ふしぎ星の☆ふたご姫 2(阿南まゆき)

百合度★★★☆☆

正直最初のほうはピンとこなかったんですが、ラスト2話で化けた作品です。
雑誌掲載時の感想は以下の通り。
その1
その2
その3
その4
その5

アニメで設定を知っている人もいると思うし、うちのサイト的には2巻だけでもいいからとりあえず買ってしまうのが推奨。(こういう買い方をする人は少ないみたいですが)

アニメ版のほうでもファインとレインのふたりが喧嘩するシーンはあったんですが、アニメのほうはプーモが修行しているうちになんとなく(?)仲直りしてしまって物足りなかったんですが、こちらの漫画版のほうは喧嘩して気持ちがすれ違ってから、仲直りするまでの過程がしっかりと描かれていて、アニメ版で私がまさに観たいと思っていた話が展開されています。さすが少女漫画は違いますね。

ブライトとエクリプスに互いに気に入られて嫉妬したことから喧嘩してしまうふたり。
「もう何日も眠れてないよ。苦しい……痛い……寒い……。まるで体の大切な一部をなくしちゃったみたい―――」
寝ていなければいけない体なのに起きてお互い相手のために気持ちを込めてジュエリーを作ります。
どきどきしながらも顔をあわせ「ごめんね」と仲直り。抱き合って仲直りするシーンが素晴らしい。その後一緒のベッドで寝ているレインのおでこにキスをするファイン。
「レインがいなくなってわかったんだ。今のところ私の一番大好きな人はレインだよ」
キスをしたレインのおでこにケーキの食べかすがついてるのがお子ちゃまらしくて可愛い(笑)。

おひさまの恵みを守るために犠牲になってしまうかもしれないことが分かるふたり。しかし「ファインだいじょうぶ?」「うん♥だってレインがいるんだもん」と堅い絆を見せます。
「ファインは私のことをしっかり者だなんて思っているけど、それはファインがいるからよ。ファインは私の心の支えなの」
「ファイン、大好きよ」
うなずくファイン。
「おひさまの恵みの中に入っても、ずっとずっと一緒よ」
ファインとレインの力を合わせたおかげでおひさまの恵みも取り戻すことが出来てめでたしめでたし。

ブライトとエクリプスを含めた四角関係は一応あるものの、結局ファインとレインは二人でいることが一番、ということで収まりました。
少女漫画好き、双子好きとしては大変満足できる内容でした。


・「マフラーと砂の城」
百合度★★★☆☆

表題作目当てで買ってきたんですが、巻末に収録されている作品も素晴らしい友情百合でした。

幼馴染みで正反対の性格のサキ(♀)とマユ(♀)。ある日ひったくりにカバンを盗られて落ち込んでいるマユにサキが冷たいことを言って喧嘩になってしまいます。マユが引っ越してしまうことを知ったサキはマユに謝ろうとしますが会うことが出来ず、自分でひったくりの犯人からカバンを取り戻します。カバンの中にはサヤへのプレゼントのマフラーが。
誤って壊してしまった砂場の城をせっせと作り直して超大作を作り上げるマユとか、疲れて倒れてしまったサヤをマユがおんぶして家まで送っていくシーンとか、風邪を引いたサヤの元に雪だるま(!)を届けにくるマユとか、扉ページでラブラブマフラーをして肩を組んでいるふたりとか、百合的に素晴らしいシーンがたくさんあります。


煽りすぎの帯と巻末のCMのせいで、擦れた大人読者の評価はやや下がりそうですが、中身のほうは素晴らしい単行本です。
少女漫画が分からないという人にはもちろんすすめませんが、少女漫画百合が好きな人は是非読んでみてください。

正直「チェリッシュ」を読んだ時は「この作家さん、全然百合属性なさそうだし、『ふしぎ星の☆ふたご姫』は上北ふたご先生が代わりに描いてくれないかなぁ」とか失礼なことを考えていたんですが、考えを改め……というか土下座して謝らなければいけませんね。阿南まゆき先生、大変失礼しました!m(_ _)m
阿南まゆき先生はまだ新人ですが、将来は上北ふたご先生のような神作家になれる素質があると思います。