ae0a82f7.jpgピアノ演奏シーンに心洗われる、切ないラブストーリーかと思いきや、思わぬ展開が・・・
音楽映画としても見ごたえのある、ジェイ・チョウ初監督作品。ピュアな映画です。
『言えない秘密』“不能説的秘密”(07台湾)

<監督>ジェイ・チョウ
<出演>ジェイ・チョウ、グイ・ルンメイ、アンソニー・ウォン他

 淡江音楽学校のピアノ科に転校してきたシャンルン(ジェイ・チョウ)は、旧校舎の古いピアノが奏でる旋律に惹かれ部屋に入る。その場にいたシャオユー(グイ・ルンメイ)と出会い、お互いに惹かれあうものを感じたのだったが、シャオユーは持病の喘息が悪化して、学校を休みがちになり・・・

 1年ほど前から映画のことを聞いていたので、日本での公開が実現し、ようやくスクリーンでみることができる!という感慨深い作品となりました。

 関西ではまだ公開前のため、試写会にて一足先の鑑賞。開演前に、劇中で演奏されるピアノの生演奏を聴くことができ、“ピアノっていいな”と思わず指を動かしたりして(笑)

 自然豊かな情景の中、展開される爽やかな恋物語。それでも常にえもいえない『秘密』がつきまといます。

 かといって、決して湿っぽくないのは、主役の脇を固める出演者がかなりユニークだから。
林家ペーみたいなヘアスタイルが一目見たら忘れられない阿郎(なぜかロックンロールまで披露、笑)、ちびまる子ちゃんのはなわくんみたいな髪型をしたアイス師匠(日頃はジェイのバックダンサーなのだとか)、そしてなんといってもあの名俳優アンソニー・ウォンが、ジェイを相手にタンゴを踊ったり、ギター弾きながら歌ったりの大活躍!お楽しみどころもいっぱいです。

 前代未聞のピアノバトルなど、聞かせどころもふんだんに盛り込みながら、秘密が少しずつ加速度的に明かされていくラストは怒涛の展開!!!音楽と同じで、作品にも緩急がついているので見終わったあとすごくいい気持ちになれます。

 監督、脚本、主演、音楽の一人四役をこなしたのはジェイ・チョウ。神業的なピアノ演奏も吹き替えなしで涼しい顔でこなしていて、その才能は本当に凄いです。
相手役を務めるのはグイ・ルンメイ。ちょっとテレるようなセリフも、彼女だからこそいやらしくならず、とても爽やかなラブストーリーに仕上がっています。

 どんな秘密があるのか、ちょっとドキドキしながら、ピアノの音色に癒されながらの至福の時間。ピュアで、遊び心もちょっとあって、とても上品な映画。よかったです。