ガッチャガチャ (8) (完)
橘 裕
百合度★★☆☆☆

ガッチャガチャな人間関係だけどメインは女子2人の話の最終巻。
1巻から6巻までの紹介はこちら
7巻の紹介はこちら

敵に襲われ王子様が助けに来る夢を見てその王子様の顔が見えなかったことが気になる友里ですが、ラスト、ピンチのところを友里が叫んだ名前は神楽坂さんの名でした。
呼べばいつも来てくれる気がしてたから叫んだ友里ですが、ほんとに素子はやってきて友里を助けてくれます。王子様は素子だったんですね。敵の鋲打ちバットに引っかけてしまったと髪を切った素子ですが「髪似合ってる。てゆうか素子はどんなカッコしててもカッコいいよ。ドキドキする」と告白して素子が「だろ?」とニッと笑って友里が「ぽっ」と赤くなる良い雰囲気の中物語は終わっていました。
延々引っ張った挙句男とは結局進展はあまりなし。ほっぺにキスはしてあげられるようになったようですが、これはホステスが馴染み客にするようなものらしい。可菜子はやはり男に走ってしまったようでそれはまあ残念と言えば残念ですが、元々私は素子は友里と結ばれてほしかったんで(まあ男同様、明確な恋愛関係とまではいきませんでしたが)、かなり理想に近い形で終わっていましたね。今回登場する美少女キャラにはなぜか食指が動かないことに首を傾げる素子さんですがそのキャラも実は女装男だったことが後に分かり、素子は最後まで女の子ラブな姿勢に変わりはありませんでした(笑)。
柱トークで本当の主人公はこっちなんじゃないかというくらい素子は異様に人気があって、作者さんもこのキャラを好き放題かけて楽しかったと仰ってますが、ほんとにそんな感じでしたね。素子は作者さんのやりたいことをそのまま体現したようなキャラでした(笑)。

8巻では女子同士の直接的な絡みシーンはほとんどないので★は減らしましたが、7巻や5巻など百合度が高かったことを踏まえ、作品全体の百合度は★3つということにしましょうか。
オチは百合オチと言っても良いくらいで全体としても少女漫画作品としてはかなり百合度の高い作品だったと言えるでしょう。