螺旋銀河


大阪・中崎町のコインランドリーがこんなに異空間で魅力的に見える映画はない!
一瞬、『恋する惑星』のワンシーン(確かぬいぐるみをもって歩く後半パートヒロインのフェイ・ウォンが、前半パートのヒロインを演じるブリジット・リンとすれ違う)が思い浮かんでゾクっときた

第10回シネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)の助成作品に選ばれ、第9回大阪アジアン映画祭(OAFF)でワールドプレミア上映された作品が、いよいよ東京劇場公開を経て、大阪凱旋公開。これは、OAFFに関わっている私にとってもうれしい限り。

全く正反対の性格の二人の女性がシナリオを書く作業をするうちに、関係性が変化していく物語は、台詞をそぎ落とし、余計なものを映り込ませず、ひたすらヒロイン二人の内面描写に集中させている、とても潔い作品。かと思えば、シーンとシーンの合間に、小津作品のように街の情景をさらりと滑り込ませたりする。

今年は新しい才能にインタビューさせていただく機会に恵まれ、こちらも大変刺激を受けるのだけど、草野なつか監督も助成作品として選ばれてから、このような形になるまでの葛藤や決断。初長編作ということで、演出や時間との闘いの中、これは妥協してはいけないと粘ったこと。草野監督の様々な思いや、彼女自身が元々持つ芯の強さ、独特の感性がこの『螺旋銀河』に結実したのだと、お話を聞いて確信した。

日ごろは人の話を聞く側に回り、周りを客観的に見ることができる立ち位置に置くという話や、実は頑固という自己分析など、ちょっと他人事とは思えず。だから、私もどんどんツッコんでお話できたのだと思う。これからも、人間の内面や他人との関係の揺れを照らし出す、芯のある作品を作ってほしい。映画のように、ぐいぐい深い話に潜り込んでいったインタビュー、良ければご覧ください。

<関西ぴあWEB>
「観客の意識が、スクリーンの誰と対峙しているのか  あいまいになることを、この作品でやってみたかった」
映画『螺旋銀河』草野なつか監督インタビューはコチラ

rasen1