Hありの少女小説の新レーベル「ティアラ文庫」がいよいよ創刊されました!
公式サイトはこちら。リニューアルされて各作品について詳しく紹介されています。

要注目なのはなんと言ってもこの百合作品ですね。


愛百合女学院へようこそ
(成田空子 CHI-RAN)

百合度★★★★★

こちらに立ち読みページ、キャラ紹介、あらすじなどの個別公式サイトが
CHI-RAN先生が挿絵を担当しているこの作品、結論から言うと予想以上に良かった……というかめちゃくちゃ良かったです♪


CHI-RAN先生が以前出した百合姫コミックス、「少女美学」の紹介はこちら


「秘蜜少女」の紹介はこちら


amazonの紹介によるとあらすじは……。
全寮制お嬢様校の愛百合女学院――新入生の苺は運命の人と出会う。美樹本愛羅さま――学院の女王として君臨する生徒会長。初対面でディープキスされた苺は、いろんなHを仕掛けてくる愛羅さまのペースに、すっかりハマってしまう。だけど苺には、愛羅さまにも誰にも知られたくないヒミツがあって……。ポップで、元気で、ちょっとHでキュンとくる学園ガールズラブコメディ!
公式の紹介によると……。
理想の王子様はオンナのコ!?全寮制お嬢様「愛百合女学院」。新入生の苺は学園の女王、愛羅さまに恋人宣言をされてしまって―。百合を超えたポップ&コミカルな新感覚ガールズラブ!

というわけで、帰国子女で入学式にいきなりうさ耳付きのアリス系ドレスを着てきてしまい、退学勧告までされてしまう苺が愛羅という少女と出会って、ラブラブになってエッチまでしてしまうお話です。
苺は注意されているのに、「せっかく気合入れてオシャレしてきたのに」と反抗してしまうような気の強いところが「ストパニ」「私立カトレア学園」と全然違うところですね。
生徒会の双子女子を見ながら「トイレも一緒に行くのかな?」と考えたり、泣きマネとぶりっ子おねだりで切り抜けようとする辺り、いい根性しています(笑)。
生徒会の面々から逃げるため、木の上に登ってしまって元気ですね。そこで「やだなぁ……そろそろ先輩たちブチっと切れちゃいそう」などと木の上から呟く軽薄調なヒロインに、読者もそろそろHなお仕置きでもしたい……と思っているところへ、ヒロインの相手、愛羅さまが登場するあたりはタイミングが良いですね。
体勢を崩して木の上から降りられなくなってしまった苺を助けるため、いきなりスカートをガバっと捲くり上げ木を蹴って、落っこちてきた苺を抱きとめるシーンは面白い(笑)。
その後は靴にキスをしたかと思うといきなり態度が豹変。「今まで集めてきたどこ人形より、とってもとっても可愛いわ。どうしましょう、嬉しすぎて体の震えが止まらないわ」と暴走して欲情し、苺が逃げる間もなく強く抱きしめ、熱い舌と舌が絡み合い、どっちのものかわからなくなった唾液が口元から垂れてしまう程濃厚なキスをしてしまいます。「女の子同士でキス(死んだ両親以外、という話です)をしたのは、これが初めてだった」という苺は熱いディープキスに骨抜きになってしまいながらも逃げなくちゃと思いますが、愛羅は「苺ちゃんの怯えた顔にもそそられちゃう〜!」とさらに激しくキスをし、お尻を撫で回し、「お尻スリスリのあとは、胸をモミモミするつもりだってことだよね?」という苺の予想を裏切らず品定めするように胸を両手で握ったあとは乳首を指で挟み、突起にコリコリ爪を立ててきて、苺も気持ち良すぎて感じてしまい「もうどうにでも好きにして〜っ!」と叫びながら愛羅の腕の中に身を任せてしまいそうになってしまいます。
その後生徒会のメンバーに見つかりその場は助かるものの、やはり私服とのことで退学させられそうになってしまう苺を助けたのもやはり愛羅。助けてあげた代わりにと週一で愛羅の作ったドレスを着せられ鑑賞されるようになりますが、着替えを外で待ちきれず足でドアを蹴破って部屋に入ってくる愛羅さまが激しいですね。お嬢さまなのに(笑)。

再びキスを迫られて恥かしがりつつも愛羅の唇の感触を思い出し、全身ゾクゾクと震えが走ってキスを受け入れ、まつげを震わせながら目を閉じ、熱い舌を絡ませながら送り込まれてくる唾液を受け入れる苺は、さらに胸もピッタリ密着させられて全身がぶるぶる震えるくらいに甘い快楽に夢中になってしまいます。
「あなたのすべてが欲しいわ」と囁かれ、ビクンと体が竦みあがってしまう苺は、その後愛羅さまについに胸を露にされ、チュウチュウと美味しそうに吸われ、ブラジャーを外して苺同様に露になった愛羅の胸に惚れ惚れとしていると「思いっきり吸い付いてもいいのよ」と胸をプルンプルン揺さぶられ誘われることに。
さらに両足を大きく開く格好で膝の上に座らされ、割れ目の中に指が侵入することまで許し、バージンを捧げてしまいます。愛羅は自分が初めての相手になったことで嬉しそうですね。

しかしその後傷跡を見られた苺が途端に泣き出してしまいます。一見強情に見えた苺は、実は心にも体にも傷を持っていることを隠して、そういう態度をとっていたということもあったんですね。
傷心の苺を慰めようと、お風呂に入れてアヒル隊長まで入れてあげたり、どっから調達してきたのか分からないウイスキー入りの紅茶を用意してくれたり、苺のパジャマを勝手に着ているルームメイトで親友の美姫はちゃっかりもしてますがお互いドア越しに「大好き」と言い合って良い関係ですね。

その後火事の一件から苺と愛羅の気持ちのすれ違いも解消し、一緒にシャワーを浴びてアワアワになりながらも体の恥かしい部分も洗い合いっこし、抱っこしてもらうように湯船に浸かって、ラブラブな入浴タイムを満喫する2人が良いですね。シャワーの後はもちろんベッドの上でのラブラブタイム。ベッドの上で膝を突き合わせるように座り、「苺……愛羅さまにしたいよ」と今度は苺の方からも積極的になって、一緒にエッチをしていくことになります。
愛羅のネグリジェを自分で脱がしていく際、露になった白い豊かな胸を見て、体中熱くてどうかなってしまいそうになるほど心臓がバクバクしてしまう苺が良いですね。
「苺は愛羅さまが好きっ。大好きだよ!」と言葉にした想いが本当であることを証明するように、苺は愛羅の股間の奥に顔を埋めると、愛しいあそこに舌でそっと触れ、割れ目の中まで入ってトロリと垂れた体液までも愛しげに舌先に絡め取って、喉の奥へゴクリと飲み込みます。
愛羅も苺の傷跡まで愛し唇を寄せた後は両足を開き、恥かしい場所までたっぷりと舐め回してあげます。
愛羅の名前を呼びながら、思わず涙をポロポロ流してしまう苺。
そして愛羅の指は苺の最奥まで貫き、苺も甘い痺れるような快楽に、愛羅さまの指を離すものかとばかりにギュウギュウと締め、腰をブルブルっと震わせて2人で一緒にイッてしまいます。
初めての経験に感動と戸惑いを覚えながら意識を手離していく苺が幸せそうですね。


……とざっとあらすじを紹介してみましたが、上記を読んでもなんとなく分かるとおり、女子同士のHシーンはかなーり良いです。苺が愛羅以外の女の子と性交したりするシーンはなく愛羅×苺以外の絡みはないので回数はそれほど頻繁というわけではないですが、1回1回が熱くて濃くて良いんですよね。

男は名前もない脇役の女教師と一緒に映っていた写真の中のホストもどきと、上着を愛羅に強奪される哀れな(笑)事務員くらい。登場するのは女子キャラばかりです。

女子同士が相手に惚れた理由が詳しく説明されないと気がすまないという人は愛羅さまが苺に惚れるようになったいきさつがあまり描かれてない(というかめちゃくちゃ唐突に求愛するようになりましたからね…笑)ことが引っかかるかもしれませんが、実際一目惚れするのに、理由があることってそんなに多いだろうか……?と個人的には思っているのでこういう展開はアリですね。人が人に惚れるのにどうしても理屈が必要、というわけでもないでしょう。これだけ唐突に欲情し始めてしまうのは逆に潔いと思う(笑)。
愛羅は白い靴が似合う足を持つ苺を間近で見て、感覚的に惚れてしまったんでしょう。その惚れ始めるきっかけになった足に実は傷跡があっても、そういうところも含めて愛羅は苺が好きだと、そういう風に解釈出来ました。

描かれている少女たちは可愛いドレスに目がキラリンと光ってしまったり、お気に入りの寝巻きを勝手に着てしまったりと欲望に忠実で黒い部分も見え隠れするんですが、男性が作った清楚で可憐な虚像の少女ではない、生き生きとした等身大の女の子の姿が描かれているので、その分エッチシーンも深みがありますね。

作家さんもイラストレーターのCHI-RAN先生もBL兼業ということではありますが、特にBLっぽいとは私は思いませんでしたね。CHI-RAN先生が10年以上前から百合な絵を描き続けている人であるということは「秘蜜少女」でもちょっと紹介しましたが、百合姉妹〜百合姫に至るまで参加されていて安心して読める作家さんであることは、そろそろ説明するまでもないくらいの話ですね。
成田空子先生の描く女の子キャラも、アヒル隊長に1人話しかけて気持ちを落ち着ける習慣があったり、ナチュラルに普通の女の子っぽいところが要所要所に出てますね。何より女子同士がエッチシーンが良かったんで文句なしです(笑)。
双子姉妹の突拍子もない行動や火事の後の展開など、さすがにリアリティがない部分もありますが、この辺の暴走具合は少女漫画的なものですね。無茶苦茶な部分が悪い方向には行ってないので個人的には全然OKでした。

あとがきでも作者さんがCHI-RAN先生のイラストをイメージ通りだったと仰られていますが、本当にその通りですね。ところどころ無茶苦茶ながら、要所要所で女の子らしさが出ていて、エッチもあって可愛い作風はまさにCHI-RAN先生の作風ですし、CHI-RAN先生のイラストが先にあって後からそれに合う小説を作ったんじゃないかと見紛う程、ピッタリマッチしています。CHI-RAN先生の百合漫画が好きな百合好きにもぴったりでしょう。

またあとがきによると最初作者さんが誘われたのは男女モノの方だったようですが「こういう企画もあるんですが」とポロリと洩らした「百合小説」の一言に「うわぁ〜。おもしろそう!」と作者さんが食いついてこの作品は実現したようですね。(ちなみに下で紹介している「ヴァンパイア・プリンセス」の作者さんには「百合はいけますか?」という質問もあったようで、オファーは逆だったけど、結局百合作品を描きたいという意欲のある成田空子先生が描くことになったのかもしれません)
作者さんは「可愛い女の子も好き好き大好き」で「女の子同士のエッチも書ける」ということでルンルン気分だったそうですが、どこまでエッチシーンを書いて良いのか分からないことは迷われたようですね。これはハードな百合H描写も思いつく人ならではの悩みでしょう。

立ち読みページの文のヒロインの口調や、名前が「森永苺」などと聞くと「ストパニ」「私立カトレア学園」っぽい雰囲気の作品……と感じられそうですが、実際に読んでみるとそれ程似てるわけでもなかったですね。以前の作品のヒロインたちはこんなに気が強くなかったし。ヒロインの「森永苺」という名前が損してるような気はしますね。「ストパニ」をホントにちゃんと見てたら、わざわざパクリと疑われそうなこんな名前にしてなかったでしょう。名前なんかそれっぽくしてもメリットないでしょうに。

CHI-RAN先生のイラストなので等身も適度に高く、なによりHありありな作風だと印象が全然違います。このCHI-RAN先生の描くキャラクターが等身の高いことと、気が強いことは、Hありの百合小説の中では非常に大きいことだと個人的には思いますね。気が強いキャラの方が落としがいがあるし、等身が高い方がHシーンもリアルに感じられますから。ヒロインも相手も、2人ともロングヘアーで女の子っぽい容姿をしていることも、男女モノとの差が明確で百合好きには嬉しいところではないでしょうか。

さらにティアラ文庫では原稿募集もしているようです募集告知はこちら
この作品でも満足出来ない、という人はもう自分でその自慢の作品を投稿するしか(笑)。
女子向け、Hあり百合というこのジャンルは私が読みたいジャンルでもあるので、私も出来る限り応援したいと思います。