ユリポップ
 珠月まや
百合度★★★★★(5.5)

珠月まや先生の初百合姫コミックスです。軽妙なノリの中に、意外に濃い百合要素があったりするのが面白い作品集ですね。
単行本になったものを改めて読み返してみると、たくさん作品が収録されてるんですが、それぞれ性格がはっきりしてますよね。単行本には話の合間にカットが描き下ろしで挿入されていて、それぞれの百合カップルが受けだったり攻めだったりストーカーだったりそれぞれのスタンスで映っているんですが、英語のキャラ紹介が面白いです。なるほどなあと思わず頷いてしまった。

単行本には描き下ろしで、今まで登場したキャラクターが勢ぞろいして合同デートをする漫画が収録されています。
スカートをまくって中身を見せつけるカップルもいれば、イソギンチャクやコバンザメのように2人でくっつくHな(←?)話をしているカップルがいたり、それぞれ、らしい形でイチャイチャしてました。

珠月まや先生の作品は一見何も意味がなさそうで読み込むと……やっぱり特に意味はないんだけど(笑)、しかし読み返しているうちにその意味のない展開が妙にツボにハマってしまうことが多いような気がしますね。
その傾向は、男キャラが混じってる他作品の時より、女子キャラオンリーの今回の方が強くなっていると思うんですが、これは男キャラをギャグで使おうとすると、ホモネタみたいに最大瞬間風速が強いけど直接的で下品なモノが出来やすいのに比べて、女子キャラだとインパクトはそれ程強くなくても、ほのかに面白いネタになりやすいからかもしれません。
その点この作品集はすべての作品が女子キャラしか登場しないような内容になっているので、珠月まや先生の持つ、女子キャラ同士が織りなす恋の中にあるほのかで味のあるギャグの面白さが存分に楽しめますね。

以下各話の感想を。結構作品数多いですね。
・「ひめちゃんはてれやさん」
意中の少女の縦笛にこっそり口をつけて悲しいメロディを一生懸命吹き鳴らし「アァ……ダメな私」と嘆く少女が読者の同情を誘います(笑)。

・「センパイはとくべつです」
告白して晴れて付き合うことになった先輩は自分のことをなんでも嗅ぎ回るストーカーのような女の子で……というお話。しかし好みの食べ物を調べ上げて作ってきたりして、これも愛情表現の一種なんですね。主人公も了解し「私も先輩のこと調べます。だから私のこと、もっともっと調べてください」と申し出ます。最後は「ユキちゃんのおと隅々まで調べていいってことかしら」とあやしげに迫り「そんな所まで調べていいって言ってくれたのはユキちゃんだけよ」とラブラブエンドでした。

・「カノジョはイモウト」
元々恋人同士だった2人が、両親の再婚で姉妹になってしまう話。義理とはいえ姉妹になってしまったということでこれまでのような関係を続けても良いのか葛藤する美晴ですが同衾したりキスしたり、結局ラブラブなのでした。

・「月子はバカカワ」
相変わらず月子は姫ちゃんの○○をしゃぶりたがっているようです。

・「はくしゃくのお気に入り」
何もとりえがない女の子が、ある日突然何でも出来る変な女の子にキスされ求愛されてしまう話。これも深読みせずに何も考えずに読んだ方が良いんでしょうね(笑)。

・「お姉ちゃんはカノジョ」
「カノジョはイモウト」の姉妹が再登場。チュー以上が出来ないことを悩むお姉ちゃんですが、妹が耳打ちした内容はお風呂に入ってからでないと出来ないような大人なことだったらしく「私だって恥かしいけど……お姉ちゃんとなら……」ともじもじするゆゆが大胆ですが可愛いですね。

・「三日月さんはあまのじゃく」
なくなったとき嫌だからと、好きなものを何でも嫌いと言ってしまう珠月さんじゃなかった三日月さん。一緒にいるヒロインのことも「友達なんかじゃない」と言ってしまうものの、これは友達以上の関係になりたいという意味だとちゃんと言って、一応正直に言いはするんですがやはりあまのじゃくですね。

・「ひめちゃんはやっぱりてれやさん」
意中の相手の縦笛をこっそり吹いてしまういけない少女のお話、「ひめちゃんはてれやさん」の続きです。2人きりのデートは恥かしがるひめちゃんはやっぱりてれやさんなんですね。今回は今まで登場して来たキャラが勢ぞろい。

カバー下、縦笛同士でキスしてる絵もなんかエロいですね(笑)。

公式サイトに紹介によると……。
シュールGAGの奇才が百合に参戦!! 一筋縄ではいかない個性派オンナノコ×オンナノコ野百合ドロップは甘くてPOPな味わいでクセになっちゃう!?
タイトルはよく考えたら「ロリポップ」にかけてあるんですね。だから「百合ドロップ」なんだ。