ψ(・ω´・…

すいません。悠です。ずいぶんあいてしまいました。

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国中は戻ってこなかった。佐々木がそのまま国中のアパートを使ってろと言うのでここにいる。

…ま、いーか。

特に深く考える事もなく日々は過ぎて行った。十分とは言えないが小遣いに困る事はなく、どういう事になっているのか?分からないが、アパートを使っていても誰からも文句も出なかった。

幹斗は週に1回程度物を運ぶ仕事をする。

場所は駅だったり、公園だったり、空き地だったり…。その度に佐々木はバイト代をくれた。時にはご機嫌で余分にくれたり、そのまま幹斗1人では入れないような所で食事もさせてくれた。幹斗は佐々木をとても良い上司だと思い始めていた。

その日も佐々木に呼ばれて事務所へ行く。

「届けたらすぐに帰って来いよ。飯でも食おう。」

「あ、はいっ。行ってきますっ。」

今日は紙袋だ。

…さっさと届けて戻ってこよう。

往復40分程度だ。事務所で荷物を受け取ると駅に向かった。

袋を小脇に抱え、佐々木に買ってもらったiPhoneを見ながら歩く。前のiPhoneは料金未払いで使えないためにあっさりと駅のゴミ箱に捨ててしまった。

あれから父親の事も気にならなくなった。今まで付き合って来た学校の友人達もiPhoneと共に駅のゴミ箱に捨ててしまったようだ。

「…あっ!」

思わず声が出た。目線の先には反対側ホームの駅の壁に寄りかかって本を読んでいる利空がいた。

…あいつ…まだ勉強してんのかよ?

真剣に読んでいるのか?こちらには気が付かない。

…ちぇっ。

こちら両ホーム同時に電車が滑り込んできた。幹斗が乗り、利空の見えるガラスに張り付いた。利空もこちら側の席に座ったが本から目をあげない。

…なんだよっ!

なんだか無性に腹が立ってガラスを拳で殴った。

ドンッ!

と音がしたが、利空の耳には届かなかったのか、やはり本から顔を上げることはなかった。互いの電車はそれぞれ反対の方向へ走り出す。


受験用に勉強も始めた利空は毎日、本当に充実していた。

…今日は自習があったから捗ったな。

テキストが足りなくなり

…いつでもおいで。

と言ってくれた原田真亜先生のところへ追加を取りに行きたいと連絡してあったので、最寄り駅から電車に乗った。

勉強の合間にちょっと笑ってしまった。離れて暮らす兄がどうやら写メと動画を送ることを覚えたらしく、昼頃、美味しそうなパンケーキの動画が送られてきた。

が、その後に映るシッチャカメチャカなキッチンと、パンケーキより真っ白な粉だらけの兄のニッカリと笑った顔、それに隣に映るうんざりしたような優しい母の笑顔が思い出されたからだ。

電車の中であることを思い出して口元を押さえ笑いをこらえて、参考書に視線を戻したが、心の中がじんわりと、温かくなる。

…がんばろう。

二駅の間に一問解いてしまおうとペンを握る。