百合姫Wildrose(6)

百合度★★★★★(5.5)

Hありのティーンズラブ風百合アンソロジーの第6弾がいよいよ発売されました!
言うまでもなく個人的に最も注目している百合アンソロジーです!
6号はなかなか出なくて、半年ぶりになってしまってやきもきしていたんですが、ようやく超超超超待望の6号ですが、今回もめちゃくちゃ良かったです!むしろ良い!死ぬほど良い!だけど良い!泣くほど良い!(泣くほど…!?作中のネタです…笑)

一迅社サイトの紹介によると……
女の子同士の刺激的なラブたっぷりの百合アンソロジー、百合姫WildroseVol.6がついに発売★
夏よりアツいラブを感じてね!
【表紙】神葉理世
【口絵】田中琳
【執筆陣】ロクロイチ、南崎いく、森島明子田中琳ピエール山本三国ハヂメ再田ニカ百乃モト井波はじめ柚葉せいろ
ご覧の通り、今回は人気作家さん揃い踏みですからね〜。他の予定が忙しくて人気作家さんのうちの誰か欠けてしまったということも全くなし!このラインナップでは悪くなろうはずもないのです!

・口絵(田中琳
白い服を着た女の子は黒い百合の花を持って黒い女の子に熱い眼差しを向けていて、黒い服を着ている女の子の方は白い百合を持って白い女の子の方を見つめていて髪飾りも白い百合の花……一枚の絵の中でお互いのことを思っていることが象徴的に描かれている、上手いイラストですよね。背景の百合の花をモチーフにしたデザイン絵も格好良い♪

・「5秒の恋」柚葉せいろ
8月18日PM10:00……ちょうどこのレビューを描いているくらいの時間ですね。
これはきっと「百合姫Wildrose」と、読者の関係を象徴している百合漫画なのですよ(笑)。「アナタにたすけてほしい。私……あなたが来るまですごくさみしかった……。でもあなたが来てくれて、飛びあがりそうなぐらい私嬉しかった」これはまるっきり「百合姫Wildrose」を待ち焦がれている私の心情ですし、あるいは「百合姫Wildrose」ちゃんも……(笑)。皆さんは違いますか?(笑)

・「ベッドで夢中田中琳
前回のカップルが今回も引き続き登場!
あれ以来、時間と場所を見つけてはHしてる2人が可愛いですね♪
ページ数は前回と同じですが、今回は全編2人がHしてるシーンになっていて、それでもちゃんとストーリーがあるところが上手いですね〜。
Hは頻繁にしてくれるのに服を脱がないちあき先輩ですが、実はりなを悦ばせるために必死だったんですね。
先輩のハダカも見たいとおねだりして、自分がえっちすぎると思われたら……と心配しつつも、途中で止められて身体のほてりが治まらず「もっとぉ……気持ちよくしてぇ…っ」とさらにおねだりしてしまうりなも可愛いです♪

田中琳先生は「フィダンツァートのためいき」を読んだ人なら分かるとおり、毎回素晴らしい百合作品を描いてくれますよね〜。

・「海風が薫る」(森島明子
百合姫のエースが今回も「百合姫Wildrose」に参加!人気が出たからHありからは撤退するとかそんなことも全然なく今回も参加してくれて嬉しいですね〜。
森島明子先生も今回は夏のお話。
エッチでいくときの感覚を「海の中に体が溶けていくみたいになる」と真面目に答えてくれた遠縁のお姉さん海凪子から海のにおいや、心が落ち着くような逆になにかがこみあげてくるヒロイン風薫。
そんな感覚にさせてくれる相手がいるのか気になるものの、風薫とエッチするのを想像して、寂しい時ひとりでしていたという海凪子にあそこに指を導かれてドキドキしてしまう風薫が良いですね〜。正面から顔をくっつけあって鼻と唇が触れ合っているシーンや、乳首をつまんで口に含むシーンなども色っぽかったです。
女性同士、身体を重ねると海の中にいるみたいに気持ちいいと感じる風薫。森島明子先生にとって「海」は「瑠璃色」であり、「女性」のイメージと繋がっているんですよね。今回もそんなモチーフが存分に感じられるお話でした♪

・「Moment Like Fireworks」南崎いく
Vol.1から登場していたりっちゃん×小夜の2人が再登場!
浴衣姿のりっちゃんに「あああぁん!!りっちゃあぁん可愛い!!ちょう可愛いいいい!!」と抱きついて激しい小夜ですが、確かに可愛い♪
薄そうな浴衣姿でグイグイ抱きついてる姿だけでも色っぽいです♪
毎回、年上のりっちゃんを小夜が攻める形が多いんですが、この関係が妙に萌えるんですよね〜。
今回も浴衣姿のりっちゃんを人気のない花火のよく見える穴場につれていって、浴衣を肌蹴させてHをする小夜。
南崎いく先生の描く百合エッチ描写は、言葉数が少なくなることもなく毎回Hしながらお互いよくしゃべるんですが、こういうシーンも南崎いく先生が描くと雰囲気が壊れることもなく、むしろ良くなっているのは独特の才能を感じさせます。

「しているときは…楽しかったりキモチィかったり…でも終わりが近づくと……切なくて死にそうになるのに、なんで人って花火とか…こーいう抱き合ったり…とかしたがるんだろうね」とふと思うりっちゃんが何気に深いですが、それに対しても「終わりがあるから…またしたいと思えるんじゃないの…?」と優しく応えてあげる小夜が良いですね。
激しくHしてかなり浴衣ははだけてしまったはずの2人(特にりっちゃん…笑)ですが、蚊に刺されつつもなんとか浴衣を着て帰宅できたようで、どちらかが着付けも少し出来たのかもしれませんね。あるいはお互い出来るとか。こういう時女子同士だと男女の時ほど困りませんね(笑)。

南崎いく先生が前回1回だけお休みされたのは多分当時月刊で「クイーンズブレイド」を連載していた最中だったせいだと思うんですが、そのQBも大団円で無事連載終了。QBの時はあまりに展開を百合百合にしすぎて編集さんに規制をかけられてしまったこともあったそうで、それは気の毒な話だったんですが、今度は「百合姫Wildrose」でリミッター解除して、存分に百合な作品になりましたね。

・「夏のお嬢さんたち」三国ハヂメ
汗まみれでHして、相手の体に触ろうとしてツルっと手が滑ってしまうものの、ぺたっとくっついてきもちいーと感じてしまうシーンがちょっとリアルでドキドキしてしまいます!
お嬢さんといいつつ女子高生と大人の女性ということで、ちょっぴり危ない関係のお話でもありました(笑)。

・「Gravity」百乃モト
12歳で興味本位で初キス、15歳でただふざけ合ってお互いの体を触りあい、なんども重ねるうちに16歳の頃にはそれが特別な意味を持つようになり、「私には美晴ちゃんしかいない……」と感じるようになった沙耶と、同じ気持ちの美晴がめちゃくちゃ良いですね。
「こーいうのってさ、普通は男女でするもんなんだよね〜?」と言いつつもロッカー室でHしてから、その後部活に行くためにランニングシャツと短パンを履いている沙耶のシーンが色っぽいです♪
重なりすぎていつか壊れるのが怖くて一旦は距離を置こうとするものの、「今すぐ来ないと死んでやる!」と電話をかけてくる沙耶の元に駆けつける美晴もやっぱり「あたしにだって沙耶しかいない!」と思っていて、重なって重なって少しの隙間もないぐらい繋がっていたいとまた体を重ねる2人が良いですね。
タイトルは「Gravity」ということで、やはり今回はお互いに強烈に引き合うお話だったのでした。
百合姫初コミックスも素晴らしい内容でしたが、また良い百合が読めました♪

・「Love the world」ピエール山本
魅惑的な教え子に迫られて、キスをされ舌を絡められてもゾクゾク、あそこを舐められてもゾクゾクしてしまってイってしまうちひろ先生が可愛い♪
告白は後になってしまったものの、ちゃんと言った後はラブラブ。
勝手に約束を漕ぎ付けて「ガハハハハッ」と豪快に笑いつつ先生とHして、先生の家にお嫁に行こうと「がおっ」とまた先生に迫る玲も可愛い(笑)。
ピエール山本先生は今回も楽しそうに百合作品描いてました♪楽しんで描いてると、女子同士の絡みシーンもラブラブで色っぽくなるんですよね。
完全に女性向けな絵柄で、こういう風に女子同士ラブラブな姿が見れるのは貴重です♪

・「ハニーインフェルノ」井波はじめ
タイトルからして、発売されるはずだった「ハニーインフェルノ」の縮小版かもしれませんね。だとするとやっぱり単行本化は微妙か……。
しかし天使を穢そうとして強引に押し倒す予定が、相手にお返しに攻められて悪魔っ子も感じてしまったり、愛し合う2人の姿が良いです♪おっぱいをくっつけあう描写とかも色っぽい(笑)。

・「放課後ベリーガール」再田ニカ
もう百合姫コミックスを出されている再田ニカ先生ですが、実は「百合姫Wildrose」初登場なんですよね。
今回は皆からおかんタイプだと思われている女の子ちくさに、ちっこい女の子サカエちゃんがおかんなんかではなく、やわらかくてエロい、ムラムラする存在だと思っていて、欲情する気持ちのままHをしてしまうお話。バリエーションがあって良いです。大きすぎることがコンプレックスの女性も、小さすぎることがコンプレックスの女性も、なんとなく幸せな気分になってしまうお話ではないでしょうか。
最後、ちくさをHに攻めながらも自分はずり落ちた服の肩を直そうとするサカエちゃんの服も脱がせてあげるちくさのシーンが良いですね。

・「夢の話」ロクロイチ
百合姫コミックスを出されたばかりだというのに、ティーンズラブ界のエースがまた「百合姫Wildrose」に参加してくれて嬉しいです♪
女子同士付き合おうと抱き合ったり、おでこにキスしてる女の子たちを目のあたりにし、自分と同じ女の子が他にもいる、さらにその中には自分の意中の女の子神田有も……と感極まって「すごい……うれしいよ――!!本当に居るんだ。私だけじゃないんだ」とぱたぱた涙まで流してしまう喜んでしまうヒロイン三上菜穂がリアルで共感してしまいますね〜。
以後有に声をかけて手を握ったり、クッキーを焼いてきたり積極的になることができる菜穂。
しかし有にじゃれていた女の子たちが「アイツってガチだろ。ありえないよね。うちらがふざけてんの見て仲間だと思われたんじゃん?」などと話しているのを聞いてしまい、「女の子が好きな神田さん」が本当はいないことにショックを受けてしまいひとり涙を流してしまうシーンが切ないです。
しかしそこへ有が通りかかり、話し合っているうちにお互いに好きあっていることが分かり、しかしそれでもあんな話を聞かされた後じゃ信じてもらえないだろうと、その場で女子同士エッチもして、自分が女の子、それも菜穂のことを好きだということを証明してあげて、菜穂もずっと夢見ていた関係になれて良かったです♪

「ありえないよね」などと言っていた友達も「有は私のなんだから!!デートは月イチまでよ!?」などと最後には言っていて、実は嫉妬も混じっていたようですね。菜穂の友達のえっちゃんも(笑)。
恋心とまではいかないものの女子同士でそれぞれに(深さは違っても)好意を持ち合うことは皆、自然なことだと思っていたようです。

私の性指向のせいもあるんでしょうが、ロクロイチ先生の作品は男女モノだとストーリーはめちゃくちゃしっかりしているもののエッチシーンはそんなにエロいとは感じないんですが、百合モノだとこれがめちゃくちゃエロく感じてしまうから不思議です。そういう雰囲気が出せることから考えても、やっぱりご本人の指向もこちら方面なんじゃないかと思ってしまいました。
今回も繊細な心理描写に裏打ちされたしっかりしたストーリーの中で描かれている女子同士の展開がめちゃくちゃ良かったですね。

・表紙(神葉理世)
表紙にはなんと神葉理世先生が百合姫初参加!
この方はティーンズラブ誌の表紙もよく描かれています。女性を可愛く描く作家さんなんですよね。
私もこの人が表紙のTL誌を何冊持っていることか(笑)。

絵柄が好きなんで男女のTL単行本も買ってました(笑)。
神葉理世先生の描く女子イラストならめちゃくちゃティーンズラブっぽい表紙になりそうですね……とか書いてたんだけど、表紙画像見てみたら……

うおおおお!これが神葉理世先生のイラスト!?いつもと全然イメージ違うんですけど!!……でも良い!
もっとキャピキャピした感じになるかと思ってたんだけど、しっとりとした色っぽいイラストになりましたね。こんなイラストも描ける人だとは知りませんでした。
神葉理世先生は今回初めて女子同士のイラストを描いたそうですが、神葉理世先生の新たな良さを発見してしまいましたね〜。

あとがきによるとセーラー服にしようか浴衣にしようか迷った末浴衣にしたとのこと。いつもと違うものを描こうとした意気込みがうかがえますね。セーラー服なんてありきたりじゃないかと思われる方もいるかもしれませんが、最近は規制のせいかTL雑誌でも表紙をセーラー服女子に出来ることがめっきり少なくなってしまいましたから。どちらも神葉理世先生にとっては新鮮なチャレンジだったんでしょう。


雑誌百合姫の方は統廃合でいろいろドタバタしてますが、とりあえず個人的には「百合姫Wildrose」がもっと出てくれるのが一番の願いですね〜。このジャンルだけは他の出版社が参入する気配がまだ全然ないし、一迅社に期するところは大きいです。

今回もアンケートが挟まっていると思うので、以前書いた「百合姫Wildrose」アンケートに書くのにおすすめの作家さんなども参考にして、是非アンケートも出してくださいね。
今回のアンケートは同時発売の百合姫コミックス、「プリンセス♥プリンセス」、「此花亭奇譚 (2)」、「ときめき☆もののけ女学園 (2)」3冊と共通ですが、買った本の名前欄に「百合姫Wildrose」と書いておけば、「お好きな漫画家を教えてください」欄に書いた作家さんがこのアンソロジーに参加して欲しい作家さんだということが分かるでしょう。買った本欄を「百合姫Wildrose」にしてしまえば他の3冊のアンケートを流用してしまえるかも……?(笑)
皆さんそれぞれの単行本は買われたと思うんですが、「百合姫Wildrose」に参加して欲しい=以後も百合姫で書いて欲しいという意思表示になると思いますし、「百合姫Wildrose」の名前でアンケートを出しても効果があるかもしれないですしね。

いろいろ参加して欲しい作家さんはいるんですが、今回参加している作家さんにも引き続き参加してほしいし、全部実現するにもやはり、刊行ペースアップは必要ですね。

最近は百合物件がたくさん出るようになってきたように見えるんですが、Hありとなると全然少ないですよね〜。
私はHありの作品と、一般の作品両方好きですが、女子同士肌を触れ合わせるという、愛し合っている者同士なら自然な行為を描くのはHありの方がよく描けると思うし、こちらもあって自然なジャンルだと思います。「百合姫Wildrose」、隔月化、さらには月刊化と、どんどん頑張ってくれることを期待してしまいますね。

1巻の紹介はこちら
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