あいたま
師走冬子
百合度★★★★★

ミーハーが高じてアイドル育成学校に入学する女子高生の話。これも昨日紹介した「つぶらら」と似たタイプの作品ですが、こちらも主人公の女子高生が周りのアイドル女子高生に対してハァハァしまくりの内容です(こちらのサンプルも参考にしてください)。主人公がアイドルたちと直に接触してるのでその分百合度は高め。髪の毛を口元にもってきてハアハアしたりと、この主人公はちょっとストーカーっぽい?

女子高という事もありますが、全然男が出てきませんねー。私がざっと読んだ限りでは一コマもいなかったような気がしました。どこ見ても周り全部アイドルの女子高生ばっか。1巻では顔も出てきませんが、一応主人公に元カレ(アイドルオタク同士だったらしい)なるものがいたという設定は百合的にはちょっと惜しいですが、設定が出てきたと思ったら速攻で別れてしまいますし、嫉妬した樹里にいきなり「とっとと消えろ」などと言われますし(「ハイ!」11月号)、そもそも学校が女子高なので今後ストーリーに深くかかわってくる可能性は低そうです。

アイドルのひとりが自分の飼ってたカメをこっそりみせてくれたのにカメそっちのけでその少女の方見てたり、「さわってみる?」と言われても相手の少女の手をさわったりして、主人公の女の子好きは徹底してますね。小学生風の女子高生などは可愛さのあまり主人公に養子縁組されかかってしまいます。
他にも宝塚系の格好良い少女が皆に憧れられていたりして、小学生風の女子高生がおでこにキスされて腰が抜けてしまうシーンもあります。

傷ついたグラビア少女を、幼なじみの手品少女が慰めて、そのままグラビア少女の肩で眠ってしまうシーンとか良いですね。その場面を見ていた少女が、「樹里ちゃんもあいちゃんとあんな友情育めるようになれたらいいね♥」といわれ樹里がまっかになって照れるシーンも良いです。

一見全方向的な百合作品に見えますが、その中で樹里というツンデレ少女(表紙のうちわに映ってる天使少女)が主人公のあい(もちろん表紙の少女)に気があるように見えます。最初はあいのほうから近づいてきたんですが、そのうちに自分だけを見てほしいようになってきて、あいが他の娘にサインをねだったりすると嫉妬して泣き出したり、あいのために掃除をきちんとやった娘がいると対抗して自分も他のところを綺麗にしたり、2人3脚であいと一緒だといいなと思ったり、他の娘が留学すると聞いてやめさせようとやっきになってるあいに嫉妬して自分も海外に長期ロケに行ってあいの気を引こうとしたりします。

この作者さんの作品としては「スーパーメイドちるみさん」も2巻から登場するちゆりなんかがすごい良い味出してるんですが、この作品ではそういう百合が全編に渡って堪能できます。この作者さんの描くツンデレ百合娘は個人的にはツボだ(笑)。

今回の単行本の巻末に収録された、最初同人で出したらしい話では、転校してくる前のあいが、樹里のポスターを手に入れてはしゃぐお話でした。この流れだとこの2人、ホントに結ばれてしまうかもしれません(笑)。

「つぶらら」同様、ミーハー&ストーカーちっくな百合のノリが合わないという人でなければ、このふたつはかなり良い百合作品だと思います。今月の目玉百合物件ですね。