es~エターナル・シスターズ~花咲く乙女の学園コミックアンソ (2)
[es]〜エターナル・シスターズ〜乙女と乙女の恋するコミックアンソロジー(2)

どうせ皆買ってるだろうし、うちがあまり詳しいレビューをする必要もないかな〜と思っていたんですが本を読んで非常〜に良かったので自分が書きたい感想だけ書いておきます。私は批評家ではないのであまりたいしたことは書いてないですがまぁ暇ならどうぞ。
当然全部百合度MAXなので百合度をつける必要もありません。

サブタイトルは最初は「花咲く乙女の学園コミックアンソロジー」だったようですが(amazonの表示は直ってない)、「乙女と乙女の恋するコミックアンソロジー」にしてちょっとだけ百合アンソロジーということを分かりやすくしたようですね。
それでもそれほど恥ずかしくない表紙なので本屋にもっていくのもそれほど問題はなかったです。……一緒に持っていった「神無月の巫女」はアレでしたが。(−−;
全体的な作品のレベルはかなり高いです。百合アンソロジーの中では過去最高の出来かもしれません。
個人的には百合アンソロジーの中では「EG」が一番評価が高いですが、これは一番最初の非エロの百合アンソロジーということで多少私の中で過大評価されすぎてるかもしれませんしね。客観的にみたらこれが一番かも。


・「飴色紅茶茶話」(藤枝雅)
趣味の良い話です。表紙も良いですね。めちゃくちゃ私好みの作品というわけではないですが、百合アンソロジーの巻頭の重責を勤めるにあたって充分責任を果たしていると感じたクオリティの高い話でした。ちなみにこの喫茶店と店長は百合姫Vol.5にちょっと出演してますね。
こういうマニアックな喫茶店は昔勤めていたのでいろいろ考えてしまうな。従業員とか、安易に平日まで雇うと赤字になったりするんですよね。(^^;

・「体育倉庫浪漫」(むっちりむうにい)
この人は百合アンソロジーはすべて制覇するつもりなんでしょうか?(笑)「舞-HiMEアンソロジー」でも1〜3巻まで毎回百合度の高い作品を描いていましたしねぇ。個人的には百合度はそれほど高くなかったけど「EG」に載っていた作品が神レベルだった。さすがにそれは超えませんが「EG」の頃から比べると百合度が非常〜に上がっていて楽しい話に仕上がっています。

・「アナタノナマエ」(源久也)
[es]1に載ってた作品の続きですね。前作もめっちゃ面白かったけど今回も面白いです。相変わらずセンパイ可愛い。絵柄は藤枝雅とよく似てるんだけどなぜかこっちはかなり私好みの作風のような気がする。裏表紙のふたりのイラストも良いですねぇ。

・「Warter Garden」(ベンジャミン)
これも[es]1の続きですね。スクール水着やらズボン下げやら、今回一番エロ度は高かった。これくらいのエロ度は全然問題ない……というか元々私はエロに対する抵抗なんて全くないんですが。
傷跡が結局どこにあったのか気になる(笑)。

・「紙のピアノ」(果竜)
紙ピアノ、私も昔結構やってたような記憶が(笑)。音の聞こえない紙ピアノで天岩屋戸の扉を開かせる演出は面白い。音の聞こえない紙のピアノと音の出る本物のピアノでお互いを引き寄せ合ってるわけですね。
全然定規使ってなさそうで背景がグニャグニャしてるのも味のうちです(笑)。

・「いつかキラキラする日」(井上眞改)
お馴染みつかさとまっつんのお話ですね。無意味に木にぶら下がっていたり、抱きとめる時の信頼関係の再確認とか、その後倒れこんで良さげな雰囲気になったり、妙に面白かったです。
個人的には今回の話が井上眞改氏の作品の中で一番好みだったような気がするなぁ。
ふたりのこれ以上踏み込んだいちゃいちゃ描写は「TOKYO POP」をご覧ください(笑)。

・「花のゆりな組」(小梅けいと)
ひょっとして今回の作品群の中でBESTなのでは?私も気に入りましたがわりと周りの人も同意見の人が多かったです。単純な百合というか百合好きの百合なんですが、作品としてとても面白く仕上がっていました。なにしろ元々絵は超絶にうまい人ですしね。加えて話の馬鹿馬鹿しさも最高でした。小梅けいとさんは新たな超重要百合作家のポジションにつきつつあるのかもしれません。今月のメガストアにも描いていて立ち読みしたけど、男女のエロ描いてる場合じゃないって!
先日紹介したうた∽かた」もめちゃくちゃ良かったのでこちらも要チェック。[es]2がなければ6月のMVPは「うたかた」だったかもしれません。それくらい今最も注目している作家さんです。

・「長い遠まわりの道」(袴田めら)
百合な単行本がまだ発売されてないにも拘らず既に百合好きの間では超有名人の作品が、ついに百合アンソロジーに登場ですね。
「あの葉っぱが落ちずにいたら……私は一葉ちゃんとずっと一緒」しかしあっさり吹き飛んでしまう葉っぱ。う〜む切なすぎ!
8Pしかないのが返す返すも惜しい。もっと袴田めら先生の百合話が読みたい!……しかし願いは明日発売される「最後の制服」であっさり叶えられそうです。う〜む恵まれた時代になったなぁ。

・「笑顔であいましょう」(宮越和草)
ぐはぁ!めっちゃ切ないですよ。プレゼントされたものをいつまでも持っていたり、友人のお見舞いにいったり……こういう経験って皆もありません?身近なテーマなだけにものすごく茜に共感してしまいます。
他の人からもらったラブレターが気になって、熱を出してる友人にもかまわず尋問したくなってしまう気持ちを止められない主人公も良いです。
シリアス系ではこれがBEST。

・「結んでひらいて」(いずみゆう)
暴走系の話は面白いですね。前回「百合姉妹」に載ってた作品もあとからじわじわ面白くなりました。一直線で男前な主人公が良いです。

・「罰則について」(内村かなめ)
風紀委員のお堅い娘と一緒にいられるなら遅刻も厭わない少女のお話。「あ〜舐めたいにおい嗅ぎたい揉みたい撫でたい吸いつきたい」……内村かなめさんは「全寮体験、みんなでたべて」のイラストのお仕事は無理してやってるのかと思ったらそうでもないのか?あるいはそういうノリが染み付いてしまったとか(笑)。
気があるようなないような風紀委員さんの微妙な態度が読者をやきもきさせます。

・「いっしょにゴハン」(きむる)
こちらも先輩の表情が分からないところが面白い。一直線な主人公と複雑な感情を押し殺している先輩が良いです。


■とにかくこのアンソロジーは超おすすめ!
もちろん買ってない人は[es]1巻もどうぞ。当時の感想記事にリンクしようとしたけど、まだ当時はブログどころか掲示板日記すらつけていなかった……。7&Yの感想でも参考にしてください。
このシリーズは1巻からクオリティが高いので今後部数を伸ばす可能性が非常に感じられるシリーズですね。この調子でVol.3、4とどんどん刊行を重ねていって欲しいものです。

百合サイトの管理人という視点からの提言をさせていただきますと、この手のオタク系百合作品集は1巻が一番重要です。知らない人が最初に買うならやはり最新号よりVol.1から順番に読んでいこうとしますからね。「美粋」みたいにオタク度がゼロで毎月刊行されてたようなものなら最新号でも一般人は気安く手にとりますが、オタク系は少々事情が違います。「百合姉妹」なんかもうちのイーエスブックス書店では1号が一番売れてました。ただその1号の企画ページが少々滑っていたのと絶版になってしまったのが少々惜しかった。
その点[es]は1巻からクオリティの高い作品がそろってるので今後の可能性が大いに感じられます。
「百合姉妹」も雑誌名が変わって「百合姫」になったのもこのへんの事情もあるのではないかと思いますが……。
「百合姫」も生まれ変わって、最初の創刊号が一番大事ですね。プレッシャーをかけるようでアレなんですが頑張って欲しいものです。あと1巻は絶版にしないのが良いと思います。


■また読み返す予定なので新たな感想があったら載せていくかもしれません。
皆さんもこの[es]2巻、読んだ人は掲示板やコメント欄に感想など書いてくれると嬉しいです。
(ちょいと忙しいので返事は少々遅れると思いますが……)