ロッキン★ヘブン3
(酒井まゆ)
百合度★★☆☆☆

可愛い絵柄がりぼんっ子にも好評なまゆぽその「ロキヘブ」3巻、前半はヘテロ展開なのは惜しいですが、後半が友情百合を真正面から描いていて非常に良かったです。百合度★2つとはいえこれでも少女漫画の中ではかなりつっこんで描いてるほう。3巻だけでも是非おさえておきましょう。

漫画を描くのが趣味だったため、過去に疎外されていたことから、周りの仲間と距離を置く生き方をするようになった晶(♀)。女子が2人だけのクラスに入って主人公の紗和と出会って一時は仲良くなるものの、紗和に彼氏が出来たり紗和が他の子と仲良くしているのをみて、自分がその中に入っていく事が出来ないと決めて自分の殻の中に閉じこもって、声をかけてくれた紗和にも冷たくしてしまいます。
しかし晶のことが諦めきれず、心の扉を開こうとする紗和。校内で行われていた青年の主張大会の場を利用して、
「タイプ違おーがなんだろーがそんなの知らないよ。もう好きになっちゃったんだから関係ないじゃん!」と全校生徒の前で告白します。
その後晶を抱きしめて、
「高校なんていっぱいあるのに同じ学校で同じクラスで女の子は2人だけ。これってすごい確率だよ?運命だって思ってよ!」と最初に出会った時の回想シーンが出るクライマックスのシーンは最高ですね。熱烈な紗和のラブコールに晶も
「あなたがいっしょならきっと――」とようやく心の扉を開きます。

少女漫画作家というと大人の作者が子供の視点に合わせて描く人と、精神年齢が低い作者がそのまま地で描く場合の二通りがあると思いますがこの人は後者ですね。晶とのエピソードは作者さんの実体験も元にして描いている部分もあるそうですが、分かるような気がしますね。しかしおかげで等身大の少女の姿が上手く描けていると思います。
反面男の描写にはリアリティがないので男女の恋愛を描いている1巻〜2巻はストーリー的には甘いですが、表紙をみても分かるとおり非常に可愛い絵柄なので、ストーリーは無視して可愛い絵柄だけ見てても目の保養になります。

1巻
2巻

並べてみて気づいたんですが3巻とも同じキャラが全く同じ服を着て表紙に映ってますね。珍しい。
おそらくりぼんっ子もストーリーより可愛い絵柄が好きで読んでるんじゃないでしょうか。毎号りぼんのカラー扉を描いてるだけあって上手いです。私もこういう絵柄は好きだな。

晶の影が恐ろしく薄いので、百合的には1巻〜2巻は飛ばして構わないかもしれません。たいしたストーリーじゃないんで3巻冒頭のあらすじで話は分かりますし。可愛い絵柄の少女漫画が好きな人は1巻2巻もどうぞ。とりあえず3巻の熱い友情話は必見。

ところであとがきのアシスタントの名前に毎回載ってる山口みずほ先生の単行本はまだ出ないのか。山口みずほ先生の作品の中にはなんと少女漫画でキスシーンを含む百合話も描いていたんですよね。是非こちらも単行本化して欲しい。


あくび
(山口みずほ)
百合度★☆☆☆☆

これは過去に出た単行本。こちらで紹介してますが、これも百合な短編を収録しています。これも少女漫画好きなら必見かなあと……。