アットホーム 姉妹たちの想い
高木信孝
百合度★★★★★

姉妹という設定でメイド喫茶に勤める少女たちの話です。雑誌掲載時第1話だけ読んで、かなり百合度高いなあと思っていたんですが、第2話以降や描き下ろしはさらに百合度があがっていました。
主人公で末娘のさくらはおっちょこちょいなので、新米メイド……つまり妹をうまく扱えなくて最初は突き放されていましたが、熱心に気にかける姿にツンデレな新米メイドも怪我をしたさくらの指を自分の口に持って消毒したり、最後は「ありがとう。さくらお姉ちゃん」と頬にキスをして気持に応えるようになります。それを見た姉のここあはさくらラブなので嫉妬して、自分もさくらをぎゅーっと抱きしめてここあも頬にキスをする展開に。

第2話はここあがさくらにラブラブな話。
夢でさくらと海辺で良い雰囲気になり「ここあお姉さまのことを考えると胸がいっぱいで苦しくて……私ここあ姉さまのことが――好きです」と告白してくるさくらに「もちろん私だってぇぇ♥」とキスを……したと思って目が覚めたらキスをしていた相手はみことだったというオチ。「姉さんのクチビル久しぶり……」と赤くなるみこととは以前にもキスをしていた間柄だったらしい。

海の家で働くさくらが誰かに恋しているらしい……ということで嫉妬して調査をするここあですが、さくらの意中の相手は実はここあ自身……の大きな胸というオチでした。
自分に恋してると勘違い(?)して一緒に通勤している間、肩が触れたりおでこをくっつけたりするさくらにドキドキするここあの描写がいい感じ。

第3話はさくらに憧れるストーカーちっくな中学生の少女千里が、「私をさくらお姉さまの妹にして下さいっ!本気の証をもらってくださいっ!」といきなりキスをしてくる話。
まだ中学生(&嫉妬したここあが許さない)ということで、一緒にメイド喫茶で働くことは出来ませんが、あきらめきれない千里はその後も更衣室に忍び込んでさくらの制服の匂いを嗅いだりその制服を自分で着たり、自前の制服を着て何食わぬ顔をして店に入ってきたりしてアタックし続けます。
初対面でいきなりさくらの唇を奪う千里も危ないですが、寝込みを襲おうとするここあもかなり危険です(笑)。
実はアメリカへ行かなければいけなかった千里が、出発する前に気持を伝えたかったという千里に「千里ちゃんが帰ってくるまでこのお店で待ってるから」とさくらがおでこにキスをしてあげてめでたしめでたし。

描き下ろしの4コマや巻頭のカラー漫画も百合度が高く、自己紹介で趣味が妹の「さくら」だというここあがさくらに抱きついてキスをしようとしたり、さくらの肢体を見たいとここあが異様に小さい水着を用意したり、実際にその水着を着ている姿をカメラで撮影したり、本名を教えて欲しいというさくらに、「キスをしたら教えてあげる♥」と唇を突き出したり、あるいはもっとストレートに「もうがまんできない!さくらちゃぁぁん。キスさせてぇぇ!!」と激しく襲ってくるここあに「きゃあああああああ」とさくらが逃げるものの、みことに捕まえられてしまいあえなく唇を奪われ、さらにみことにもご褒美ということでキスをしてあげたり、怒っているはるかが最近構ってあげないから拗ねているのではないかとキスをしてあげて、やっぱりはるかが喜んでいるように見えたり、それを見たみことも「いいなあ」とフラフラここあ達に近寄っていくというオチで、最後まで百合百合でした。

はるかの描いていたという同人誌も百合な同人誌だったらしく、自分とさくらのラブラブなシナリオを描いてくれ、とここあが頼んだりします。

話と話の間に載ってるイラストも、はるか、みこと、ここあがそれぞれさくらのほっぺにキスを……と見せかけて最後のここあは唇同士というオチがついていて面白いですね。

男性は全く存在しないというわけではないですが、ほとんど画面には出てきませんね。
もちろん全部女子同士なんですが、一体キスシーンは何回あるんでしょうね?誰か買った人数えてみてください(笑)。

この作品は単行本1巻で完結ということで惜しいですが、多分この世界観の続きは「マギーペール」あたりに引き継がれていくんじゃないかと勝手に期待してます。
ひたすらゆるゆるで百合百合で萌え萌えな世界で、最初はあまりにも甘すぎやしないかと疑問を感じてしまいますが、最後まで読むとこの緩さが病みつきになってしまってそんな細かいことはどうでもいいや〜という気分になってしまいますね。