(896)麗江−武漢直行便開通、麗江空港からの直行便が21都市に
11月1日の雲南日報によると、近日(何時だよ?)麗江空港からの武漢直行便が新たに就航し、これにより麗江から直行便が出ている都市は21都市に上り、その内訳は国内の都市が19、国外及び境外(香港やマカオの事)が2都市となるのだそうです。また、麗江空港に乗り入れている航空会社はこれで17社(この麗江−武漢便の運行会社の記述は無し)に増加した。
今回就航した麗江−武漢便は毎日往復1便が運行され、飛行時間は2時間40分で、タイムテーブルは毎日12時45分に武漢を離陸し、15時25分に麗江に到着、麗江を17時55分に離陸し、20時35分に武漢に到着となっている。この麗江−武漢便の開通により、麗江空港と全国のネットワーク機能が更に高まり、空港のステータスもまた上昇することになるのだそうです。

麗江空港へ21都市からの乗り入れとは凄いですね。世界遺産の宣伝効果のおかげでしょうが、石林・西双版納・大理に次ぐ省内の代表的な観光地に成長した証だと思います。このままでいけば、更なる空港拡張を考えなければならなくなるでしょうね。

(867)2013年の雲南全省の大学卒業生は14万人を突破し、前年度より1万人増
11月18日の雲南ネットから。
全国普通大学卒業生就職工作ネットワークテレビ会議で発表された統計によると、2013年度の全国の大学卒業生は699万人に達する見込みで、雲南省でも14万人を突破し、2012年度より1万人以上、約11%の増加となったのだそうです。これにより、来年度の大学卒業生の就職の情勢は、これまでより更に機会と挑戦が並存する困難な局面に至ると見られているのだという。
雲南省の本年度の大学卒業生は12.8万人に達し、これは2011年度と比べると、1万人以上の増加となり、約10%増という結果だった。9月1日の段階での統計によると、全省の大学卒業生の就職率は85.1%(巷で語られている情況とはかなり遊離した数字ですね?)で、前年同期と比べて1.6%の増加となっていた。大学卒業生の就職難が深刻な社会問題と成っているが、その中でも幾つかの雲南の大学では、不利な情況の中で積極的にこの就職難に取り組み、ある程度の成果を上げることが出来た。雲南農業大学、雲南師範大学、昆明冶金高等専科学校は、教育省が選定した2011〜2012年度全国大学卒業生就職模範ベスト50校に選ばれ、また、雲南農業大学就職課は全国就職創業先進組織に選定され、国務院から表彰されたのだそうです。

人口が全国の三十分の一強の規模の雲南省ですが、大学卒業生は全国の四十数分の一程度で、やはり地域格差が大きいようですね。これでも二十年程前と比べれば10倍以上に増加しているのですが、まだまだ少ないですね。まあ、この地域には高等教育に見合う就職口が依然として少ないというのが根本的な問題のようですが。
今と昔では劇的に社会構造が変化しておりますが、二十何年も前、まだ大学生が超エリートで就職も「安排」という強制的な分配方式で就職率100%の時代(コネの有る者は職場を選択できたし、トップクラスの成績優良者だけには選択権も有った)、知り合いにこの地の最難関学府である雲南大学の物理学部を卒業して、「安排」されたのが昆明動物園の切符のもぎりの仕事だったという人がいました。彼が言うには、「コネが無く、成績も普通でクラスでも地味な存在だったので、たまたま空いていたどうでもよいポジションに放り込まれたのでしょう。毎日退屈すぎるほど暇だけど、それでも公務員で大卒なので将来は幹部待遇なんですよ。まあ大学で学んだ学問は無駄になったけどね」と本心はともかくなんだか達観している様子でした。当時は「六・四」以後の経済停滞期だったので、貴重な理科系の技術者ですら適当な仕事が無い時代だったのかもしれません。

(868)1〜10月期の雲南省の対外貿易輸出額は158.8億元で20.2%増
11月19日の雲南ネットから。
税関の統計によると、2012年1月から10月までの雲南省の対外貿易の輸出入総額は158.8億米ドルに上り、これは依然として全国各省市区の中で22位の位置となったが、前年同期と比べて20.2%もの増加となり、全国平均の13.9%増を大きく上回る結果となったのだそうです。この統計によると、輸出は76.2億米ドルとなり前年同期より5.7%の減少、輸入は82.6億米ドルで60.7%もの増加となり、この増加速度は加速しているのだという。
10月だけを見てみると、全省の対外貿易の輸出入総額は17.5億米ドルで、前月より明らかな増加傾向に有り、輸出額は9億米ドルで前月と比べると20.3%増、前年同期と比べると10.5%減となった。輸入額は8.5億米ドルで、前月より82.9%増、前年同期より21.7%減となった。この数字を見ても分かるように、輸入の大幅な増加が、対外貿易の総額を押し上げた原動力となっている事は明らかである。
1〜12月期の全省の加工貿易での輸出入額は47.8億米ドルで、前年同期よりなんと13.5倍の激増となり、これが最も成長速度が速い貿易方式として全省の輸出を支え、輸入の推進に大きな作用を及ぼした事に成る。一般貿易の輸出入総額は90.9億米ドルで、前年同期より10.2%減となったが、この一般貿易の全体に占める割合は57.3%だった。その他に、辺境小貿易(国境地帯の交易)での輸出入額は16.8億米ドルで前年同期より3.4%増となり、対外請負工程の輸出貨物は9955万米ドルで12.7%増、税関特殊管理区での輸出入額は7968万米ドルで約1.5倍増となった。
貿易相手国・地域では、香港との貿易額が急増しており、1〜10月期の貿易額は39.4億米ドルとなり11.8倍もの増加となった。雲南省の最大の貿易相手市場は依然としてアセアン諸国だが、貿易額は53.1億元で前年同期より7.8%の増加と微増に終わった。南アフリカ共和国との貿易額は4倍となり、ペルーとは1.1倍となった。しかしながら、先進国との貿易は継続して減少傾向にあり、ヨーロッパ諸国との貿易額が7億米ドルで40.1%減、アメリカとは4.0億米ドルで54.7%減、日本とは2.7億米ドルで36.1%減となった。
輸出品目では、全省の最大の輸出産品は依然として農産品で、輸出額は15.7億米ドルとなり前年同期より13.6%の増加となったが、これが唯一の増加した輸出品目となった。機械電気産品の輸出額は12.4億米ドルで29.5%減、化学肥料は8.8億米ドルで31.6%減、紡績及び衣料品は3.6億米ドルで44.0%もの減少だった。
この1〜10月期の輸入品目では、金属鉱産物が全省の最大の輸入品目となり、輸入総額は25.7億米ドルで前年同期より27.6%増となった。その中でも銅鉱産物の輸入額は15.8億米ドルでなんと66.4%もの増加となった。そして、農産物の輸入額は12.3億米ドルで39.1%増となったが、機械電気産品は5.5億米ドルで19.7%の減少だったのだそうです。

輸出が伸びると「輸出が増えた、貿易黒字が増えた」と書き、輸入が増えると「貿易額が増えた、貿易収支はスルー」ですか、ホントに中国の新聞は面白いですね。

(869)珈琲豆の購入価格がこの5年間で最低水準に、生産農家に大きな打撃
11月22日、23日の雲南ネット、30日の中国新聞ネットによると、今年の雲南省の珈琲豆生産は豊作で、収穫量はこれまでで最も多い8万トンに上ると見られているが、10月20日のネッスル社の雲南産の珈琲豆の購入価格は、この5年間で最低の水準となるキロ当たり17.9元にしか過ぎなかったのだそうです。業界関係者によると、「これからの1年は、将来の雲南の珈琲産業にとって最も重要な、正念場ともいえる年となるだろう」と危機感を語ったのだという。
珈琲価格は国際的な需給関係の影響で下落を続けており、この珈琲豆の購入価格は、購入企業がニューヨーク珈琲先物市場によって決定された価格に基づいて、その企業の経営状況等と一定の調整をした後に決定される。雲南珈琲産業の関係者によると、雲南省内の企業の珈琲豆の購入価格は一般的に、ニューヨーク珈琲先物市場の価格よりポンド当たり(1ポンドは約453グラム)5〜8セント安い価格となり、省外の企業はポンド当たり10〜12セント安い価格となる。10月20日の段階でのニューヨーク珈琲先物市場の珈琲豆取引価格はキロ当たり19元前後となっており、この国際価格と比べると、ネッスル社が雲南の珈琲豆に提示したキロ当たり17.9元というのは、そんなに国際価格と遊離した低価格では無いことが分かる。
雲南省珈琲業組合副秘書長の胡路氏によると、珈琲価格が今年大きく下落している原因は、ブラジル・インドネシア・ベトナム・コロンビア等の主要珈琲原産国の収穫時期が雲南より早く、その上それらの国々が豊作であった事で、供給が大幅に増えて価格が下落したままになっているからなのだそうだ。更には、雲南珈琲はこれまで輸出に過度に依存して発展して来たが、中国国内の珈琲の消費量が10万トンに上るにもかかわらず国内市場への売り込みに力を入れず、その結果、国内の消費者にとって雲南珈琲の認識度や関心が高くない事が、国内市場への展開を妨げてきたのだという。
そして、2010年に珈琲価格が非常に高騰した際(国際的な天候不良の為)、業界関係者は利益を追求するあまり生産拡大にのみ力を注いで品質を疎かにしてしまい、その結果、多くの外部の人達に雲南珈琲へのマイナスな印象を与えてしまった事も大きな原因の一つなのだそうです。

(870)昆明市の人口計画によると2015年度の常住人口は690万人以内に
11月25日の昆明日報、27日の雲南ネットから。
近日(?)、昆明市政府の第46次常務委員会会議で審議され決定された「昆明市人口発展計画綱要(2011−2020)」によると、2015年の段階で昆明全市の常住人口を690万人以内に制御し、2011年から2015年までの5年間で人口の自然増加率を6%以内、人口増加率を14.14%以内に保つことを目標としているのだそうです。また、2020年までだと、常住人口を730万人以内、2015年から2020年までの人口自然増加率を5%、人口増加率を11.33%以内に保つのだという。
第六次全国人口調査によると、昆明市の常住人口は643万2212人で全省の中で最も人口の多い市となる。昆明市の14の県・市・区の中で常住人口が最も多いのは五華区で、最も少ないのは富民県だった。この調査によると、昆明市は典型的な外来人口流入地区で、昆明市の現在の総人口は726万3100人となっており、流入人口は約198万人と見られているので、常住人口の中にも流入人口が120万人も居る事に成る。
この「昆明市人口発展計画綱要」は、2011年から2015年までの5年間の昆明市の人口発展計画についての指導思想・発展目標・主要任務等を編纂したもので、現在から将来の一定の時期までの昆明市の人口政策の綱要的文書となる。人口の定量的な側面では、2015年までに690万人、2020年までに730万人以内に制御する事を目標に上げている。そして、2015年においては昆明市の15歳以上の住民の平均教育受領年数を10年前後に引き上げ、平均寿命を76歳、65歳以上の老齢人口の比重を常住人口の10%前後に抑え(姥捨てでもするのか?)、貧困人口を第11期5ヵ年計画の際の54万人から18万人に減少させる事も目標にしている。更には、2020年には65歳以上の老齢人口の比重を常住人口の12%前後に抑え、出生人口の男女の性別比率が正常範囲内に収まるようにする事も書かれている。その他にも、2015年末までに昆明の都市化率を68%、2020年には71%にまで引き上げ、昆明中心部の人口を適度に郊外の新城区に移転させて、人口資源の都市部と郊外への適切な配置を目指して行くのだそうです。