神無月の巫女DVD-BOX
公式
百合度★★★★★

名作百合アニメのDVD-BOXがamazonから届きました。
DVD-BOXはジャケット以外もブックレットのイラストや、介錯先生やシリーズ構成の植竹須美男さんのコメントなど、結構描き下ろしも多いです。ブックレットには植竹須美男さんによるSS、「神無月の巫女〜月日御伽草子〜」が収録されているんですが、これは最終話で姫子が千歌音ちゃんといったん別れて再び会うまでの間、姫子が溺れて意識のない中で千歌音ちゃんの存在を感じ、絶対見つけて再び会うことを誓い合うお話でした。これがまた熱い話なんですよ。「女の子になって生まれてくるから、必ず」これは泣ける……。

今回のDVD-BOXは……
全12話収録 DISC3枚組(各4話×3、トールケース:2in1×1、通常×1)
●藤井まき描き下ろしBOX
●ブックレット(16P予定)
●ピクチャーレーベル
DISC3枚組ということで、これまでリリースされていたDVDより半分に詰めて収録しています。ディスクの出し入れ回数が減るのでこれは助かります。

もう届いてからうちでは一日中この作品を流しっぱなし状態ですよ(笑)。ずっと稼動してるとDVDプレーヤー壊しそうだから、壊れても大丈夫なX-BOX(非360)で再生しているという。一日中「神無月の巫女」の流れている部屋……結構良いですよ(笑)。

千歌音ちゃんと姫子の後半に向けてのラブラブクライマックスは言うまでもなく良いですが、個人的にはあれやこれや企むものの結局千歌音ちゃんと結ばれない切ない乙羽さんの描写が私はかなり好きです。乙羽さんイチオシとだけは言わせてもらおう(笑)。
「神無月の巫女」で乙羽さんファンというのはかなり少数派で、私が知る限りではほとんどいませんね。というか「神無月の巫女」ファンで千歌音と姫子以外のカップリングが好きという人自体ほとんど見かけないかも。
これはやっぱり、両想いになる百合カップルが好きだという人が多いことの表れなんでしょう。「神無月の巫女」はTVアニメで女子同士の恋愛がメインの作品で、初めてメインキャラの女子同士が両想いのエンドになったという画期的な作品だと思うので、これは当然かもしれませんね。
そういえば乙羽さんの報われない切ない百合描写が好きな私はなんで悲恋耐性があるんだろうと、ふと不思議に思って今回ちょっと記憶を手繰り寄せてみたんですが、確かに私も90年代前半くらいまでは悲恋で終わる百合作品が多いことに、「なんで女子同士はハッピーエンドじゃないんだ!」と憤慨していた時代も長かったことを思い出しました。耐性が出来たのはいつからだろう……と思い返してみると、「美粋」の存在が大きいかもしれないですね。「美粋」というのは百合専門誌のレディコミだったんですが、あれは毎月10数本の読みきり百合作品が掲載されていて、特に1997〜98年あたりに掲載された作品はほぼ100%と言って良い程、女性同士ハッピーエンドに終わる作品が掲載されていたものでした。毎月10数本のハッピーエンド百合を、お腹いっぱいになるまで読んでいたんですからね。あれで私がそれまで持っていた「百合作品はハッピーエンドでないと許せない」という呪いは解けたのかもしれません。(その代わり「美粋」がこんな終わり方をしてしまったため、百合ブームは一見安泰に見えても、誰もが油断をするようになった頃に終わる……ということを常に心配してしまうという新たにかけられた呪いはいまだに解けてませんが…笑)
この「神無月の巫女」も、百合好き歴がどれくらいの時にハマったかで、印象が違うこともあるかもしれませんね。他の百合好きはどんな時期に出会って、どんな風に感じたのか、ちょっとその辺の傾向も分かると面白いかもしれません。

一気に最終話まで観てみましたけど、いや〜熱いですね〜展開がとにかく熱い!ブックレットの描き下ろし&再録のコメントを見てもそれは伝わってきますね。ブックレットなどでも「テイストではなく女の子同士の恋愛を正面から描く」ということがテーマだったことを断言されておりますが、そういえばTVアニメでこういう試みの作品は、当時としては始めてだったことに今さら気付きました。私は「エスカレーション」でこの世界に入ったんで逆に気付かなかったんですがあれはOVAでしたし、「マリア様がみてる」も「女子同士の恋愛」を断言してるような作品ではありませんし、「大運動会」「少女革命ウテナ」等も百合要素があるのは間違いないですが、メインテーマが「女子同士の恋愛」かというと微妙に違うと思いますしね。
そういうこともあって、「女子同士の恋愛」という新しいテーマにTVアニメとして挑戦しようという制作者さんたちの意気込みは、当時ならではのものだったんじゃないでしょうか。逆にこういうのを先にやられてしまうと、後の作品が難しいですね。これだけストレートで熱い情熱が入った百合作品を先にやられてしまうと、後から出す作品は同じことをなぞったんじゃテンションで負けてしまうし。
この作品をみると私が10代やそれ以前に観た「戦えイクサー1!」や「エスカレーション」の80年代にしか出来なかったような熱い作品を思い出してしまいます。「エスカレーション〜禁断のソナタ〜」なんて冒頭のBGMは、いきなりベートーベンの「運命」ですからね。今観たら笑ってしまう人も多いと思います。こういうのを制作者も視聴者も大真面目で観てた時代もあって、それはその時代にしか出来なかったことなんですね。
「神無月の巫女」も今観るとちょっとこっ恥かしいところもあるんですが(前世云々とか熱い台詞の数々とか…笑)でも、この作品はこの作品で、当時にしか出来なかったような熱い勢いが伝わってきました。きっとこの作品も「エスカレーション」や「戦え!イクサー1!」のように10年経っても20年経っても、名作だと感じられる作品だと思います。

公式から第1話のYouTube配信が始まったようですね。擦り切れるほど見返したという人がほとんどだと思いますが(笑)もしまだ一度も観たことがないという人がいたら、この機会にチェックしてみると良いかもしれませんが……1話のみの視聴というのはどうなんでしょうね?ひょっとしたら、「最初『マリア様がみてる』っぽいなと思ったてたら途中から男やロボが出てきて、最終的に男と結ばれるっぽい展開、でも最後男の絶叫をバックに女子同士唐突にキスをしてる変なアニメ……」という風に映ってしまう心配が……。そういえばこの作品、テレビで第1話が放送された当時は結構賛否両論だったような気がする(笑)。やっぱりこの作品は千歌音ちゃんと姫子が結ばれる、最後の百合エンドまで一気に観るのが一番だと思います。DVD1巻だけ買ってそこで終わったらもったいなさすぎる作品ですし(笑)。BOXはその点一気に観れるから良いですね。

私もテレビ放送時初めて観たときは正直、男キャラとロボが邪魔だな……という印象が最終話までずっと続いていたんですが、最終話を観てから観返してみると、ロボのシーンも面白いですよね〜。そういえば私もイクサーロボ以外でもキュベレイとかジオングなどに夢中になった時期もあったのでした。
ソウマも2回目の視聴になると、姿が出てきて「うぉー!」とか熱血してるだけで笑ってしまいますよね。最期の時は不覚にもウルっときてしまいましたし(笑)。

特別映像も公式で配信が開始したようです。
その1
その2
その3

特別映像は英語ということでパッと理解するのは難しいんですが(かなり多いらしい英語圏のファンには嬉しい映像?…笑)、それでも乙羽さんの千歌音さまに対する想いなどは伝わってきますね。乙羽さん視点による千歌音の紹介のこの映像は私にとっても嬉しいです。
DVDでは英語バージョンも収録しています。可愛い声で「チカーネ!」「ヒミコウ!」と呼び合う2人がなんかツボった(笑)。会話の内容は皆さん大体覚えていると思うので、英語の勉強にいいかもしれませんね。英語圏の人が買っても観やすいでしょうし、名作百合アニメを言葉の壁の問題もなくスムーズに視聴出来ると思います。

この作品は、うちでやった第1回百合作品人気投票でも堂々の1位の作品でしたね。こちらにもたくさんの人がコメントを寄せてくれましたが、百合好きの間で熱い支持があることがうかがえる作品です。
今やってる第2回人気投票でも常に上位(1位か2位)につけてます。5年経った今でも果たして最高の百合アニメかどうか、自分の目で確かめてみるのも面白いかも。
今までリリースされていたDVDは、そこそこ値段が高かったにもかかわらず皆持っていたものですが(笑)今回は安くなるということでさらに新たなファンを作ることが出来るかもしれません。新しい百合好きが増えるかも?と考えるとますます楽しみです。

介錯先生の日記に千歌音や姫子の百合っぽいイラストも来ましたね。これは貴重です。
ちなみに日記の中で語られている「エンゼルハート」という作品は以前こちらで紹介した作品ですね。この作品は「COMICカイザーペンギン」という雑誌に94年ごろ連載されていたんですが、この雑誌には商業誌デビューしたばかりの森永みるく先生も参加されていて(お2人はほぼ同期なんですよね)今思えば豪華な雑誌でした。その後介錯先生の同人誌で、雑誌が廃刊になったいきさつなども書かれていましたが、介錯先生はやはりこの作品に思い入れがあったようで、それが影響して「神無月の巫女」に姫子や千歌音ちゃんが再び登場する、ということにもなったんでしょう。
それ以外のも結構描いてますが、介錯先生も昔から百合を描いている作家さんの1人ですね。百合作家10年戦士(ってなんだそりゃ)の1人と言って良いでしょう(笑)。

漫画版読み返してたんですが、奥付見たら先日「華のパレット」という百合な絡みの多いH漫画を紹介した漫画家さん戸田陽近先生の名前が載っていてちょっと新しい発見が。名前の表記は一番上だし、メインアシスタントさんだったんでしょうか。言われて見れば夏猫さんとはまた違う方向で少し作風も似てるかもしれません。何より百合な絡みを描いているところが共通していますし(笑)。戸田陽近先生も成長して百合作家さんとして商業単行本デビューも出来たようで何よりです。

最近深夜アニメなどの合間にDVD-BOXのCMやってますね。テレビで「神無月の巫女」が流れるのは久しぶりだし、妙な高揚感を感じてしまいます(笑)。
これも公式で配信され始めたようなのでブログに貼っておきます。
この音楽はユーロビートと言って良いんでしょうか?あまり詳しくないですが打ち込みがほとんどですよね。正直私の好みのタイプの音楽とはだいぶ違うんですが……しかし作品を観ながら聞くと、OPもEDもハマってしまう魅力があるから不思議です。やっぱり作品の力が大きいせいでしょうか。あと少し打ち込み中心でもちょっと影のあるメロディに情緒を感じられる部分もあるかも。

話は変わりますが、最近うちのサイトでは新しく百合が好きになった、あるいはこれから百合が好きになりそう?な人に向けて、初心者向けに、百合好きに特に人気のある百合物件を10作品くらいセレクトして紹介するコーナーでも設けようかと計画してるんですが、これがめちゃくちゃ難航しています。
ある程度万人向けで絶版になってなくて面白くて百合度も高い作品を10作品くらい……要はこの10作品くらいに絞るというのが一番難しいわけですが(笑)。
「NOIR」は明確な恋愛感情がないけどどうかなぁとか「くちびるためいきさくらいろ」や「ストパニ」もDVD-BOXが絶版になっちゃったしなぁとか……。しかしこの「神無月の巫女」はこのリストに入れても余裕で良さそうじゃないですか?これだけはそんなに迷うこともなくリストに入れられそうです。

放送されたのは2004年ということでもう5年近くになるんですね。つい最近の話のような気がしたんですが時がたつのは早い(笑)。
このアニメをみてから百合好きになったという人も結構いたようですが、そういう人たちも今や百合好き初心者でもなんでもなく、今の百合ジャンルを支えているメインの層になっているように感じます。

DVD-BOX化を気に、続編の制作などの動きはないのでしょうかね(「京四郎〜」みたいなのじゃなくてちゃんとしたの)。このBOXの売り上げ次第では……などと期待してしまいます。

さて、もうしばらくひたすら鑑賞する予定なのでブログの更新が止まる可能性が高いことをあらかじめお知らせ&お詫びしておきます(笑)。
さて今日はどこから観返そうかな〜♪