ちんまん―中村珍短編集
(中村珍)
百合度★★☆☆☆

「羣青」でお馴染みの中村珍先生の初単行本です!

・「超みだれ髪」百合度★★★★☆(3.5)
「突発性発情症候群」という病気にかかってしまったヒロインの女の子が欲情しまくってしまうお話。
女生徒のスクール水着姿を見て興奮が抑えられなくなってしまったり、様子がおかしいと心配してくれた女の子に水着の胸に顔を押し付けられて興奮して鼻血を出してしまったり、その子に親身に介護されながら抱きしめられ、呼吸が苦しいんじゃないかとマウスツーマウスされたりして女子にキスされてヒロインが痙攣しながらイってしまったりと、楽しいお話でした♪
「羣青」も他の作家さんには描けないすごい作風でしたが、ギャグ作品もこれはこれで独特の魅力がありますね♪

この巻頭の作品と巻末の2本はギャグですが、あとの作品はシリアスです。戦争で離れ離れになる夫が、最後に妻に愛を叫ぶ話、故障で体が限界に来ているキックボクサーが、自分のことを常に心配してくれているパートナーのコーチに逆らってでも、彼に感謝を示すために戦いきる話、彫り師に入門した主人公が長い修行の末一人前になって、師匠の女性の体に刺青をいれる話、働いても働いても日々の生活費を稼ぐのが精一杯のフリーターの話、性同一性障害者の恋愛など、胸を打つお話ばかりです。中村珍先生の鬼才ぶりが存分に現れていますね。正直「羣青」以外のお話もこんなにすごいとは思っていませんでした。
貴重な百合作家さんを存続させるため、少しでも支援しようと購入した本ではあるんですが、別にそういうこと抜きにしてもこの単行本はどの話も面白くて、買って良かったです。