百合姫Wildrose

百合度★★★★★

史上初!超待望の百合オンリーのティーンズラブ(女子向けHあり漫画)アンソロジーです!

発売日前後に予約が殺到したようで、品切れ状態が続いていたんですが、今日まででほとんど発送し終わったようですね。発売に漕ぎつけるまでも大変だったうえ、発売されても手に入りにくいというダブルパンチで、百合好きにとっては我慢我慢の日々でした。うちのサイト的にも大々的に宣伝してTL百合を成功させたいという気持があっただけに品切れで買えない人へ配慮してあまり話題に出せないという状態はかなり辛いものがありましたが、これもTLで百合、という前例のないアンソロジー故の難しさでしょう。
今頑張れば5〜6年先にはTL百合漫画がいっぱい……という可能性もあると思うんでそれまでの辛抱ですね。

こちらこちらにサンプルが2枚。
以下作品の感想。

・表紙(門地かおり
多分着せているんでしょうが脱がしていると解釈出来なくもない?シチュエーション萌えのある、なかなか良い表紙だと思います。想像力をくすぐる。

・「好きときどきキス」(宮下キツネ)
どうみても女にしか見えないようなBLばかり描いてる作者さんの初TL百合作品。
チアガール同士が更衣室でHする話。いきなりパンダパンツに欲情する在紗に笑った(笑)。このはじけっぷりはBL系のノリですね。

・「アーケディア〜楽園の花〜」(水野透子)

身体に触れるようになった幽霊少女と主人公が身体を重ねる話。「さわって……キスしたいの」と幽霊少女が自分に触れてもらいたがるシーンとか良いですね。
「百合姫Vol.10」に載ってる話の続きということで「百合姫Vol.10」のほうを先に読んだ方が良いかも。

・「温室の魔女」(三国ハヂメ)

これはこのサイトでもお馴染み、三国ハヂメ先生の待望の百合姫参加作品です。花の名前や、自分の素性を次々当ててしまう相手の少女が、実は主人公のことが好きで、温室の花の中でHしてしまう話。
はたから見れば他の少女たちと区別のつかない名もなき花の2人も、お互いはぱっとみただけですぐ相手が分かる特別な存在だった、という描写がうまい!
この作品は素晴らしいですね〜。女子同士の軽妙なやりとりも良いし女の子がめちゃくちゃ可愛い!TLアンソロジーでも百合を描いたことがある実績がある作者さんなだけに、今回参加されてる作品の中では一番TLっぽかったです。どの作品も良いけどやっぱり個人的にはこの作品が一番かな。

・「好!」(CHI-RAN
乙女チックに愛し合いたいという少女と、肌を重ねた回数こそ愛のバロメータという直球少女の話。これは面白いですね。この二律背反な二人はCHI-RAN先生の作品をそのまま語っているようだ(笑)。チャイナ娘の語尾が「〜ある」ってベタベタですね。最後薔薇の風呂を入れて相手の少女が「薔薇香る湯ぶねで戯れる二人の美少女……」とうっとりするシーンは森永みるく先生の昔の同人誌を思い浮かべさせましたが、風呂をアメーバ状にしてしまうあたりがCHI-RAN先生らしいというか(笑)。

・「女の子合わせ」(森島明子)

告白してカップルになったものの、キスしてそこから次はなんだろうと悩む百合カップルの話。部屋で二人きりになって、「おっぱいのチュウ♥」と胸を重ね合わせたり耳を舐めたりしてあれこれ試す2人ですが、早すぎてアソコ触ってもまだ濡れてなかったりと生々しいところもあるのが面白い。
これも良いですね〜。タイトルからしてえっちい。

・「くちびるにの・せ・て」(城之内寧々
口をきいたこともないのに相思相愛で相手の少女の気持が分かってると思い込んでる主人公ですが、いきなり目も合わせてくれなくなってどうしようか悩むものの、実は相手は自分の部屋に誘っていた合図を気づいてくれなくて残念がっていたという話。その後でやっぱりはっきり言葉にして身体も重ねあって愛を確かめます。
城之内寧々先生の作品で由真と薫さん以外の百合カップルをみるのはこれが始めてですが、この2人も面白いし可愛いですね〜。
言葉も交わさず触らずに分かり合ったつもりでいるより、はっきり言葉と身体で相手に伝える事も大事だという、このアンソロジーのテーマもうまく表せているんじゃないでしょうかね。

・「いちばんすきなひと」(時津風おとは)

彼氏が出来たので予行演習として幼なじみの主人公にお弁当を毎日作ってきた少女が、身体の関係も予行演習ということで誰もいない資料室で絡み合う話。「抱いて欲しいの。私の初めては全部あいちゃんにあげるの」と相手の少女が身体を差し出してきて、主人公がドキドキするシーンなんかが素晴らしい。

・「Sweet Little Devil」(南崎いく)
高校で結ばれたラブラブ百合カップルが、昔彼氏と付き合っていたことで嫉妬するもののお互い様だということで謝って、晴れてヨリも戻って部室にカギかけてHする話。
この作家さんの作品を読むのは初めてですが、一瞬絵柄が森永みるく先生の作品に見えた。ノリは独特で絡みもしっかりしていて良かったです。

・「BLUE」(速瀬羽柴)
風になびくリボンが気持ちよくていつもだらしなくリボンをたらしていた主人公が、屋上で眠っている少女の大きな胸のブラジャーについているリボンが可愛いかったのと、厳しそうに見えた少女も解放的な青空を好きなことを知って、自分もリボンをちゃんと縛ってみたくなる話。


Hシーンの詳細は省きましたが、もちろんどの作品もエロエロでその辺は安心でしょう。まあ男性向けとかを求める人にはどうだか分かりませんが、個人的には充分えっちぃと思います。

以前出た男性向けレズアンソロジーなんかでは、城之内寧々(Nene)先生の作品が頭一つ抜け出していて、それ以外は一段レベルが落ちるという感じだったんですが、今回は城之内寧々先生と同等、もしくはそれ以上という作品もたくさん収録されていて、全体のレベルが高いことをうかがわせます。

実に素晴らしい、最高の内容でした。今まで出た百合作品集の中では、最も私の好みに直球な内容でしたね。女性作家が描く女性同士の絡みということでクオリティも高いです。

最近の百合ブームは某少女小説のブームの派生で生まれたせいか、エロがないほうが正しくてあるのは間違ってる、などと決め付ける風潮があるように感じるんですが、女子同士愛し合っているなら、身体の関係も求めるのは実に自然なことでしょう。まあ女子同士キスもしない関係なら百合に対してそれほど免疫がない読者も取り込めるという利点はあるし、そういうのも変わっていて私も面白いと思うんですが、本当に百合が好きならやっぱり結ばれた後のその先のシーンがあっても自然に感じる人は多いと思います。
私はこの作品集をみて実に自然だと感じましたがいかがでしょう?

これがうまく継続されたら良いなあ。10年前は萌え百合な漫画も、ティーンズラブすらほとんどなかったんですからね。私も2・3年前には「百合専門誌は難しいんじゃないか」ということをブログの記事で書いたりしたものでしたが実際に百合専門誌が発売される日は来ました。時代は変わるんです。これがうまくいけば5〜6年後にはTL百合物件が毎月いっぱい発売されてる……なんてことも夢ではないはず。

欲を言えばHシーンに至る描写もHシーンも、もっとページ数が欲しいという事につきますね。今回南崎いく先生の作品とかかなり良かったんですが、これはページ数を多めに取っているということもあるでしょう。他の作家さんも1作品あたり30〜40くらいページ数をとれば、さらに素晴らしい作品になったことは間違いないですし。
ただ1作品あたりのページ数を増やしてほしいのと同時に、このアンソロジーに新規に参加して欲しいという作家さんも当然何人もいるわけで……。
やっぱりボリュームアップした次号が発売されてくれる事が一番ですね。
読者から支えられれば、少なくとも今の「百合姫」本誌の刊行ペース&ボリュームまで追いつくことでしょう。もちろん目標はそれ以上。目指せ月刊化!

早く次の本が出て欲しい〜。アンケートはがきは本誌のと違って50円切手がいりますが、そんなことはたいした問題ではありませんね。是非正直な感想を書いて送ってみてください。もちろん他にも参加して欲しいTL作家さんはベテラン新人さん含めて結構いるんですが、2号3号と続けばそれも実現する話なんじゃないかという気がします。

以下在庫チェッカー。書籍扱いなのでしばらくあると思いますが、ジャンル的にあいまいな上そんなにたくさん入荷するとも思えないので本屋で見つけるのは難しいかも。