくのか、乗り越えられるのかに注目していたのですが、その部分が思ったより美しく描かれすぎて現実味に欠けて、目に溜まった涙もこぼれるまでにはいかず・・・本当はもっと壮絶なハズだと思うのですが・・・

 この話は日本のドラマ「PURE SOUL」が原作だそうですが、私はそれよりも前に、菅野美穂、本木雅弘、渡部篤郎主演のドラマ「幸せの王子」を思い出してしまいました。最後には菅野美穂演じる主人公が、脳の損傷で記憶をどんどんなくし、とんでもない暴言を吐いてみたり、心で思って相手にふつう言わないようなことも平気で言って、愛する相手を傷つけてしまう。でも次の瞬間には何を言ったかも覚えていない。最後に主人公が恋人である本木雅弘に頼んだのが、自分が自分であることや愛する人のことを忘れてしまう前に自分を殺してほしいということだったのです。これもまた一つの選択だと思いますが、未だに頭に残っています。決してきれい事ではないのです。

 話は逸れましたが、一つ印象的な言葉がありました。それはまだ病気がわかる前ですが、スジンがチョルスに残した大切な言葉になるであろうものです。
 「人を赦すということは、心の扉を開けること。」母親に捨てられたという過去を持ち、他人に心を許すことがあまりできないチョルスを開放するような言葉。せっかく、いいエピソードがあるのだから、こういうのももっと生かせるような部分があれば、尚よかったかな〜

 チョルスの涙、スジンの涙、切なかったですし、もうちょっと、もう一歩踏み込んだ描写があれば号泣できたと思います。まさに“美しいラブストーリー”でしたね。