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春にして君を想う

最期の地。
遥か遠くの島国アイスランド。海に囲まれた西の果ての地。この国の自然が見せる美しさは、幻想を通り越して終末的な印象さえ与える。鮮やかな色彩も、空の動きと水の存在の大きさに呑み込まれて、主人公二人を死へと誘う構図がそこに出来上がっている。台詞は極めて少ない。ただ故郷のその地への想いだけが、二人の歩みの希望となっている。ひっそりと立つ教会から聞こえてくる賛美歌。上空から臨むアイスランドの山々。我々がいつの日か還る場所、最期の地が意識される。その最期の地だけは自分で・・・。言葉にならない想いが風と霧の向こうに去っていく。天使にも掴むことのできない老人の心の叫び。




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