恋愛映画のように、は
(山田 睦月,菅野 彰)
百合度★★☆☆☆

単行本中半分近くを占める巻頭の中編収録作が深い友情を描いた良作でした。

・「夏の声」
百合度★★★☆☆
女友達とケンカしてしまったことを悔やんで、保険医の先生(美紀)に「死にたい」とノートで打ち明ける女生徒の高橋。一方女生徒達の悩みを聞いてあげていた美紀もにも高校時代に親密にしていた女友達との間に悲しい別れの過去があった。
それぞれの家庭がうまくいってない同じ境遇から共感して親しくなった美紀と亜希。「きれいだなぁって思って」と赤くなって亜希に見惚れる美紀が良いですね。
「なんであたしに声かけたの?」と聞く亜希に「あたしが憧れてたの知ってたでしょ?とってもきれい。今もっと好きになった」と優しく語りかける美紀に亜希も「あたしを嫌わないで、美紀。双子みたいに仲良くして」と言い抱き合います。

しかし幸せなのもつかの間、かねてからされていた父親からの痴漢行為が耐えられなくなった亜希が「父親、刺しちゃった」と血だらけのナイフを持って美紀へ電話をかけてきます。「死ぬ」という亜希に「一緒に死ぬよあたし」と心中する事を約束する美紀ですが、結局行く事が出来なくてさあどうなる……結末はネタバレしませんので自分の目で確かめてみてください。

相手の少女が父親に痴漢行為をされていたりその父親を刺してしまったりとかなり痛い部分はありますが、亜希と美紀の友情描写は深いものがあって良作でした。
制服姿を清潔の象徴ととらえ、その制服姿の美紀が好きだったと亜希が告白するシーンが印象的ですね。