最後の制服 1 (1)
最後の制服 1 (袴田めら)
百合度★★★★★

う〜む素晴らしい。雑誌掲載時にもチラチラ読んでいましたがやはり通して読んだほうが断然良さが分かりますね。百合的にも作品のクオリティ的にも文句なしの出来です。
作者さんは「窓からみえる高校生を眺めながら妄想してた」と仰ってますがその通りで百合妄想全開の作品ですね。実際作中にも妄想小説を書く百合好き少女が登場してます。まさに百合好きによる百合好きのための百合好き漫画か。


・「一輪車の王子様」
最初の数ページを読んだだけだと惹かれてるんだか反発してるんだかよく分かりませんが、徐々に百合度の高さが分かってきます。
倒れた藍を介抱して服を脱がし濡れた身体を拭いてつきっきり……。何気に百合度高いです。

・「夜の宝石」
2人部屋で幸せだったのに3人目の住人が……ショックを受ける藍ですがふーちゃんの「脚が好き」発言で機嫌も直ります。スカートめくりやら寝ぼけて脚に抱きついたり……こういうのは女の子同士だからこそ楽しいのかも。男女だといろいろ洒落にならないし(笑)。

・「はちみつ色の寄宿舎にて」
紡と紅子の百合小説を書き上げて本人に渡すあやしい女生徒。「これお2人で読んで頂きたいんです」
嫌がらせなんだかなんなんだか……。(^^;
結局本当にふたりで読むことに。「確かに恥ずかしいけど……紡ならいいかな」「やだあ照れてる?」ラブラブエンドです。

・「王様と私」
王様ゲームって私死ぬほど嫌いなんですけど……しかし参加者全員女の子なら許してしまおうかという気になってしまう。(^^;
当然結果は紡(6番)と紅子(8番)でキスですよ。
「紡は私が相手だとイヤなの?」と紅子。固唾を呑んで見守る周囲の女子達。この作品、百合カップルだけじゃなく百合好き少女の登場率も高いなぁ(笑)。
停電の間にこっそりキスするふたり。しかし顔の赤い紡をみて皆にはバレバレになってしまいます。

・「スターマイン」
実家に帰ってきたものの寂しくて寮に戻ってくる藍。屋上で花火観戦。
一瞬で消えてしまう花火をみつつ自分達の境遇をダブらせてしまうのが感慨深い。確かにレズビアンとしてこの先ふたりが結ばれる可能性もありますが、やっぱり学生時代の思い出というのは一瞬のものですよね。

・「サンダーガール」
紡に恋のライバル登場。いきなり紅子に抱きつき「ベニー会いたかったよ!」「マラソン大会で1位になったら私とつきあおう」
ストレートですね。如月先輩は格好いいですがこの作品の舞台は言うまでもなく女子高です(笑)。

・「どちらかの息の根が止まるまで」
紡と如月先輩のバトルの話。
例え相手が将来男と付き合うようになろうとも、息の根が止まるまで「友人」として一生側にいたい。切ない想いですね。

・「レンズの向こう」
藍とふーこの出会いの話。
「ぎゃー!」と悲鳴をあげつつ階段のはるか上からふってくるふーこが妙に面白いですがさすがに骨折してしまいます。抱き上げて病院へ連れて行く藍。このふたりはお互いがお互いの王子さまの関係なんですね。

・「月の持つ陰り」
唯一の登場男性がただの変質者というこの作品(笑)。王子様の登場でまた新たな三角関係が。

・「魔女の毒薬」
雑誌掲載時はこの話が一番好きでした。おまじないをしつつお菓子を作る杏。
「紡先輩から話しかけてもらえますように」「手をつなげますように」「抱きしめてもらえますように」「キスできますように」「彼女のからだを……私の自由にできますように」
願いはどんどんエスカレートしていきます。
一生懸命作ったお菓子は結局ちょっとしか食べてもらえなかったけど杏は感動するのでした。

・「クリスマスなんて大嫌い」
クリスマスが嫌いだった紡。しかし紅子からマフラーをプレゼントしてもらったりクリスマスの夜に雑魚寝して、起きた瞬間最初に目に入った顔が紅子でクリスマスに対する認識が変わるのでした。


■袴田めら先生の百合漫画がたくさん読めて非常〜に満足しました。
百合としては弱いですが同じ作者さんの「フェアリーアイドルかのん」もとっても面白いのでおすすめですよ。

1巻の感想
2巻の感想

「かのん」のほうは萌え系雑誌ではなく児童向けの雑誌のほうで連載されてますが非常〜に良質の内容です。袴田めら先生の違う一面も見る事が出来て良いと思います。
こちらも主要登場人物は女の子ばかりですし男性も全く絡みませんし1巻のおまけ漫画は充分百合的に解釈出来ます。是非読んで欲しいですね。「最後の制服」で磨いた百合眼なら「かのん」のほうも充分百合妄想出来ることでしょう(笑)。