sweet guilty love bites
天野しゅにんた
百合度★★★★★(5.5)

キャバ嬢×道に落ちていた女の子、子持ちのキャバ嬢×保母さん、No.1キャバ嬢×同僚キャバ嬢…オトナな恋と一途な恋が交差するラブストーリー…。個性的な夜の蝶たちが紡ぐ、あったかくてじんわり沁みるオムニバス短編集です。
前回の「湯けむりサンクチュアリ」もそうだったんですが、百合姫本誌に掲載されていた分などは今回も収録されることはなく、今回も1冊丸々描き下ろしです。作者さんは大変だと思うんですが、読者としては読み応えがあって良いですね。

作者さんのサイトによると「次の舞台はclubのばら!!頭と股がややユルめのキャバ嬢たちが昼も夜もがんばる☆っていう話です。エロ的なシーンも一応毎回入ってるよ☆彡」頭とアレがユルめというのがおおらかで良いですね(笑)。

全3話構成になっていて、いずれのお話もキャバ嬢がお話に絡むお話になっています。
女性同士一緒に暮らすことも、ふわふわしたイメージだけではなく、わりとリアルに描かれていますね。セックス描写も何気にリアル寄り。そして濃厚(笑)。

ルームメイトのことが好きだったのにお互い言い出せなくて、人がどうされたいか読むのがお仕事のキャバなのにあたしのしてほしいことわかんないわけ?と聞いてようやく結ばれ「あーもう悔しいわ。絶対そっちから言わせたかったのに……」と赤くなりながらもHをすることになり、舌を唇で挟んだり足の間に顔を埋め「くれあの超カワイイやばい〜」と感じ、その後「どうしよう、嬉しいなあ。幸せすぎて、何も手につかないや」と思う程幸せに浸って毎晩やってしまう程愛し合ってしまう展開など、良いですね。

天野しゅにんた先生はファンタジー作品などはこれまで描かれてないんですが、今回は特にリアルというか生々しいお話が多かったです。
キャバの舞台裏をリアル描いたらもっと暗くなるんじゃ……と思われる方もいるかもしれませんが、私はそういうことじゃないと思います。
もししゅにんた先生自身やしゅにんた先生の描くキャラクターのような性格だったら、本当にこんな風に明るくやっていけてしまうんじゃないかと思いますね。

キャラクターは昼の世界ではなく夜のお仕事をしている女の子ばかりなので、清純ではないイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、登場するキャラクターはどの子も相手のことを想って一途な子ばかりで、好感が持てますね。

キャバ嬢……昔は遠い世界でしたが、仕事を探すことが難しいこのご時世では、明日は我が身という人も多いのではないでしょうか。なかなか大変そうな仕事なんですが、この作品に登場する女性達は途中で問題に遭遇しても、最後は明るく前向きに、そして女性同士一緒に愛し合いながら生きていく道を見つけることが出来て、前向きな気持ちにさせてくれる作品ですね。

天野しゅにんた先生の百合姫コミックス、「湯けむりサンクチュアリ」の紹介はこちら