コミック百合姫 2012年 11月号

百合度★★★★★(5.5)

今月の百合姫はページ数が多いですね〜。新連載が3つも始まるから、代わりに抜けるんじゃないかと心配してたんですが、さかもと麻乃先生も柏原麻実先生も参加されてます。これはページ数が多いからでしょう。676ページって百合専門誌史上最高記録かも?

・「天使なカノジョ」(森島明子)

意中の相手、月宮さんを抱く夢を毎晩見ていた倉子ですが名前の通りネクラな彼女は実際には手を出すどころか告白することも出来ない奥手な女子高生。しかしそんな彼女を見かねたボーイッシュガチビアンな友人慶と可愛い自分に酔ってる友人菜々に協力してもらい、ビフォー&アフター作戦でイケメン女子に変身。誘い方もレクチャーしてもらい自分の部屋に招き入れたところ、予想に反して月宮さんの方から告白してもらって、純真そうな月宮さんにエッチも誘われてしまって、どうする…?
百合姫にしてはちょっと…というかかなりHなお話ですね。私が百合姫にしてほしい挑戦は編集長の自分のウザさアピールとかじゃなくてこういう挑戦なんですよ!(笑)
意中の女の子と両思いになる様子が少女漫画みたいに描かれてるのが面白かった第1話でしたが、第2話は女の子同士のエッチはどうやるの…?という展開になるのかならないのか、どっちにしても今後の展開が楽しみです♪

・「私の世界を構成する塵のような何か。」(天野しゅにんた
なんとAVに出演しちゃってその画像が構内に出回って陰口叩かれ友達からは説教されてと散々なことになってやけくそな気分になってしまった芽流を助けたのはまーさ。そんな優しいまーさがいいなぁと芽流は彼女とまたセックスをしようと誘うのですがまーさは堅物で全然乗ってこないのでした。対照的な二人ですがそれ故に相性が良さそう。ふえと明日菜が別れたとも知り、気になる留希はせっかく結ばれた祥と一緒にいても上の空でこちらもちょっと雲行きが怪しくなってきそうな気配が漂ってる?
AVに出たことより、変な病気をもらってきてないか心配する明日菜がまじエロメガネです。明日菜とふみちゃんのせいで、おとなしげなメガネ娘はエロいという定説が百合界隈に広まりつつある(笑)。

・「感情的日常」(井村瑛

1ページ目でいきなり笑わせるのがさすがw
一緒にいたいから相手に強く自分のことを思ってほしくてぎゃあぎゃあ騒ぐスナコと、そんな彼女を見て逆に冷静になってしまうゆんちゃん。しかしゆんちゃんも一緒にいたい気持ちは同じだったのでしたというお話。
これは結構わかりますねー。私も好きな百合作品について向き合う時、スナコみたいにぎゃあぎゃあ騒いでしまったり、逆に好きだから波風立てないようなんでもない風を装うことありますよ(笑)。

・「恋愛遺伝子××」(影木栄貴+蔵王大志)
そして予想通り山小屋で濡れた身体を裸で温め合う2人…(笑)。しかしそのまま本当にセックスまでしてしまう展開になってしまうのは予想外だったぞ!

そして2人は深く深く結ばれるのでした…。う〜む、おっぱい好きなつだみきよ先生のためにおっぱい満載のエッチシーンのお話をえーきえーき先生が考えて実現した、愛の結晶と言っても良いようなクライマックスに感動!
予告見ると次号最終回っぽい?ADAM、EVEの制度やエリカとモミジの結末とかまとまるんでしょうか?

・「月と世界とエトワール」(高上優里子
今回の百合姫で私がイチオシな作品です。

うわ〜、やっぱ女子キャラめっちゃ可愛いわ!好みもあるだろうけど百合姫の中では群を抜いて一番可愛い♪読んでて思わずゴロゴロしてしまいたくなる可愛さ♪「クイッ」にしびれた!(笑)
初回ということもあってキャラクター&設定がちょっと多くて1話だけ読んだだけではピンと来ない部分もあるんですが、この作品は絶対来る!私の百合アンテナがそう反応しております。

新しく入学してきたヒロインよぞらは海百合という歌姫に憧れて月光館学園という女子校に入学してきた。
いきなり胸を触ってこの学園は来た生徒の8割が辞めていく、その元気がいつまでもつのやらと失礼なことを言う女の子岸辺世界に出会ったよぞらはその後、憧れの海百合様に会えて、「歌姫(エトワール)」になるには作曲科の生徒「騎士(シュヴァリエ)」から相方として申し込まれることでもなれる「エンゲージ制」があることを教えられ、海百合には天柳永遠さまという相方がいることを教えられます。
そんな中、同じくAランクだった鏡薔子という女の子には突き飛ばされいじわるをされ、親しくしてくれる実塔ねねちゃんにはかばわれ、夜は窓から永遠さまに部屋に忍び込まれ夜の演奏会に招待され、クリームが付いているわと同席していた海百合さまに唇をさわられかああとなって幸せな気分になったり忙しいよぞらですが、最後海百合さまが薔子にキスをしているのを目撃してしまい…?
唇にキスをした上、鏡さんのタイをほどいて胸元をはだけさせて海百合お姉さま何をなさるおつもりなの?ああ「食う」ってそっちの話…(笑)。
高上優里子先生の作品はうちのサイトでも昔「二重奏」という単行本や「教室のあたし」などを取り上げたことがありますが、なかよしの少女漫画家さんですね。この作品は元は「月光ループ〜ことりと世界」という高上優里子先生が以前出した百合同人誌らしいですね。同人誌を買った柊ひよりさんのお話によると、音楽モノで結構良かったそうですよ。セーラームーンのはるか×みちるがお好きだそうで百合属性もありありな方です。…というか柳に百合ってまんまはるか×みちる(笑)。
既存の作品と似ている部分は多いのに、それでもめちゃくちゃ新鮮に映るのはなぜなんだろう…?(笑)個人的には強烈に目を引かれた作品ですね。今後の展開も楽しみすぎるv

・「少女惑星」(柏原麻実
運動神経が良くて女子にもモテモテなヒロインりっちゃんはボーイッシュな外見そのままにほんとに女の子が好きな子だったんだけど、真剣に女の子に付き合おうとするといつも相手が引いてしまって悲しい思いをしていた。そんな彼女の前に表れたのは男の子が怖いからと電車にも乗れない千晴。電車で守ってあげたりするうちに特別に親しい仲になっていくりっちゃんだったが、ある日彼女に告白してくる男子が現れ、千晴も彼にだけは悪い気がしなくて…。

カシマミ先生の百合漫画としては珍しい悲恋モノですね。これが結構良かった。柏原麻実先生はこれまでも商業で百合漫画描いてたんだけど、毒のないストーリーが読んでて物足りないんじゃないか…と思っていたんです。やっぱりビターな感じもいれるとかなり良いですねー。古くからある少女漫画的な悲恋を今の作風で描いているのが新鮮。この作品の評判は気になるな。後で調べてみよう。

・「彼岸の境界」(黒霧操
好きだったるかが3人で女子同士親友だった葉月と付き合うことになり、自分が恋人になれなかったことにがっかりするヒロインマオだったが、葉月は他界。
その後会ったるかは相変わらずるかのことを引きずっていて進路のことも適当に考えていてやけくそ気味。心配したマオが親身に世話をしていくうちにるかもマオに惹かれはじめ、ようやく新しい一歩を踏み出せるか…と思った時にるかは彼岸花の中で葉月の姿を見て、そっちへ行かなければと彼岸花を食べて危うく三途の川を渡ってしまいそうになるものの、マオに呼び止められなんとか踏みとどまり、マオとの新しい恋人生活を始めることが出来るのでした。

・「step by step」(竹宮ジン)
教師と生徒な関係、さらに女子同士でつき合っていることがばれてしまって焦るあーちゃん先生ですが、そんなことがばれたくらいで私はあーちゃんを諦める気はない、大丈夫、という言葉通り、2人は5年後もつき合っていて、約束通りウエディング姿で2人で記念写真を撮って幸せに生きていくのでした。調子に乗って路上でキスするリョーコが大胆ですね♪

・「世界の終わりとケイコとフーコ」(さかもと麻乃
ライバルでユニットで百合というと以前アイドルバージョンで書いていた「もう好きなんて言わないから」が印象的でしたが、今回はテニスバージョンでハッピーエンド百合ですね。この方のライバル百合は深い。
テニスのダブルスを一緒に組んで好成績を残してきたケイコとフーコ。幼い頃は仲も良かったのに今ではコートの外ではほとんど口も聞かない疎遠な関係になったのは、ケイコが自分のことを全然見てくれないことにフーコが少し拗ねちゃってたのでした。
幼い頃、世界が終わる怖い映画を一緒に見ながら、吊り橋効果発動中にキスをしてフーコをオとしてしまうケイコが策士(笑)。

2人きりで一緒に入ることになった体育倉庫で、仲直りしながら何気にセックスまでしちゃってるっぽい2人が大胆♪

・「ふ~ふ」(源久也
新キャラの新ちゃんが振られてしまったのを見て、改めて結ばれている自分たちの幸せを実感するきななとすみが厚かましくて良いですね。

それはともっくかななねーちゃんが白雪ちゃんともう何気にベッドインしちゃってる仲になってるのがすげー気になった(笑)。
すみちゃんが作りたい新しい記念日とは初H記念日に違いない。で、女の子同士のHの仕方をきななにレクチャーしてほしい、と。すみちゃんが相変わらずむっつりですね〜(笑)。

・「犬神さんと猫山さん」(くずしろ
実はいた猫山さんのお姉ちゃんは妹に対して世話焼きなねーちゃんだったのですが、一方犬神さんに付き添ってる秋も犬神さんに対して世話焼き係なのでした。
赤いものを見ると興奮するという牛若さんの設定が単純ですが、牛若さんはきっと社松さんの赤いものを見ると興奮するのでしょう。エッチの時社松さんのあの赤い部分を見たら大変なことになりそうですね(笑)。
またたび茶で酔わせた猫山さんを舐めまくる犬神さんがエロい(笑)。

・「欲望パレード」(ちさこ
可愛い服欲しさに水商売にまで手を出してしまいそうになるヒロイン藤井さんの前に現れた女の子東郷さんは、今までつき合ってきた男と違って身体も求めてこないのになぜかなんでもくれて、最初は幸せ一杯だった藤井さんですが次第にお金だけでは物足りなくなって…というお話。ちょい東郷さんの秘密のオチが弱い気はしましたが女の子の欲望が上手く描かれてましたね。
最後、藤井さんも東郷さんも好きという気持ちになれたところも良かったです。

・「ショコラと」(慎結
容姿とあだ名が甘い女の子祥子に恋をしていた都だったが、祥子が中退して男と結婚することを知って髪を短くしてしまうお話。
身体が弱くて咳ばかりしてるのに楽しそうにしていたのは、結婚する男のことを考えていたからだというのがまた切ない。

・「センチメンタルダスト」(河合朗
前回の百合姫大賞で3等取ってた人ですね。ツイッターでフォローしてるから担当編集はぱいんさんかな?
まいはあゆとキスもして、ずっと一緒にいよーよと誓いあうほどラブラブ。
しかし高校にあがったあゆはまいにキスをしようとしたところ「そういうのはもうだーめ」と断られてしまい、その後まいが女の海老沢先生とキスをしているのを目撃してしまい…?
前号の予告によると作品は親友とふざけてキスしたりいちゃいちゃしてたけど告られてもスルーしてたら相手が女の先生と付き合うようになっちゃった!…というようなことが書いてあるんだけど果たして今後の展開は…。

・「ストレンジベイビーズ」(大沢やよい)
八木さんとまどかさんのラブラブなお話の後日談…という始まりかと思いきや、真のヒロインが八木さんに迫ってくるお話。
八木さんに惚れて狂信的に迫ってくるココットちゃんが、黒魔術やってた八木さんの生放送を見て惚れるだけあって、趣味もラブレターの文面も怖い感じで、ネット放送なんかやってる人だから「嫁にしてください!」とかオタク用語で迫ってくるのが楽しい♪
「サークアラクニー」に次いで2本目のノラさん担当の百合姫本誌での作品連載開始ということになるでしょうか。未来の百合姫編集長の連載担当作品ですし、応援しておいて損はないですぞ(笑)。

・「六花にかくれて」(大北紘子
隣国の王子に振られたからと言って自分の国の男を殺しまくる無茶苦茶な王女に愛想が尽きて列車ごと王女を殺して犯罪人になって捕まった美月を監視している元部下の具同は実は笹島のことが好きだった。放っておいても死刑な彼女だがそれじゃ気が済まない、この手で殺したい…と寝込みを襲う具同だったが…。

・「Cirque Arachne―サーク・アラクニ―」(再田ニカ
ロッテとやりたい!」とあからさまなことを言うテティに、ロッテもついに「好き、だから…受け入れてほしいの…」と真っ赤になりながら告白。テティもすぐさま受け入れて、押し倒してキスを交わす二人がラブラブに結ばれるのでした♪

…って最終回みたいな展開ですが、まだ続くんですよね?題材がサーカス(もどき)なだけに今後予想される波乱が怖い(笑)。

・「あまいゆびさき」(小説:宮木あや子 挿絵:ロクロイチ)
マカオに売り飛ばされそうになっていたという、今までよりさらに深刻な状況を隠していた照乃。しかし空港まで助けに来る真純が、予想以上に逞しい女の子になっていたんですね。ロサンゼルスに行く飛行機に乗る2人…。感動的すぎる展開で思わず最終回かと思っちゃったんですが、まだ続くということは次回はアメリカ編…?

この傑作百合小説をゆるゆりのCM枠で入れてくれたら百合小説ジャンルもガラっと変わるんじゃないかと期待したんですが、ちょっと無理っぽいかな〜。まあ単行本も出てない小説作品をCMに出すのは難しかったということでしょう。しかし千載一遇のチャンスだっただけに惜しかった…。

・「ウタカイ」(森田季節 cut:茂田家)
トーナメントを勝ちあがっていく伊勢は恋の歌を詠んでることもあって倒した女の子に次々と惚れられてしまうハーレム展開に。しかしそんな姿を愛しの先輩は当然快く思わず、溝ができてしまうのですが、そのもどかしい気持ちを歌にして、さらに伊勢は勝ちあがっていくのでした。
女同士の恋だから絶望しかなくてハッピーエンドが永久にこないという内容を百合専門誌で詠む甘雪がやらかしてますが、直後に伊勢が詠んだ神社に火をつけるという内容同様、これは短歌の中の世界だからできる表現なんですね。
「ザリガニのにおいも消える。あなたからメスのにおいが漏れ香るから。」がちょっとツボったw

■というわけで今回は高上優里子先生のと森島明子先生、さかもと麻乃先生、井村瑛先生、影木栄貴+蔵王大志先生、宮木あや子先生、柏原麻実先生など良かった作品がたくさん収録されていて、中身が再び充実してきたなぁという印象を受けました♪

今回同時発売の百合姫コミックスは黒霧操先生の「茜色コンフィチュール」と田仲みのる先生の「ロケット☆ガール Rock it, GiRL!!」の1巻

今月号の紹介その2はこちら

コミック百合姫 2012年 09月号の紹介はこちら


Fujisanで注文すると、地方でも発売日の数日前に届くのがここ数年のパターンです。