魔法使いのたまごたち(3)
石川マサキ
百合度★★★★☆

残念ながら最終巻になってしまった第3巻。1巻の紹介はこちら。2巻の紹介はこちら
物語はやや中途半端に終ってしまった印象がありますが、百合度は高い展開でした。

15話
裁縫の課題をチェルに押し付けようと思ったものの、自分でやらなければいけないことに気づき、チェルを誘って一緒にやろうと申し出るリズ。チェルシーも自分の好きな裁縫をリズとやりたがっているのが良いですね。
針を刺してしまったリズの指を自分の口に含むチェルがエロティック。

16話
チェルが憧れる生徒会長のソニアは副会長のララとリングメイトで、それ以上の関係、しかもララは気に入った後輩を呼び出してお楽しみを……というのは女生徒達の噂話ですが、ほっぺについたクッキーをソニアがララに「取ってよ♪」と差し出したりしてやっぱりラブラブでした。
朝は会長にうっとりしていたチェルにリズが嫉妬していたのに、昼には髪をビヨンビヨンされて会長にあそばれたリズがすっかり赤くなってしまい、逆にチェルが嫉妬してふくれてしまいます。「いちばんのお友達の証拠を見せて」と言うチェル。「何を?」と聞かれて「リズのエッチ!」と真っ赤になってしまうチェルは何を期待していたんでしょう?

17話
縦笛の練習を寮の部屋で一緒にやっていて、間接キスを意識して赤くなるチェル。この作品の設定はほんとうに美味しいですね。
上手く出来なくて暗いほうにいってしまうフランにサラが絆を確認するシーンも良いです。

18話
抱きつかれた時にチェルの膨らみ始めた胸の感触にドキドキしてしまい、照れて目をあわせられなくなってしまうリズ。一方チェルは太った自分にリズが飽きて、ソニアの元へ去ってしまうのではないかと心配してしまいます。最後誤解も解けて、自分の胸が気になるというリズに「それってもしかして触ってみたいってコト?」と迫るシーンは百合度高い。

最終話
学園長が元リングメイトだった少女が覚醒し、その少女を女子寮の皆で歓迎しようというところで物語は終わりです。
サラもリズも、最初は受け入れることに反対だったのに、それぞれのリングメイト(フラン&チェル)が賛成したらあっさり考えを改めてしまうのが面白いですね。特にチェルはユーナと重ね合わせて自分の境遇を語るシーン、「ママみたいに普通のお嫁さんになりたいの」の後に「でも今はここにきてよかったって思ってるの……だってあなたと出会えたんですもの」と目を輝かせて告白して2人で赤くなって抱き合うくだりはえーと、つまりチェルがリズのお嫁さんになっちゃうってこと?と冗談で思っていたら、ラストのページでほんとにリズとチェルのウエディングドレス姿が!まわりの皆も祝福していたり呆れていたり……すごいですね(笑)。

巻末の設定集にユーナの設定とかもあるし物語は続いていく予定があったんだろうと思うとここで終わりなのは惜しいですが、途中から主役のはずのパムと女装っ子の影が異様に薄くなったことを考えるとやっぱり主役カップルの人気のなさが作品に響いたんじゃないかなあと思います。逆にリズ、チェルの百合カップルは途中から出番も増えてラストの締めにも一役買っていたので人気があったことをうかがわせます。確かに美味しいカップルでしたしね。

そういう意味では百合ジャンル的には今後の展望に灯りの見える終わり方だったとも言えるでしょう。