水色シネマ
(乙ひより)
百合度★★★★★(5.5)

美少女芸能人と田舎の少女が織りなす、少女×少女のハートフルラブストーリーです。
乙ひより先生の百合姫コミックスですね。「オレンジ・イエロー」が同時発売!

この作品は雑誌掲載時、非常に重要なセリフが抜けてしまったのが惜しかったんですよね。私はWebを見て抜けた部分を雑誌に書きこんでおいたんですが、皆さんはどうしてましたか?抜けたまま読んでいたとしたらもったいない。
多恵を東京の自分の部屋に呼び寄せて、一緒のベッドに入り、多恵の寝顔を横目に唯が
多恵は女同士で付き合うとか…頭にないんだろうなぁー…
とひとり物思いに耽るモノローグや、その後唯が瑞希の方から告白されて付き合うようになった経緯など、これが雑誌掲載時には抜けていました。これがあるのとないのとでは全然違いますね。

表紙は「オレンジイエロー」と構図が対になっているんですね。
同衾してる唯と多恵、起きた後もそのままベッドに入っていて何か打ち合わせでもしているのでしょうか。
さらに表紙をめくったところにある扉絵も描き下ろしですね。これは表紙の続きの展開になっているのでしょう。唯が今日着ていく服を、多恵にも一緒に選んでもらっているようですが、やはり仲睦まじげです♪

各話合間のカットも描き下ろしですね。第1話で海の底に沈んでしまった元カノとおそろのネックレスや、多恵と一緒にした花火など、女子同士直接の絡み絵ではないんですが、印象深くて趣のあるカットですね。

単行本にまとまったものを実際みると、結構ボリュームあったんですね。5月18日は百合姫コミックスが一気に8冊も発売されるということで、1・2冊くらいすごい薄いのが混じってたりするんじゃないかとも心配していたんですが(笑)、それはなかったです。どれもしっかりページ数がありますね。
ちょっと体調が悪いのと、量が多いのとで全体的にレビューをさらっと済ませてしまわざるを得ないと思うんですが、作品が悪いというわけではありませんので(笑)。
以下各話紹介。
第1話。1コマ目、一瞬他の作家さんの作品かと思ってしまうくらいいつもと違う笑顔を見せるヒロインですが、これは女優であるヒロインの作り物の笑顔だったんですね。
仕事で疎遠になっているうちに付き合っていた女の子と、別れてしまったヒロイン唯が海を眺めていた所、自殺を図ろうとしているのでは、と心配したとうふ頭の少女多恵に突き飛ばされ海に落とされてしまい、その後着替えるために多恵の家に泊まる事になって……という展開。恋人のことが忘れられなかった唯ですが、元恋人から貰った自分の大切なペンダントを探すために自ら海に飛び込んで捜そうとする健気な多恵に胸を打たれ、ペンダントのことも吹っ切れ「責任とってよ」と多恵に言うのですが……。これでハッピーエンドかと思いきや多恵がすごく嫌そうな顔してるのが笑える(笑)。

第2話。「責任とってよ」という言葉は「恋人として付き合って」という意味ではなく、文字通りお金で責任を取るということで、唯の付き人として多恵が働かされる展開になるのは意外でした。それは確かに災難だ(笑)。唯を喜ばせようと多恵が連れて行くデートコースは田舎の少女臭くて微笑ましいですね。

第3話。海や花火に誘う多恵ちゃんが可愛いですね。お返しにと唯は多恵ちゃんを東京まで誘ってあげます(笑)。

第4話。今回は唯の道連れになった多恵ちゃんの上京編。
無理矢理一緒に上京させた唯は一緒のベッドで眠る多恵にドキドキしたりして、やはり心が惹かれ始めているようですね。着かず離れず微妙な距離を保ちながらやりとりをしている2人の様子が個人的にはたまらないなぁ。

第5話。元カノ瑞希は積極的ですね。キッパリとつっぱねるヒロインですが、涙が止まらないようで、やはり彼女へのなんらかの想いをまだ断ち切ることが出来ないようです。
ヨリを戻したいと多恵を通して持ちかけてくる瑞希ですが……。

最終回はなんと森島明子先生がアシスタントに入ったということで、原稿の細かいところまでチェックしてしまいましたが、本当にハイクオリティになっていますね。
「私と唯が一緒にいるには、多恵ちゃんが邪魔なんだ」と本人を目の前に言い放ち、寄りを戻そうとする瑞希が凶悪っぽいですが、彼女は彼女なりに真剣で、付き人を自分に頼んでくれなかったことを悔しがっていたりしたんですね。涙を流してまで訴える姿からは、その気持ちが真剣なものだったということが窺えます。
しかし瑞希もそんな真剣な告白を聞いても、もはや唯の多恵に対する想いは揺れる事がありません。
付き人から開放され、地元に帰ったものの、唯と出会った岬に佇み「会いたいなぁ」と涙をこぼしながら想いを馳せる多恵に、本物の唯が現れます。「好きな人」つまり「あんたに会いに来たって言ってるの!!なっなんか言いなさいよ」と照れながら叫ぶ唯が可愛いですが、ここでようやく告白できたんですね。
それに対し多恵は「大好き」と抱きつき東京の大学を受ける事を告白しますが、これは唯に会いに行くためなんですね。意外と頭が良いらしい多恵なら、きっと合格して一緒に暮らすことが出来そうですね。

そして2冊購入者には描き下ろし小冊子の応募者全員サービスもあります。百合好きの皆さんは普通に2冊とも買うでしょうから(というか片方しか買わない人いるのだろうか?…笑)、これは楽しみですね♪
内容は募集するとのこと、やっぱり後日談が気になりますね〜。

乙ひより先生の「かわいいあなた」の紹介はこちら
「クローバー」の紹介はこちら
「オレンジ・イエロー」の紹介はこちら