ちゅうに! 1
(しんや そうきち )(公式
百合度★★★★☆

メールマガジンの紹介を引用しますと……
夢と現実と勘違いとツッコミがかけめぐる青春群像劇ニューウェーブ4コマが待望の単行本化!中2女子が抱きしめられたり殴られたり大忙し!

メインの登場人物は女子4人ですが、単純に4人で仲良し、という風には描かれておらず意図的に2人1組できっちり分けて描いている節があり、女子同士2人で特別な関係になってるのが良いですね。

同じ作者さんの単行本「侵略ですよ?」の紹介はこちら。
「侵略ですよ?」も百合っぽかったですね。前回はヒロインが宇宙人ということでデザイン的に好みが分かれたんじゃないかと思いますが、今回は皆女子高生たちということで、作者さんの描くキャラクターの可愛さも分かりやすくなったんではないでしょうか。舞台は女子中学ということで今回は男キャラはほとんど登場しません。第1話に1コマ出てきた背景教師くらい?

ヒロインのあまみと8年間一緒だったみやこは携帯の写メでは飽き足らず、本格的なカメラを学校に持ってきてあまみの可愛い姿をパシャパシャ激写したりします。
もうひとつの百合カップル、まぁたんもツンデレっぽくてさとぽんと良い感じ。

熱いものを一度に飲ませて、熱がる姿を堪能しながら冷たいものも用意して、みやこはあまみの可愛い姿を2度堪能して美味しいですね。

暑さには強そうなみやこですが、あまみは「夏に向けて」とポニーテールを結ってあげます。最初は普通に下ろしている状態から一房だけ後ろで縛っていた髪型がだったみやこですが、よく見るとこのシーンを境に髪型がポニーテールに変わっているんですよね。何気ない変化ですが、完っ璧に変わっています。あまみに結ってもらった髪型がよっぽど気に入ったんでしょうね。

みやこがふといなくなっちゃうんじゃないかと寂しくなって泣き出すあまみを、優しく撫でてあげて「行く時はあまみも一緒よ」と笑顔で言ってあげるみやこは優しくもあり怖くもありますが(笑)、それを聞いて逆に「あまみが行く時はみやこちゃんも一緒?」と聞きかえすあまみも、どこまでも一緒でいたいという気持ちはやっぱり一緒なんですね。

寒くて布団がしいあまみにさりげなく「将来、自分の初恋は布団でした」と言ったら……と釘を刺すみやこは、例え相手が布団と言えど蹴落としたかったのかもしれません。結局帰り道寒がるあまみにみやこは手を出してあげて、手を繋いで一緒に帰る2人は布団がなくても暖かそうです♪

ラストで登場するアキという少女は、女王様っぽいけど実は抜けてるアヤノという少女がみやこと話しているのを見て「高坂(みやこ)さんとどんな関係なんですか?」と思わず聞いて赤くなってしまい、特別に想っているようですね。

巻末の描き下ろしでは、あまみと初めて会った日にもらった四つ葉のクローバーを、みやこが8年経っても大切に持っていたというお話が。それはあげたあまみ自身が誤って一枚破いてしまうのですが、「また見つけられるわ」とそれを惜しまないみやこは、あまみがこれからもずっと一緒にいるから大丈夫だと安心しているからなんでしょうね。


ちょっと謎めいたみやこのキャラが良すぎです!この子は他の子と違って、ちょっと大人っぽいところがあるんですが、ひょっとしたらこの子だけはあまみに対する恋心に自覚的なんじゃないか……と類推すると、たまらないものがありますね。
あまみの写真を激写したりして「カードキャプターさくら」の知世ちゃんと似ているのか……と思いきや、単に甘いだけでなくあまみに宿題を見せてあげなかったり、後でマッサージをしてあげたり、飴とムチであまみが良い方へ成長するようにしつつ、愛でてる様子が奥深いです。

恋に自覚的かどうかは分かりませんが、あまみもみやこと一生一緒でいることには何の疑問も持っていないようで、そういう意味では、相思相愛と言って良いかもしれません。

あまみとみやこ、さとぽんとまぁたんの恋心は、昼間の月と地球の関係のように、見えていないこともあれば見えていることもあり、見えていても見えていない振りをしていたりするのかもしれませんね。
そしてお互いの距離が近くて、相手が自分にとって明るい存在であることは間違いなさそうです。

百合度は★4つとしましたが、この★1つ分足りない、恋の自覚が芽生えそうでまだ芽生えていないような、初心な中学2年生の少女同士の微妙な関係がこの作品の一番の魅力ですね。