VideoLetter
(木村屋いづみ)
百合度★★★★☆

ちょっと前にも紹介したとおり、昔非常に百合度の高い作品を発表していた作者さんの新刊が久しぶりに出るということでチェックしてみた作品です。
随分作風は変わっていましたが、百合度が高いことは相変わらずで、商業的な縛りはあるものの作者さんの高い百合属性を充分に感じることの出来る作品でした。
男(というか○ン○だけ)はよく出てくるので最初読んでもピンと来ない人がいるかもしれませんが、よく読むと男の体は道具として出てくるだけで精神的な繋がりはすべて女の子同士の関係を描いていることに気が付くと思います。

個人的にはかなり気に入りました。今月の個人的BESTの有力候補ですね。

・「Video Letter1」
いきなり女の子がひとりHをしているビデオを送られてきて戸惑う優奈ですが、思わず自分もひとりHをしてしまいます。
その後麻衣の顔をみただけで条件反射で感じてしまう優奈。そのまま絡んでその姿をビデオに録り、また他の娘のところへ送りつけます。

・「Video Letter2〜優奈と麻衣〜」
優奈と麻衣の関係はその後もさらにエスカレートしていき、お互いビデオを送りあったり学校で恥ずかしい姿を撮影したりします。

・「Video Letter3〜優奈と麻衣〜」
野外で裸で縛られているところをお堅い委員長に目撃されます。優奈のビデオを送りつけられてそれを毎日見ながらHなことばかりを考えていたという委員長。その日もエロ本を夜買いにきていたところだったという。「どうしてくれるの!?」と優奈を自分の部屋まで引き連れていきます。

・「Video Letter4〜優奈と麻衣〜」
優奈を家に連れてきた委員長(相沢)が優奈を好きなように弄びます。結局委員長も路上で裸でさらされることに。
男に犯される委員長をふたりで見ながら「優奈もしたいの?」と聞かれて「ううん麻衣がいい」と答えるラブラブな雰囲気のふたりが良いです。

・「Video Letter5〜優奈としおり〜」
麻衣と出会ってから変わっていく優奈に「最近カワイクなったよねー。チチがスゲーでかくなってナイ?」と胸を揉みまくるクラスメート(♀)。そこへ委員長がやってきて「資料取りに行くの手伝って」と言ってトイレに優奈を連れ込み絡み合います。
Hをした後「相沢さんのおしっこもおしりの中も知っちゃった」と濡れた指を舐めあうふたりが良い雰囲気。
その後低脳な男どもに犯される姿をビデオに撮られて興奮する委員長ですが、撮影してる麻衣が退屈そうにしてあくびをしてるのを見て「何してんのよ!ちゃんと撮ってよ!」と激怒します。それに対して麻衣は「なんかアキちゃった。だってあなたブスなんだもん」と冷たい一言。そのまま屈辱にまみれたまま犯された委員長に対して麻衣は「あなた怒るとここに筋が出るの。やーだあ、おばさんみたい。みじめったらしくて……」泣きじゃくる委員長に対して「そんなあなたが汚されてみじめな姿――とても綺麗」「本当?」
ここのやりとりが一番痺れました。

・「Video Letter6〜委員長飼育日誌〜」
「本当の美しさを引き出すため」と麻衣に言われクラスの不潔な男の元で性奴隷として同居することになった委員長。高木好みのカワイイ女にされ綺麗になりますが、約束の一週間を過ぎたら迷わず麻衣の元に戻ってきて麻衣も委員長は自分のものであることを男に告げます。

・「Video Letter7〜優奈と唯実花〜」
今回から優奈の妹が登場します。奥手だと思っていたお姉ちゃんの部屋から出てきたお姉ちゃんがSEXをしてる姿を見て興奮する妹。その後優奈の学校へ行き、目隠しして何も知らないお姉ちゃんに愛撫されます。何も知らずに舌を出す優奈が良いですね。目隠しをとって自分が妹を舐めていたことに驚く優奈ですが、そのまま妹に押されて姉妹でSEXをすることになります。

・「Video Letter8〜優奈と麻衣〜」
委員長の計らいで不潔な男の元へメイドとして贈られることになった麻衣。陵辱の限りを尽くされ、綺麗だった自分の姿がぼろぼろになっていく姿に満足して、自分はこの男が必要なのではないか?と思うようになっていく麻衣ですが、撮影していたビデオには自分の性器しか写っておらず「この男ってほんとに頭悪いんだ」と分かり、やはり自分の帰るところは優奈の元しかないということに気づきます。
「ビデオ録ったの?麻衣のいろんな表情見たいナ♥」と言う優奈に満足する麻衣。
「これからはずっと一緒にいてあなたを見ていられれば」
「うん、ずっと…ずっと一緒に…」
ラブラブエンドでふたりのビデオレターは誰の元にも届きません。

・「Video Letter〜エピローグストーリー〜」
教室でも見詰め合って微笑み合って、周囲からも噂されるほどガチレズモード全開の優奈と麻衣。しかし絵になるふたりに「佐伯さん(麻衣)になら抱かれてみたい」「私は優奈ちゅわんを抱いてみたいィ」と周囲の目も好意的です。
一方委員長と優奈の妹もカップルになり、優奈の妹の友達も交えて年上の委員長を調教します。

・「いたずらな妹」
表題作とは別の収録作ですがこちらも百合的な絡みが入っています。
友達と一緒に集まった女の子三人がお兄ちゃんの部屋から持ってきたエロい本をネタに盛り上がります。胸が大きいかどうかで触りあったりしてじゃれあった後「この本借りていい?お願い!」といわれ「あいつ完全に今日スる気だな」「何を?」という展開から少女ふたりが絡む展開になります。後半はお兄ちゃんも登場するので惜しいですが相変わらず男の顔は全く画面に出さないようにしてあり、作者さんの拘りが感じられます。


作品の内訳は女同士で絡むシーンが半分、男女が半分といったところ。ただし精神面では完全に女同士の関係に比重を置いてあり、男はおまけ以下の扱いです。そういう意味では百合度は★5つにしても良いくらいでしょう。
♂がよく出てきますが、「禁断のソナタ」同様、いじめるための道具として登場してるだけです。裏表紙の「少女達の禁断の百合の園」というキャッチコピーはそのまま鵜呑みにして単行本を買うとがっかりすると思いますが、よくよく考えるとあながち間違いとも言えない。
♂は商業誌の制約のせいか最終話を除いてほぼ毎回登場するものの、不自然なほど男の顔は全く見えないようにしてあり、作者さんの「男は描きたくない」という断固とした姿勢が窺えます。
商業作品としての制約は見られるものの、意外に百合的にも良作です。

麻衣はエヴァのアスカに似てるなあと思ったら作者さんはエヴァの同人誌も出してるようですね。納得。ネットではこういうのはパクリだのなんだの言われがちですが、私はこういう風にとにかく好きなものを描いた作品は高く評価します。


以下コミックマショウの公式ページのサンプル。
         10 11(リンク先18禁)

作品はだいたい女同士、男女が半々くらいなんですが、なんかサンプルは男女が多いですね。顔のない男はこういうサンプルで使うために登場させてるのかも。

百合属性が極めて高い作家さんですね。しばらく単行本が出てなかったので心配したんですがまだまだ活躍されてるようで嬉しいです。
絵が格段にうまくなってるんでびっくりしました。「学級レディチコちゃん」のような明るいコメディ色はほとんどないものの、精神的な繋がりの描写やエロ度は以前より格段に上がっています。
一瞬別人かとも疑ってしまいましたが、百合度が高いところとか「アイドルが好き」とか仰ってるところは以前とお変わりないようで微笑ましかったです。

百合属性が高いことは疑いの余地のない作者さんなので、これからも応援していきたいですよね。