貧乏姫ですが、何か? (1)
(鬼塚たくと)
百合度★★★★☆(3.5)


帯やあらすじを見てなんとなく百合っぽい気がして買ってきた単行本ですが、予想通り中身は百合っぽかったですね。
ちなみに上の帯絵は、一番右が美佳子が自分の取り巻きの女の子明日美の胸を揉むシーン、右から二番目が姫百合を退学させようとする校長にまゆらが銃をつきつけるシーン、3番目は自分と姫理絵が貧乏になっても一心同体であることを確認する美咲のシーン、4番目がお風呂の代わりに姫百合の体を拭いてあげるシーン、5番目がお嬢様の姫理絵に女生徒たちが憧れているシーンとなっております。

超がつくほどお金持ちだったお嬢様姫理絵が、父親の破産で一転、貧乏生活になってしまい……というお話。こちらに第1話の試し読みページが。
お嬢様時代、下僕として侍らせていた美咲とまゆらが、貧乏になった姫理絵にも変わらず尽くしてあげるのが良いですね。
そしてよく見ると物語の語り手はお嬢様の姫理絵ではなく、下僕の美咲なのがなかなか面白いですね。下僕として扱われつつも、お嬢様のことを強く慕っている様子がよく分かります。
下僕扱いされ、お嬢様時代には犬のようによつんばになってお嬢様に上に乗られながらも、いじめられていたクラスの子から「この子達は私の大事な下僕よ!」と守ってくれたりした姫理絵を、美咲は慕うようになったようです。
美咲は、姫理絵が退学になりそうになった時も自分は退学でも良いから姫だけはと在学を懇願したり、お風呂にも入れない姫理絵の体を拭いてあげたり、本当に姫理絵に尽くしていますね。

物語の語り手ということもあり、美咲のお嬢様に対する思い入れはある程度語られているんですが、お嬢様からの下僕に対する思いもさりげなく描かれており、「姫と下僕の絆は親子よりも深いのよ。姫と下僕は一心同体」とさらりと語っていたり、美咲とまゆらの親の仕事まで斡旋してあげて「い、いつも一緒にいてくれる……お礼よ!親が少しでも楽になれば、あなた達も私と遊びやすいでしょ?」」と赤くなりながら告白したり、やはり下僕である2人に対しては強い絆を持っているようです。

まゆらという下僕少女は自分がこつこつ貯めたお金をあっさり姫理絵に差し出したり、川から水を汲んできて即席のお風呂を作ってあげたり、あまり感情を表に出さないタイプなのですがこちらもやはり姫理絵のことを慕っている様子がうかがえますね。

同じお嬢様で、昔は張り合っていた美佳子も、姫理絵が退学になるのを防いでくれて、こちらも良いツンデレ具合です。

ヒロインの住むところはセレブたちの住む街の中のお嬢様学校の女子高ということで、メインキャラは当然女子ばかり。
あるいは男が絡んだ方が、姫理絵、美咲、まゆららが嫉妬から自分の相手に対する、友情以上の恋愛感情を明らかにするかもしれませんが、多分そういう展開にはならないでしょうね。
何気に良い女子同士の関係が今後もどう描かれていくのか、楽しみです♪