ハニー&ハニーデラックス―女の子どうしのラブ・カップル
(竹内 佐千子
ビアン度★★★★★

これは百合物件……というか、ビアンな作者さんの恋人との日常を描いたコミックエッセイですね。表紙のイラスト見ても分かるとおり、萌えとかそういうのはないのでそのへんはちょっと注意してください。


honey & honey
(竹内 佐千子)
以前出版されたこの作品の続編です。

今回はさらに女の子同士の恋愛についてつっこんだ内容を描いていて、女の子同士のHの仕方とか、ビアンカップルが百合雑誌(って「百合姫」しかありませんが…笑)を読んだ感想などが書かれています。百合雑誌を読んでふたりがカルチャーショックを受けるシーンとか面白いですね。
性自認についてひとそれぞれで、自分でも分からない部分が多いという話も同感。「ビアン」だ「ヘテロ」だ、と性自認を自分で決めつけることは出来ますが、実際相手に出会ってみて違うセクシュアリティを発見する事もあるでしょう。
用語解説もあって、百合好きならある程度は知ってるであろうという知識もありますが、中には「スカタチ」とか「ズボネコ」とか、コアな用語も解説してるので勉強にもなるかもしれません。セクシュアルマイノリティの暮らしはひとりひとりそれぞれ違うので、ビアンに詳しい人、あるいはビアンな生活を送っている人でも、サチコさんの生活をみて必ず一つは新しい発見があるでしょう。
おとなのおもちゃを買いに行くのが恥ずかしくて郵便局留めにしたら自分が取りにいくハメになって結局恥ずかしかったエピソードとか、なぜかすぐおとなのおもちゃを壊してしまうサチコさんのエピソードとか面白いですね。

そんな感じでビアンカップルのほのぼのした日常を描いたコミックエッセイだったはずだったのですが……ラストのエピソード(連載していたWEBの「コミックエッセイ劇場」や「ダ・ヴィンチ」では公開されてなかったらしい)を読んだら……Bダッシュで走ってたら突然小さな穴にストンと落ちたような気分になりました。(と言うと大体オチがわかってしまうかもしれませんが……)
ただの漫画作品ならここまでこの作風で来てこの展開はありえないでしょう。でも現実には全然あり得る話……というかこれが現実なんだよなあ……。
コミックエッセイで泣いたのはこの作品がはじめてかも。ラスト読んでからこの作品を最初から読み返すとまた全然違う作品の印象になりますね。ビアンに限りませんがやっぱり恋愛は難しい……。ビアンならなおさら難しい……。