ゆるゆり(2)
なもり
百合度★★★★★(5.0)

1月18日発売の百合姫コミックスです。

1巻の紹介はこちら

1巻は半年前に出たばかりですが、光の速さで2巻が刊行です。これでもまだ未収録の雑誌掲載分あるんですが、ページ数もしっかりあるんですよねえ。

表紙、1巻ではヒロインと見紛うほど(ってヒロインじゃないと決まってるわけでもないんですが)目立っていたあかりですが、2巻ではやはりそれなりのポジションに落ち着いています(笑)。
表紙、皆ピースしてますが2巻にかけてるんですね。奥でピース2本立てて4巻になっちゃってるあかりだけはよく分かっていないのかもしれません(笑)。
1巻の表紙も、奥の京子だけ人差し指じゃなくてラムレーズン持ってましたが、奥の子は空気を読めないという法則があるのかも(笑)。

扉絵は描き下ろしですね。どっかから落下してる京子たちがキュートなイラストなんですが、実は集団飛び降り自殺してる最中の女子中学生たちの姿だったりしたら怖いですね。若さは危うさと隣り合わせです。

各話合間の描き下ろしカットでは、千歳がアリシアさんになっていたり、幽霊の方のあかりが再登場して京子をぞくりとさせたり、千歳が鼻血で飛んでしまったり、ちなつちゃんが紙芝居の次回作を描こうとしたりするエピソードが。

番外編その2
こちらの番外編は単行本描き下ろしですね。扉絵で王冠を頭に頂いて気高い様子をしているちなつが泣ける(笑)。
アンケート結果、そりゃ京子が一位でしょう。1巻のアンケートはがき、京子がめっちゃ可愛く載ってましたもんね。なもり先生すいません、手離すのが惜しくてあのアンケート出せませんでした!はがきは今も大事に取っておいてあります(笑)。
2巻のアンケートも結衣が雪だるま作ってる可愛い絵がたくさん載っている特製はがきで、これも手離すのが惜しい。どうしましょうね(笑)。
2巻にもキャラクター人気投票の欄がありますが、ちなつの巻き返しはあるんでしょうか。前回最下位になったキャラというのは当然次回は巻き返すことが多いですが、ちなつは2巻ではあかりの唇も奪って結構凶悪なことしてるからどうなるかわかりませんね(笑)。

その他、本編ではあかりの短冊が風に飛ばされる展開の柱が「風になれ!!…空気ではなく。」になっていたり14話のタイトルが「決戦!!ファイファイビーチ」になっていたり17話のタイトルが「シャイなアイツは目立ちたgirl」となっていたりと、1巻に続いてちょいちょい小ネタを補充してきていますね。

以下各話紹介。
メールマガジンの紹介によると……
旧・茶道部の部室を不法占拠して勝手に「ごらくぶ」の活動を続ける、悪の4人組。正義の生徒会は、ならず者どもを一掃するためについに重い腰を上げたのだった…という展開ははっきり言って全くないことは既に1巻で明白となっているものの、問題は暫定主人公・赤座あかりと、実質主人公・歳納京子の水面下でのせめぎあいであった…という展開も、申し訳ないことに特にないという、1巻と全く変わらないゆるやかな毎日なのです。

こちらはちらしの絵。
この京子が綾乃の胸を直に触ってしまう絵はやはりカラーで収録されましたね。1巻でもカラーページはそのままでしたし、雑誌掲載時のカラーページはちゃんと全部収録されています。
カラーページ裏で「巻頭で目立ちたいよぅ」とよよよと泣いてるあかりもカラーなんですが、意外に欲張りだ(笑)。

ちなつとキスしたいと短冊に書こうとする京子ですが、当のちなつは「ゆい先ぱいとキスしてみたいです」などと書いていてゆいもおでこにですがキスをしてあげてラブラブで京子哀れ(笑)。
京子とテストで張り合う綾乃ですが、負けても「あなたと争いたくないの」などという流れでイチャイチャできることを妄想して赤くなったり、一緒に海に行ってなんだかんだいって楽しそうです。
怖そうな話としてトイレの上から水が降ってくる話を提案するちなつはイジメだと結衣に言われて「イジメなんてしないもん……」と落ち込んでしまいますが、いやちなつはそういうことをしないとは限らないと見た(笑)。
スイカの種を顔に吐きかける櫻子は濃いプレイですね。今度レズAVでこういうネタが来るかも(笑)。

カラーで京子と綾乃が妖しく絡み合う姿を想像するシーン、綾乃の露出している京子が胸に手を当ててる姿はお互い中学生なんで結構危ない(笑)。確かに読者の求めている絵でしょうね。読者の心も掴んでますます絶好調な「ゆるゆり」です。
花火の場面で、怖がる綾乃に京子が「大丈夫、私がついてるから」としてあげたり「もう一回いくよ」「もう……強引なんだから」とまたしてあげたりと、千歳の妄想は冴えてますね。
京子が結衣の部屋に入り浸っていることにショックを受けるちなつは、あかりに結衣のことを「大好き、キスがしたいな」などと照れながらも言ってしまって正直ですね。「最近は友達同士でキスするのは普通なの?」と、ようやくあかりも気付きましたか。そんな奥手なあかりですが「キスの練習手伝って」とマウントポジションで迫るちなつにキスしてもらってめでたしめでたし?貞操を奪われたとも言いますが(笑)。


「百合姫」本誌に掲載されていた「溶け合う心、そして…ゆるゆり番外編」も収録されています。
最初の京子と結衣の胸キュンラブストーリー、そしてちなつの結衣とグロ注意報(笑)なラブストーリーにめちゃくちゃ笑わせてもらいました。ここまで笑わされるとなんか負けたような気分にもなってしまう(笑)。なんも言う事ないです。完敗(笑)。

今回も、女子中学生同士がちちくりあってる姿が目の保養になって理屈ぬきに楽しめる内容でしたね。
2巻収録分ではちなつちゃんがあかりの唇を強引に奪ってしまうエピソードとか特に面白かったです。リアル世界ではやってはいけないことですけど(笑)。あと京子が自分で書いた京子×結衣漫画をちなつが却下して結衣が鳥肌が立ってしまう話とかグロ注意報の紙芝居とか(笑)。今回も見所は多いです。

ゆるい漫画が好きなことからも分かるとおり、タイトルからしてゆるいこの作品はもちろん私も大好きです♪しかし展開はゆるいけど、絵柄とかはしっかりしてるんですごいですよねえ。描く方は絶対手間かけてるはずなんですが、読者が読む時には小難しいことを考える必要もなく優しく、ゆる〜くまったり読めるのはさすが。

百合姫S VOL.3付録収録のカラーイラストでどてら着て焼き芋を持っていた少女が迫られてるなもり先生が描かれたイラストが私大好きなんですが(笑)、私が語ることが多くなるのはああいう「どういうシチュエーションなんだろう?」と思ってしまうタイプの作品なんですよね。「ゆるゆり」の場合はシンプルなんで特に私が何も説明しなくても面白いんであんましブログでは語ることがないんですが、もちろんこれはこれで私も大好きな作品です♪

作品自体もとてもシンプルで分かりやすく面白いんですが、どういうプロセスでこういう作品を作っているかというのは、自分的にはわりと謎ですね。
例えば同時発売の「此花亭奇譚」なんかだと、作者さんはちっちゃいケモノっ娘がお好きなんだろうなぁとか、温泉宿に行ってお話しを思いついたのかなぁとか推測出来るんですが、「ゆるゆり」の場合その辺が読めない。中学生くらいの可愛い女の子絵が好きなんだろうなあということくらいは分かるんですが、分かるのはそれくらいですかね。百合姫本誌に掲載された「ゆりゆり」なんかもまた全然雰囲気が違いますし。分かるから面白いという作品もあるし、分からないからこそ気になって面白いという作品もあります。
あとその元気さも謎だったりするんですが、創作活動が盛んなのはやっぱり百合がお好きだからというのは当然あるでしょう。私の百合センサーは絵柄にも反応しているし(笑)。
毎回ページ数も多いんですが、絵柄もネタもしっかりしてるし、ほんとすごいですよねえ。