801式☆中学生日記 〜となりのひなちゃん〜
(南方純)
百合度★★★☆☆

百合姫Sの「南波と海鈴」でお馴染みの南方純先生の作品です。「となりの801ちゃん」という作品のスピンオフ作品で、登場するのはその801ちゃんの妹の中学生女子という設定だそうですが、これだけ読んでも話は分かります。

「南波と海鈴」の紹介はこちら。


ヒロインひなは801作品に萌えるオタク少女。そんなひなに、同志の女の子たちが自然と寄ってきて仲良くなっていく日々が描かれています。
801好きの少女がテーマということで、ヒロインに意中の男がいたりしますが最後に告白して振られます。ヒロインに気のあった幼馴染みの男もいましたがひなは男に恋愛感情が全然なく分かりきっている答えを聞く前に引っ越して退場。結局男女でくっついたカップルは一組もおらず、さらに友達の女の子の一人は慕ってくる年下の女の子と最後結ばれちゃったりして、百合好きが読んでも非常に良い感じの内容になっていました。

コミケ旅行でお泊りすることになったひなですが、緊張して眠れません。しかし隣で寝ていた幼馴染みのちづるもそれは同じだったようで、小さい時にもお泊り会でホームシックになった2人が「その時ちづるの手を握って寝たんだよね」と昔の懐かしい思い出を語りながら「また手を握ってもいい?」と確認しながらまた手を握って眠る展開が良いですね。

その後突然「オタク卒業する」と言い出して急にひなと疎遠になり仲がギクシャクするちづるですが、実は片想いしていた相手に振られてしまい、オタクだから断られたのかと思ってそんなことを言い出したんですね。しかしひなは初詣に呼び出して「ちづるのこと好き。だから絶対友達やめたくない!……わがままだけどこれが私の正直な気持ち」と告白して、相手がひなに恋をしていたために振られたにもかかわらず、
もともとひなのことが嫌いなわけではなかったちづるも吹っ切れ、「私もひなちゃんとずっと友達でいたい」と手を取り合って仲直りします。
「私は絶対この手を離さない!」と心に誓うひなが良いですね。

激しい系のオタク少女文目っちは憧れの女性同人作家さんに「先生のおかげでBLに目覚めて……」と自分の描いた同人誌を渡して後で「ほぅ……」とため息をついたりして幸せそうですね。

最後卒業式を送る会で演じる劇では、なんとヒロインのひなが親友のりゅーちゃんと女子同士キスする展開に。そういう筋書きになっても全然抵抗がないひなとりゅーちゃんが良いですね。欲を言えばここはひなの相手が文目っちかちづるの方が個人的には好みのカップリングだったけど、まあどっちにしても女子同士なんで欲は言うまい(笑)。

レモンのはちみつ漬けを作って「よかったらもらって下さい!」と真っ赤になりながら渡して、恥かしそうに逃げていく双子少女に、ひなの部活の仲間で親友のりゅーちゃんも見たことのないような嬉しそうな顔になってしまいます。
そして最後には男女の恋愛には疎そうだったりゅーちゃんもその女の子のことを本当に好きになってしまい、ラブラブカップルになったようですね。りゅーちゃんの汗を拭く双子少女も、拭いてもらっているりゅーちゃんも赤くなって良い雰囲気。

腐女子同士のやりとりから垣間見える絆や、最後結ばれてしまう百合カップルが良い感じの作品でしたね。「南波と海鈴」以外で読む南方純先生の漫画というのも新鮮で面白かったです。