前略、百合の園より 1(須河篤志)

百合度★★★★★(4.5)

須河篤志先生初のつぼみコミックス!こちらに試し読みページが。
須河篤志先生は「つるた部長はいつも寝不足」などの作品を描いていた人ですね。女の子絵がめっちゃかわいいと思っていた作家さんです。この絵柄で百合が見れるのは嬉しいですね〜。

忍のはなし
描き下ろしはなんと百合の創作活動の相棒、忍のお話。忍は初登場時から百合との関係が気になっていたんですが、やっぱり百合は初恋の相手だったんですね。しかし百合が藤原さんに会って、明らかに彼女に気がある様子で寂しさを感じる忍は、そんな自分を慰めて、かわいいよと言ってくれるクラスメートもいて、そんな彼女に自分からキスをするような仲で…

…って明らかにただのクラスメートではありませんね(笑)。忍にも恋人が出来て良かったです。相手が女の子でかわいい女の子でさらに良かったですね。
しかしこれで百合と藤原さんの間に、忍が入ってくる展開はなくなったか〜。後は百合と藤原さんの主従逆転SM百合がじっくり描かれていきそうです。

・「恋初め・その後」
この単行本に収録されてるもう一本の百合漫画「恋初め」の後日談。
書道部に入部し、なんだかんだありつつも憧れの雪ちゃんと相思相愛になった日野さんは書道をしつつもハートマーク書いてしまって可愛いけど真面目にやってないのをその場ではたしなめてしまう雪ですが、2人で一緒にいることは嬉しいんですね。
その気持ちを確認した日野さんは道端で雪にキスをしようと迫って大胆♪

それは恥ずかしくてまた拒否してしまう雪。まだ付き合っているという意識がなかったのは意外だった(笑)。しかしやっぱり日野さんと一緒にいることは嬉しいことを示すため、手を繋いであげて良い雰囲気♪

・「恋初め・その後のその後」
そして単行本描き下ろしのエピソードではこの2人も本当にしてしまうことに!

・「前略、百合の園より」
人当たりが悪くて見た目不良なんだけど家ではこつこつ漫画を描いてるヒロイン倉敷百合は苦手だった聖人君子な藤原さんにBL作品を描いている秘密を握られてしまいピンチも助けてもらって頭が上がらなくなってしまい、実はどSだった藤原さんの前ではたじたじなお話。

描いた作品を持ってこさせ、目の前で朗読したり、作品の通りに百合を鬼畜攻めして反応をうかがうどSな美園が、百合の漫画活動の相棒の忍の考えた架空設定通りなのが面白いですね。

百合も思いっきり嗜虐心をそそる反応してるから、いじめてみたくなるのもわかる(笑)。

授業が終わった後も「帰っちゃダメよ?」と言って肩をたたく藤原さんがゾクゾクしますね(笑)。
2人きりになった後は百合が持ってきたBL小説を目の前で朗読して百合の羞恥心を煽って反応を楽しみ、「本当にアナタの『御曹司』になってあげましょうか?」とタイをつかんで顔を引き寄せる藤原さんがエロい(笑)。


相方がスケジュールを間違えたせいで学校で漫画をせっせと描かなきゃいけなくなった百合ですが、休み時間に漫画を描きに抜け出して自分と絡めないことに藤原さんはお冠。呼び出して壁バンまでしちゃってるシチュにドキドキ♪

「逃げるなんて許さないわよ」と迫ってくる藤原さんに「こんなに求められたのは初めてだ…」と真っ赤になっちゃう百合が可愛すぎ!

ネタ帳を持ってこいと藤原さんに言われて困った百合ですが、相方の忍に了解を取りに行ったところ「友達?」と相手を聞かれ真っ赤になってしまうのが可愛い♪
忍も実は百合の交際関係が気になってるのでは?と思わせる描写もあって良かったですね。

意地を張ってるうちにお互い無意識でしてしまう缶コーヒーの間接キスが良いですね。せっかくの女子同士間接キスだったけど缶コーヒーだけにあまり甘くはなかった?しかし後で照れてる2人が可愛い♪

・「恋初め」
黙々と書道に励んでいるため周囲から孤立していて、ある日から日野さんという女の子からラブレターをもらってしまった雪ちゃん。クラスの罰ゲームで無理にやっていてからかわれているのだと思いつつもすぐ飽きるだろうとしばし付き合うことにして、書道を雑にやってる彼女を見て我慢ができず、つい真剣に教えてしまって、従順に従う日野さんを意外に思いつつも、やっぱりからかわれているのは嫌だと突き放してしまうことに。
しかし彼女が真剣に打ち込んでくれていたことに気づき、また彼女がいない自分が寂しいことに気づき、唯一特技である手書きの文章でまたあなたといっしょに書道をしたいと手紙を渡し、日野さんもまた戻ってきてくれるのでした。
口では雄弁な日野さんに、元々筆では雄弁だった雪ちゃんも自分の気持ちを話すようになり、ようやくお互いの気持ちが伝わり合うのでした。
タイトルは「書き初め」とかけているのでしょう。

カバー下漫画も笑ったw

今のところは藤原さん(攻)×百合(受)で描かれていますが、また関係が逆転する展開もあるかもしれませんね。

主従関係百合って、古くは「エスカレーション」という作品もありますけど、そういう百合って妖しくて超絶に美しいお姉さまが攻め役な場合が多かったんで、普通の女の子が普通の女の子を屈服させてしまうって展開はわりと珍しいですよね。
作中でBL漫画が出てきて、その関係に2人が倣ってしまっていることもあって、この主従関係はBLっぽい気がするんですが別に男臭いということもなく、ちょっとゾクゾクする感じがあってこれが結構面白いのです(笑)。
百合はBLとは違う!百合作品にはすべて百合ならではの良さがなければいけない!と考える人には合わないかもしれませんが、ガチガチなフェミニズムにとらわていない、女性が女性に屈服する様子が面白い作品ってそろそろ出てきても良かったと思いますし、なかなか新しくて面白い百合作品が出現してきたなぁという印象です。