この恋は×××
(山田可南)
百合度★★★★☆(3.5)

サイト情報にもありますが過去に「百合姉妹VOL.2」に掲載されていた「おと」が掲載されています。「百合姉妹」は絶版になってから随分になるので、意外と読んだことのない人も多いのではないでしょうか?
さらに単行本には一般のティーンズラブ誌に掲載されていた、女性同士のHシーンのある作品が他に2本も収録されています!
その内の一本の「花と乙女」の登場人物は「華」と「みっちゃん」ということで、百合姉妹の「おと」の2人と同じなんですね。そんなわけでこの作品では百合姉妹に出ていた2人が、実はHもしているもっと深い仲だったことが分かるお話になっていたのでした。

・「音」百合度★★★★★
百合姉妹掲載時のタイトルはひらがなの「おと」でしたが、単行本掲載にあたって漢字表記に変わっていました。
1人でトイレに入るのが怖いからと、ともだちのみっちゃんにドアの外で待っていてもらう華。恥かしいから歌でも歌っていてと言われ、その通りに歌をうたってあげるみっちゃんはともだちを装っているのですが実は華のことが好きで、聞こえてくる音にも意識してしまいます。
「私がどんな気持ちでいるのか、知らないのね」とひとりで思い詰めているみっちゃん。
ある日華がトイレに行くのに他の女の子に一緒に入ってもらったと聞いて「苦しい。こんな気持ちは知らない。抱いたことがない」と泣き出してしまい、理由は分からないまま華が慰めてくれる、切ないお話でした。

「花と乙女」百合度★★★★★
華のために、いつもアソコを舐めてイかせてあげてるみっちゃん。しかし華は親友同士という認識で、みっちゃんは彼氏もいるのでした。「カレシ」とじゃイクことが出来ないから華の性欲処理をしてあげていたみっちゃん。華のことを思いながらひとりHするみっちゃんの心境は複雑です。
格好良いから、という優越感だけで「カレシ」と付き合っているとみっちゃんの前で言う華。
ある日我慢が出来なくなったみっちゃんは「ね、あたしのもして――」と服を脱ぎますが「さすがにマ○コは舐めれないよ。あはは」と軽く返されてしまいます。
「舐めてるあたしはなんなのよ」と問い詰めるみっちゃんに「ごめん、みっちゃんのことは大好きだけど、そんなふうには考えたことなかったよ」と言われ涙を流すみっちゃんですが、華は優しい目でキスをして舌も絡めてくれ、「こんな自分勝手な奴――」と思いながらも「これからもみっちゃんにはしてほしい。……ダメかなぁ?」とおねだりする華に、逆らえないみっちゃんの切ない姿が描かれていました。

描き下ろしのショート漫画では、みっちゃんがその後、華がどこへ行くにもついてくるようになった後日談が描かれていました。
みっちゃんは女の子にしては髪が短くベリーショートなんですが、隣にいると自慢出来るような存在になってカレシの代わりに華に好かれるため、格好良くしようとしていたのかもしれませんね。

・「この恋は×××」百合度★★★★☆
ちなみに表題作は一般のティーンズラブ誌に掲載されていたものですが、これも百合要素がありありです。この作品も前に取り上げましたね。
単行本には「この恋は〜」というタイトルで全4話のシリーズが収録されており、最初から登場して交互に描かれていた女の子2人が、最終話の「この恋は×××」でHして特別に親密な関係になる展開になっています。

男と付き合ってもひどい目にあってばかりのひとみと奈々。男とは別れ一緒にジムで体を鍛えている時に再会して飲んでいるうちに、「奈々ちゃんはちゃんと魅力的だよ?」「ひとみちゃんこそ!!一歩下がって歩いてるっていうか……清楚で可愛いよ!」などとお互いを慰めあっているうちにますます意気投合してしまいます。
「うちで飲みなおさない?」と一緒にひとみの家に行くことになり、途中走って競争することになるのですが、熱くなって上着を一枚脱いだ奈々のおっぱいにひとみは魅入ってしまい、許可をとって触りまくります。
お返しに奈々もひとみの身体を触るのですが、感じやすいひとみの身体にドキンとしてしまい、「どうしよう、変な気分。やばい、引き寄せられる」と女子同士でキスをしてしまいます。
「すんごく可愛くて襲いたくなっちゃう」と濃厚にキスを交わす2人。
さらに服を脱がせ、ひとみの胸を見た奈々は「可愛いおっぱい。もっと感じてる顔が見たい」とおっぱいにも直に吸い付いてしまい、さらにひとみも「ね……私にもさせて?」と奈々のおっぱいを吸い、あそこにも手は伸びていき、ついにひとみが奈々の足を開いてアソコにもキスをしようとするのですが……。
なんとここまできて女性のアソコはさすがに舐められない自分に気付き、「ご、ごめん、ま●こは舐められな……」と謝る奈々と、かァァァッと赤くなるひとみが可愛い(笑)。
そんなわけでお互いレズビアンの道までは至らなかったものの、「でも可愛いと思ったのは事実で……感じさせたいと思ったのも事実――」と思い、再び唇を重ね、胸をくっつけあい、お互いにアソコに手を伸ばして愛撫して感じさせあって気持ちよくなって、その後は一緒に部屋に招いたりジムに行ったりするような親しい仲になったようですね。

単行本描き下ろしでは、後日「ビッグニュース!」と奈々の元に飛び込んできたひとみに、彼氏が出来たのか……と思いきや腹筋が割れてきたという報告だけで、ひとみがその後、全然彼氏作る気なさそうなショート漫画が載ってました(笑)。


森永みるく先生のサイトにもリンクが張ってあるし可南先生の単行本のあとがきリレー漫画にみるく先生が参加していたりしていたのをご存知の方もいると思いますが、山田可南先生はみるく先生ともいろいろ縁がある人ですね。みるく先生と同様、女性の心理を印象的に描くことの出来る、私の好きな作家さんです。

ちなみにうちのサイトも山田可南先生のサイトにリンクしていますが、当時はリンクの際はメールで報告して欲しい由が書いてあったのでその流れでまぁ一応ということで何気なくメールを送ったんですが、ご本人から返事があって大変びっくりしたのを覚えています。正直ご本人が読まれるとは思いもしてなかったのでレビューの方は何様だよという感じのアレな内容だったのですが(汗)丁寧に返事をいただいてめちゃくちゃ恐縮した覚えがあります(大汗)。気さくな方なんですね〜。作品も素敵ですが、作者さんも素敵です☆今回の単行本も是非お手にとってみてくださいませ。