天然女子高物語 (2)
門井亜矢
百合度★★★☆☆

きらら本誌創刊号から細々ながら続いている、何気に息の長い作品です。露骨な恋愛描写はないんですが、女子高生同士のちょっと良い友情話がたくさん収録されていて良い感じの作品ですね。タイトル通り舞台は女子校なんで、男は父親と女教師に全く相手にされない男教師くらいであまり登場しません。


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「えっと……私の誕生日なのでウチに来ませんか?」と親友2を誘い、「プレゼントは、2人がウチに来てくれるのが一番嬉しいです」という美美が可愛いですね。誕生日は名前どおり、名古屋の妖精ことミスターと同じということで偉大な日に生まれましたね。

雨の日に一本の折りたたみ傘に4人で「もっと寄りなヨ」とギュウギュウ押し合いながら下校する4人。さすがに4人もいると雨をしのぐ役割は果たさないんですが、もちろん大切なのは体が濡れないことより女子同士が体を密着しあうことです。桜子の「友達と一緒に帰れますように」という願いも叶いました。

女子同士でキャンプに行って痛む舌を見てあげたり、「こんなこと言うの恥かしいんだけど……皆とキャンプに来れて幸せです」という四谷さんをまた皆でむぎゅう♥と抱きしめて友情を確認したりします。
一緒にキャンプにやってきた小梅先生の友人みっちょんには一応その時も彼氏はいたようですが(ひどい男ととっかえひっかえ付き合ってるらしい。姿は出てきません)、「彼氏がいない時期だったの?」と聞く小梅先生に「でもォ、小梅とキャンプに行く方が楽しいだろーなーと思ったんだァ〜」といわれ小梅も照れてしまいます。

咲と朝喧嘩してしまったエイミ、仲直りしたいのに直接言うのが恥かしくて「大好き」と紙に書こうとするものの感じに弱く「犬好き」になってしまい、おまけにシャイなせいか背中に貼り付けるという行動に出るためにこれではいじめと変わりありません(笑)。

歯医者に行った小梅先生は女医さんに「痛かったら『止めて』って懇願しなさい♥」とSMプレイを受ける事に。

女生徒同士のやりとりも良かったけど今回はみっちょんとの友情話とか小梅先生絡みの話が印象的、というか強烈でしたね。女生徒たちより小梅先生の方の描写が上手く描けてしまうのは門井先生のお年のせいか(笑)。そしてそんな小梅先生に共感してしまう私もまた(以下略)


今月のMAXの表紙も飾っています。小さい画像だと分かりませんが実際に雑誌で見るとばっちり見えてますね。(←何が?…笑)2○才の女性の○○○に皆で萌えろとの門井先生からのお達しなんでしょう(笑)。

門井亜矢先生の作品としては、来月発売の「ヘブンズゲイト」3巻も良い感じの友情&それ以上かも?な百合話が収録されると思いますよ。ちょっと良い女生徒同士のやりとりが多くて和みますね。最近の門井亜矢作品は良い感じです。