学園ポリーチェ 1 森永みるく
百合度★★★★☆(4.0)
例え体調が底辺でも、どうしても読みたい作品がある、それがあるから今も私は生きていることができるのだ…
というわけでお待たせしました!森永みるく先生の新作単行本!
商品ページの紹介によると…
『GIRL FRIENDS』の森永みるく最新作は百合+刑事モノ!?みるく先生の描く人間味溢れる少女たちのやりとりや葛藤、気持ちが通じ合える喜びの描写が、特別に心に響きつつも、とにかく楽しい作品です♪
問題のある学園へ潜入捜査のため送り込まれる現役女子高生警察官、通称「ポリーチェ」。
正義の味方に憧れる少女、笹見青葉は初任務で送り込まれた女子校で自分のパートナーとなる少女に出会う。
2人の少女が繰り広げる、愛と友情の百合コメディ!
毎回コミハイ買ってるんですが、「学園ポリーチェ」は私にとって心のオアシスでした(笑)。
試し読みページがこちらに。
改めて単行本になったものを読んでみると本当にこの作品楽しいですね。まとめて読むと、ネタがどんどん入ってきて、コミカルさもアップして、雑誌掲載で読むのとはまた違う面白さがありました♪
あとがきでも仰られていますが、森永みるく先生が自分のお好きなものを楽しんで描いているのが伝わってきます♪
書き下ろしの各話合間のカット、スケバン刑事や古畑任三郎、踊る大捜査線などの制服を緑や青葉がコスプレしてるのがめっちゃ可愛い!
可愛い!可愛い!か〜わ〜い〜〜〜!!!!
あとがきによると今後の展開は事件っぽいものは起こらなそうだそうですが、逆に百合的事件は起こりそうと仰っていて、ますます今後の展開が楽しみです♪
帯の文句は編集が分かってないんじゃないかと思われた人は甘い(笑)。これからのお話を読んだら、きっとこの紹介が間違ってないことに気づくと思いますよ〜♪
さらに2巻ではキャットファイトも…ってキャットファイト!?
やはり緑の元パートナー絡みでしょうか?
こちらもめちゃくちゃ気になる!!
表紙、向き合って何げに見つめあってる二人がよいですね。実際に実物で確認すると、二人ともちょっと照れてるような表情になってるんですね。そこが可愛い♪
ちなみに表紙のデザインは黒と白を基調にしてますが、これはパトカーをイメージしているんでしょうね。「まんがの作り方」も白と黒でパトカーでちょっと不思議な感じはしたんですが、この作品はパトカーでいいんです。大正解です(笑)。
幼い頃格好良い警察モノや魔法少女モノの映像作品に憧れて育ったヒロインの笹見青葉は、転校してきた学校でミステリアスな少女桜庭緑に出会いいきなり睨まれてしまいます。
なんで?と思うものの、彼女の名前をどこかで聞いたことがあるような・・・と考える青葉自身にもなにやら秘密がある模様。
治安を維持するため、校内に教師や事務員に扮して「ポリーチェ」という警察官が潜んでいる・・・という都市伝説とも言われている噂が気になる新聞部の常盤ちゃんですが、実はというかやっぱりというか青葉自身がそのポリーチェで、新しく配属されてこの高校にもやってきたのでした。
図書館で不審な動きをしている緑を捕まえて馬乗りになるものの、緑は図書館の資料を使って漫画を描いていただけなんですね。逃げた理由が漫画描いてたのが見つかりたくなかったからっぽいのが可愛い(笑)。
一方緑に馬乗りになってポリーチェの警察手帳をかざす青葉は、単にこのポーズを決めたかっただけっぽいところもあってこちらも可愛い(笑)。
あとがきによるとやっぱりみるく先生、この手帳パカッをやってみたかったんですね〜(笑)。
そんな彼女の後を追って正体を黙っていてとお願いする青葉ですが、実はなんと緑もポリーチェの一員であることが明らかになり「えっ!うそ!?」と思う青葉・・・。
同じ学校に2人配属されるのはおかしいから自分が間違えて配属されたのではないかと青くなる青葉ですが・・・。
雑誌掲載では「警察庁」となっていてみるく先生が気にされてた部分、単行本ではちゃんと「警視庁」に修正されていますね。
室長に聞いて自分の配属が花垣女子で間違ってなかったことを確認した青葉。自分の配属が間違ってなかったからニセ者はお前の方だと緑を逮捕しようとしてるのが楽しい♪
警察モノに憧れてるから、警察官っぽい決めポーズをするのが習性になってるんですね(笑)。
緑と2人でポリーチェを組むことを知った青葉ですが、「相棒」という響きが嬉しくて真っ赤になってお花咲かせてるのが可愛い♪
緑が漫画描いてたこと指摘して、「腐女子ってゆーんでしょ?ホモマンガ読んだりコスプレしたり…」と嬉々として自分の知ってる知識を語り出す青葉は胸も大きくて意外とリア充だ(笑)。そんな青葉にげんなりしながら「…リア充…死ね…」とぼそぼそつぶやいてる緑が可愛い(笑)。
2人きりになった準備室でいきなり服を脱ぎだして下着姿になる青葉に、2話目からいきなりHをしてしまう仲に…とワクワクドキドキしてしまいましたが(笑)青葉は大事な警察手帳をなくしてしまったんですね。
校内を探す青葉ですが一方また学校に残って一人で漫画を描き続けてる緑。絶対恥ずかしいに決まってるのに家でなくわざわざ学校で漫画を黙々と描き続けているのは家庭に事情があるっぽい?
トレス台がないから右向きの顔がかけないと、窓ガラスを代用しようとしている緑がなんか面白い(笑)。
結局緑の名推理のおかげで青葉の警察手帳も無事見つかり、その後発情期の犬に襲われてしまう緑を青葉が助けてあげるシーンが格好良いですね♪
しかしこの場面は新聞部の常盤ちゃんにスクープされてしまい、学校新聞で告白をした2人は百合カップルとしてすっかり話題になってしまうのでしたv
2人がデキてしまう前に噂の方が先に広がってしまうというとはなんという大胆な展開(笑)。
これまでのみるく先生の作品は本当に女子同士恋人になった2人が、周りに自分たちの関係を気づかれないようにあれこれ苦労する展開だったんで、これはこれまでになかった新しい展開ですね。こういうところを見ても、この作品がくちためやガルフレやひみレピとは違う、森永みるく先生の百合作品の新しい魅力が炸裂してることがわかりますね。
大事件が起こりつつあるのを隠しているんじゃないかと推測してる青葉は「本当は何が起こってるのこの学校で…。大丈夫!2人で力を合わせて事件を解決しよう!」と勝手に熱血して盛り上がってるのですが、元々平和なこの学校ではそんな事件は何も起こらないのでした。
このシーンの青葉の顔は雑誌掲載時に比べて修正が入ってますね。「ぐっ」としている青葉がより「ぐっ」という表情になりました(笑)。
経験があって腕もありそうなのに新人ポリーチェの青葉と同じ何も起こらない平和な学園に左遷のような形で配属された緑はかつて「緑はいつまでも私の大事なパートナーだよ」と言われていたパートナーに怪我を負わせてしまったようですが、彼女とどんな関係だったのか緑の過去は気になりますね。
顔も忘れててしまったという緑ですが、それは彼女に興味がなかったからではなく、それまで余りに思いすぎていたために、傷をつけたことが気になって今は顔を思い出すのも辛くなってしまったのかもしれません。
大事なストラップを落としてしまって探していた少女のため、例の犬から奪い返してちょっといいことをした青葉は何か思いついたようで、また漫画描いてる最中の緑に校内で暴力事件が起こったと報告に来るのですが…。
学園内で暴力事件発生…って女子高生同士の喧嘩だからキャットファイトな可愛い感じ。すぐ仲直りして一緒に踏み台昇降運動でダイエットしようとして微笑ましい(笑)。
その後もしつこく事件の報告をしにくる青葉は、単に緑に取り入りたいだけなんですね(笑)。
そのうちのひとつに、アラシの二宮くんにハートに火をつけられたという女生徒の放火(?)事件もあるのですが、私は毎月「学園ポリーチェ」にハートに火をつけられています♪いやほんとにこのところこの作品読まないと毎日を乗り切れないんですよ。
「事件に大きいも小さいも無い!」といきなり叫ぶ青葉が楽しい(笑)。
そんな努力をしたりたわいもないこと言って話しかけてくる青葉に、緑も次第に心を許すようになるのでした♪
そして緑が心を開きかけてきたのを見計らった青葉は、ニックネームは何がいい?などと聞いて上手く緑に自分のことを「青葉」と呼ばせ、自分は緑のことを「緑ちゃん」と呼んであげるのでした。名前呼びシチュエーションが初々しい♪嬉しそうに敬礼してる青葉と、照れて真っ赤になってる緑が可愛い♪
結局名前呼びにした青葉ですが、ニックネームには妙なこだわりがあるようで、この先さらに仲が深まったらニックネーム呼びが出てくる可能性もあるのか(笑)。まだそれは早いということでちゃんづけやめて「みどり」と照れながら呼ぶ青葉が可愛いですが、それは却下する緑が厳しい(笑)。
緑は警察官じゃなくて漫画家になりたかったんですね。確かにそんな感じはありました。とすると将来の2人は婦警さんとして一緒に働くんじゃなくて進路は別々になる可能性もある…?
第5話は痴漢幽霊現るの巻。
電車は学校内じゃないから管轄外なのに、結局襲われる女生徒が放っておけなくて来てしまう青葉と緑が優しいですね。痴漢は女性の敵だ〜。絶対だめですよ〜…って言ってもこのサイトに来るような方にそんな人はいませんね(笑)。
四ツ原フリコ先生的女子キャラの中にみるく先生キャラがいるような錯覚…というかまんまそういう状況ですね(笑)。みるく先生信者の私が言うのもなんですが、こういうコラボレーション(?)は楽しいvそういえばこないだ出たひらり、の四ツ原フリコ先生の作品の中にもみるく先生いたようないないような(笑)。
痴漢は無事取り押さえて逮捕することが出来たものの、被害に遭っていた皆口さんには2人がポリーチェだということがバレてしまい、警察が大っ嫌いだという皆口さんとは友達でいられない…?
犯人を縛り上げることも忘れて電車内で得意げに警察手帳取りだした青葉に緑が蹴りでツッコミを入れたシーンに笑いましたw
せっかく助けてあげたのにみんみんに警察嫌いだからとそれ以来無視されるようになってしまった青葉はしょんぼり。なぜ警察嫌いになったかと仲の良いトキワちゃんに尋問すると、彼女のお姉さんが元カレにストーカー行為に悩まされていたのに警察がきちんと対応してくれなくて以来嫌いになったとのことでした。そういえば某先生もストーカーっぽい被害を会われていたと仰ってましたが、ストーカーダメ!絶対!
ただ私の場合、実際に足を運んだりはしないですけど、毎回みるく先生にファンレター書くと、必ずと言っていいほどヤンデレストーカーっぽい危ない感じの文章になっちゃいますからねえ〜。あまり人のことを言える立場でもないかも。(^^;
動いてくれない警察の代わりになんとかしようと、緑と一緒にその男を探し当て、詰め寄る青葉ですが越権行為どころか逆に犯罪予備軍になってることに緑は心配するのでした。
昔パートナーだった子にたいしては、傷つけてしまった痛い記憶だけが残っているようですね。こういうの悲しい…。
7話。みんみん姉に昔ストーカーしてた男が、かかわり合いたくないなどと冷たく突き放していたのは、良心の呵責から今でも強く後悔している気持ちがあったからなんですね。まあ髪掴んで襲ったりしたらそりゃアウトでしょうけども…。この世から消える以外にあいつの心の傷を消せない、本当に大切に思っていたから…これからは幸せになってほしい、自分以外のやつと…と涙ながらに過去について語る男を見て、みんみんもようやく警察嫌いのの気持ちも少し収まることが出来たのでした。
傷ついた被害者の気持ちはもちろんのこと、ストーカーの加害者もその後強く後悔している気持ちまで描けるみるく先生がすごい。
この辺ねえ…分からない人には全然分からないと思うけど、結構ディープなこと描いてるんですよ!
一方同じく過去にパートナーを傷つけてしまった記憶を持っている緑も、過去を思い出して真っ青になってる姿を見て、強く抱きしめてあげたい気持ちがふつふつと沸いてきて赤くなってしまう青葉が百合的にも気持ちが進展してきました♪
室長に呼び出された緑は今回の件で怒られてポリーチェを首になるのではとまた一時暗くなることに。
しかし「ポリーチェじゃなくなっても私たち友達だよね?」とずいと迫る青葉にドキっとしたりして、緑も青葉に出会ったせいで以前よりずっと前向きに考えることができるようになっていたのでした。
そんな中、送られてきたメールは緑のかつてのパートナー。緑は彼女に対して負い目を感じているのですが、彼女のほうは全然過去のことなど気にしている風ではなく、むしろ彼女とまたコンビを組めることを喜んでいて…って、また彼女とコンビ組むってことは青葉とのコンビはどうなるの…!
緑の元パートナーというのが、これがまた可愛いんですよね〜。百合3角関係な修羅場になるのは必至?
そういえばみるく先生の漫画は百合要素がある作品がほとんどなんですけど、意外に三角関係というのは少ないんですよね。いえ、もちろんくちための加賀見とか、いなくはないんですがほとんど脇役で話にも絡んでこなくて出番も少ない。百合漫画をこれだけ描いて、3角関係が全然ないのがかえってすごいですが、2巻以降はみるく先生作品にしては新鮮な展開も読めるかもしれません。
扉絵の描き下ろしの緑の姿も素敵ですね〜。
■ちなみに雑誌掲載ですが、常盤ちゃんとみんみんの短い番外編を挟んで、3月22日発売の次号コミックハイに本編は続いています。
雑誌購読で追いかけるチャンスですよ〜。単行本ももちろん買いますけど、雑誌で読む「学園ポリーチェ」もまた格別な楽しさがありますよ♪
■この魅力溢れる2人が今はツンツンしたやりとりしてるけどそのうち恋愛感情も芽生えていく展開があるのかと思うと身悶えしてしまいますv
■メインヒロインの2人も魅力的なんですが、女友達の常盤さんと皆口さんの仲の良さも気になってしまいますね。
ガルフレの杉さんとたまみんは、くっつきそうなところも匂わせつつも、ネタ切れでくっつかせて百合展開をもうひとつ作ることなく、最後まで良い友達のままで物語を完走させたのがすごいなぁと個人的には思ったんですが、今回はどうでしょうね。やはり最後までくっつきそうで最後の一線を越えない関係で終わるんでしょうか?でも杉さんとたまみんが完走できたから、今回は恋愛関係になっても良いかも・・・などといろいろ先のことを想像して楽しみになってしまいました(笑)。
■単行本はかなり加筆修正が入っていましたね。細かいところまで描き込まれて、雑誌掲載分より良くなってましたよ〜♪みるく先生お疲れさまでした。
■今回の作品はコミカルで楽しい作品でしたね〜♪
特に描き下ろしのカットやあとがきが楽しすぎて(笑)。みるく先生には、百合漫画で人をハッピーにする能力があるに違いない(笑)。みるく先生は太陽…いや私の中では優しく夜を照らす月というイメージかな〜。ムーンプリンセス、いやセーラーマーズ……まただんだん危ない感じになってきました。この辺でやめます(汗)。
後書きで女子高生は国の宝ですよねと仰られていますが森永みるく先生、あなたこそ国の宝だ!(笑)
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