Dark Seed(紺野キタ)

百合度★★★☆☆

紺野キタ先生のファンタジー作品です。
石を持って生まれる魔法使い(スレイブ)はその石を預かる者(カノン)を必要とする……という設定。
「魔法使いのたまごたち」と設定が似てるかもしれませんね。

幼少時にベッドで苦しんでいるセレスト(♀)の額にキスをして誓約をしてあげるクリス(♀)が良いですね。しかしその日からセレストはクリスの「スレイブ」……つまり「奴隷」ということで「主」であるクリスに仕えなけばいけない関係になってしまいました。。
パーティをすっぽかされたことが気に入らなかったクリスはセレストの身代わりである石を紅茶の中に入れてセレストに罰を与え、本当は熱くなかったのですがセレストは苦しみます。このへんは精神的なSM百合ですね。「百合姉妹」の最初の方に入っていた話や「知る辺の道」の「天使のはしご」の姉妹の関係などを思い出させます。紺野キタ先生の描く百合というのはラブラブな関係というのはそんなにないですが(「百合姉妹3」に入っていたのくらいが一番いちゃいちゃしてたかな?)、それでも精神的な部分はしっかり描いていて深いですね。(私はこういう関係は深いと思ったので★3つとしましたが、ラブラブでないと百合度が高いとは言えないという人は百合度評価を減らしてください)
石を渡してマタタビを得た猫のようにフニャフニャにしておいて、またその石を奪ってしまう辺りかなり鬼畜ですね。

その他セレストが舞台女優に憧れていて、本物と会って感激し、キスを顔をうけて喜ぶシーンなどがあります。

一応男性キャラもメインで出てきていますが、今のところ女子キャラにくっつきそうな気配は感じられません。
作品の最後の方でセレストとクリスが双子だったという事実が明らかになっているようですが、このまま双子百合になっていくのか含めて先の展開が気になります。

うちは百合サイトなので百合要素のみに絞ってレビューしましたが、もちろん作品世界はもっと広く複雑で、いろんな要素が絡み合って世界を作り上げています。
毎回思うのですが、この作家さんは作品レベルも極めて高いし、もっと世間的な評価は高くても良いと思うのですが、作品が全くといっていいほど商業的な要素を排除して(百合姉妹で描かなくなったのもこのへんに理由があるのではないかと想像するのですが)、独自の世界を作り上げているために知名度はいまいち低いですね。でも分かる人にはやっぱり分かる世界なのではないかと思います。

百合好きの間ではこの人はどういう評価なんでしょうね。やっぱり「秘密の階段」なんかは女子高の寄宿舎モノということで評価高そうですね。「マリア様がみてる」が好きな人に一番おすすめされやすい作品だし。「秘密の階段」は私もネットを始める前から本屋で見つけて空気が合いそうだったので買ってきた作品です。「Cotton」はややマイナーですがこれも百合度高いのでそこそこ有名かな。でもやっぱり一番お馴染みなのは「百合姉妹1〜3」に入っていた作品群かもしれませんね。
個人的には「知る辺の道」みたいな作品が素晴らしい作品だと思うんで、どういう評価されてるのかが気になるところですね。