オハナホロホロ
(鳥野しの)
百合度★★★★☆(4.0)

百合分補給さん情報より。リンク許可を頂いてきました(笑)。
以前ブックマークしてたアドレスに行こうとしたら行けなかった、という人もいるんじゃないでしょうか。Hanaさんのサイトはこちらに移転してますよ~。ブックマークは変更しておきましょうね。

さてこの作品ですが公式サイトの紹介によると
翻訳家・摩耶は、同性の元恋人・みちるとその息子・ゆうたと一緒に暮らすことに。同じマンションの、ゆうたの父親の過去を知る俳優・ニコも頻繁にやってきて…。家族みたいで違う4人が織りなす温かな同居生活グラフィティ。
こちらに少し立ち読みページが。

この作者さんは羽海野チカ先生のチーフアシだったそうですが、この人の話は「青い花公式読本」でも出てきましたね。羽海野先生曰く、「モブを描いてもらっても合わせて書いてくれる。すごいアシスタントに恵まれていた。あっという間に上手くなってデビューしちゃって、応援できない人間にはなりたくないんだけど『つれぇー!』」などと大絶賛されていましたね。どんなすごい人なんだろうと私も少し気になっていたんですが、実際に作品を読んで見ると確かに素晴らしいですねー。絵柄だけでなく、ストーリーも暖かみがあって素晴らしいです。
今回の単行本の帯にもこの人の作品に対して思い入れがたっぷりあることを書いた羽海野先生の推薦文がついているんですが、これが単なるおせじでないことは実際に作品を読んでみれば分かるんじゃないかと思います。

5年前に自分の下宿に転がり込んで来て以来、生活がみちる(♀)でいっぱいになり、不意に出て行ってしまった時の寂しさは常に頭の片隅にあるものの、出戻ってきたみちるは暖かく迎え入れ、みちるだけでなくみちるの子供のゆうたにすら惜しみのない愛情を注ぐ麻耶(♀)は、本当にみちるのことが好きなんですね。
みちるも、夜布団に潜り込んできて、「チューしていい?」とせがみ、麻耶も「今回の同居ではそういうのナシ」と断りつつも「友情のキスだから」とほっぺにキスしてあげます。
風邪を引いた際は、自分のために帰省を切り上げて戻ってきてくれたみちるに自分から抱き寄せ、みちるの身体の重みを感じて安心感を得る麻耶。困っていたところ幼馴染みの男性に自分のところへ来ないかと誘われるものの、やはりみちるのことしか考えられないようですね。
そして麻耶が男に抱き寄せられているのを見てショックを受け、実家へ帰ってしまうみちるも、それだけ麻耶に対して独占欲があるということを表しています。
結局自分の気持ちに気付いた2人は自然に再会。「ただいま」「おかえり」と抱き合い愛情を確かめ、その後お互いに離れ離れになってしまうことが不安だった気持ちも打ち明けあい半裸で抱き合い、かつてはセックスもしていたらしくよく知っているみちるの身体が、お母さんになって少し肉がついてしまったことすらも愛しく思い、この先も2人が一緒に暮らしていくことはもちろん、2人の仲も友情から恋人に戻りそうな予感を漂わせつつ、本編は終わっていました。

3人の住んでいる部屋にはニコという男性が出入りしているのですが、彼の目当ては子供のゆうた。可愛い以外にも彼がゆうたに拘っている理由はあるのですが、ともあれ麻耶やみちるに手を出してくることはなく、ゆうた共々2人のキューピッド役になっていることが多いです。
みちると子供を作った男性はもうこの世にはいないですが、どういういきさつだったのか、続編があるとすればその辺も知りたいですね。

血縁関係があるのはみちるとゆうただけで、後は法的にも血縁的にも全く繋がっていないんですが、女性同士の2人を中心にして、それぞれが家族を作っている様子がとても暖かく描かれている良作ですね。
子供のゆうたがやたら可愛く感じてしまうということもあるんですが、暖かい家庭の様子は羨ましく感じてしまいますね。特に大晦日のエピソードあたりはなんか泣けてきてしまいました。