ARIA 9
(天野こずえ)
百合度★★☆☆☆

アニメでも放送されたアリスちゃんの「自分ルール」の話が載ってます。「私はアリスちゃんの味方気取りなの」とアテナが言った後アリスちゃんががアテナさんの影へ入ってくるシーンは、お互いの顔の距離が近くてドキドキしてしまいますね。画質クオリティが高い事もあって個人的にはアニメ版より良かった。

晃さんが陰口を言われてるのを聞いてしまって藍華がショックを受け泣き出すシーン、晃さんに「嬉しい事は慣れて当たり前になりがちなのに、嫌な事は一つ起こっただけでも重く感じてしまうものだ」と諭されるシーンはかなり共感しました(私も最近デタラメな噂を流すキ●ガイにつきまとわれているので……)。
「私はおまえが泣いてくれただけで充分だよ」と晃と藍華の間にある固い絆を見せています。

今回も藍華×アルのエピソードはひとつ入ってるのでこのカップルが見たくない人は避けたほうが良いでしょう。ただこの作品は百合好きの狭くなりがちな視野を広げてくれる役目を果たしてくれていると思っています。百合は確かに素晴らしいですが、それだけに目を奪われて、他の素敵なものが見えなくなっては人間ダメですよね。
4巻で海水浴に行った時アリシアが「灯里ちゃんが素敵だから、この世界がみーんな素敵なのよ」と灯里に言うシーンがあるんですが、これはなかなか厳しい言葉だと思いますよ。つまり逆を言えば「あれもこれもみんなクソ」といつも不満ばかり言ってる人は、自分がクソだから世界がそう見える、ということになりますから。
世界が素敵なものに見えるようにするには自分から素敵なものを探す努力をしなければいけない、ということをこの作品は教えてくれているような気がします。まったりしているようで、意外に厳しい作品だと私は感じましたが、その考え方には共感します。