合格の報告の後、またまた間が空いてしまい、気付いたら師走に突入、大晦日になってしまいました。

この1年は試験三昧になった1年で、勉強続きの毎日だった様に思います。
勉強を通して多くの人と出会え、また素晴らしい仲間に巡り会えた事も私にとって大きな宝物となりました。
勉強は試験が終わったら終わりと言うものではないので、日々勉強そして研究といった感じになっていきますが、興味のある分野なので楽しめているのが嬉しいです。
来年は、野菜ソムリエの資格取得に向けての勉強もスタート。
ジュニア野菜ソムリエの時は合格率も90%以上ですが、野菜ソムリエは30%ぐらいと聞いているので、気を引き締めて頑張りたいと思います。

さて…そんな野菜ソムリエなんですが、先日野菜ソムリエ協会で野菜薬膳と言うのがテーマになった勉強会があり、これはぜひに!と参加してきました。 

その際にお土産で頂いたのが、こちらのお屠蘇。

屠蘇01

子供の頃からお正月といえば「お屠蘇」がつきもので、薬くさーい何とも言えない飲み物で、これがまた年少者から飲むものだから、子供時代は私が最初。
ああ、嫌だ嫌だと思って口にしていた事が今でも記憶に残っています。

屠蘇の文字は「屠」が「ほふる」と言う事で殺すなどの意味を持ち、「蘇」が蘇るの意味となるのですが、これは「邪を殺し、体を元気に蘇らせる」と言う見方が多い様です。
お屠蘇を飲めば、体を害する邪を葬る事が出来、体を健康に保つと言う事でしょうか。
改めてこの文字を見ると、変だよね…って感じですもんね。

 そして、私は今の今まで知らなかったのですが、お屠蘇って華佗が作ったとされているそうですね。(あくまでも有力な説と言う事で、諸説はある様です)
華佗と言えば、私が愛する三国志の中に出て来る名医であり、世界で初めて全身麻酔なるものを行ったとされている人です。
三国時代に考案されたと言う事は、かれこれ2000年近く前からあったと言う事で、それにもびっくり。
日本には平安時代に伝わってきたそうですよ。

お屠蘇は「屠蘇延命散」という名前で、これって立派な薬膳酒なんですよねぇ。
中に入っているものも、薬膳や中医学ではお馴染みのものが入っております。

この下でちょこっと紹介していますので、良かったら続きをご覧下さい。





中に入っているのはこれです。


屠蘇02
 

【屠蘇(トソ)】

効能:胃腸を整え、風邪を予防する。
薬味:桂皮、山椒、陳皮、桔梗、大茴香、丁子、浜防風

【桂皮(桂枝:シナモン)】

性味:辛甘/温
帰経:肺心脾肝膀胱
効能:散寒解表、温経通陽
適応:風寒表証の頭痛、発熱悪寒

料理やお菓子に使う事も多くお馴染みのスパイス。
加えると甘味を感じる事が出来るので、糖分を控えたい時に使うのも効果的。

【山椒(サンショウ)】

性味:辛/温
帰経:脾肝
効能:温中、明目、固歯、消腫、降気
適応:胸のつかえ、腹の冷え
作用:食欲減退、魚の生臭みを撮る

【陳皮(チンピ)】

性味:辛苦/温
帰経:脾肺
効能:理気、調中、燥湿、化痰
適応:腹満、嘔吐、下痢、消化不良、胸苦、多痰

ミカンの皮を干したもの。
干す事で細胞膜を壊して成分を出す事が出来る。

【桔梗(キキョウ)】

性味:苦辛/平
帰経:肺
効能:解熱、止渇、消腫
適応:咽喉腫痛、下痢、腹痛

呼吸器疾患の要薬
根を乾燥させたものを使用

【大茴香(ダイウイキョウ)】

性味:辛/温
帰経:肝腎脾胃
効能:散寒止痛、理気和胃
適応:四肢の冷痛、胃寒の腹痛、嘔吐、食欲不振
禁忌:熱傷、陰虚火旺

【丁子・丁香(チョウジ、チョウコウ)】

性味:辛/温
帰経:脾胃腎
効能:温中降逆、温腎助陽
適応:胃寒の嘔吐、陰部の冷え
※畏うこん

【浜防風(ハマボウフウ)】

性味:辛甘/微温
帰経:膀胱肝脾
効能:散風解表、勝湿止痛、祛風止痙
適応:外風表証の風寒風熱を問わず使用可、関節痛、ひきつり


パッケージには上記の薬味が載っているので、その効能などを洗い出しましたが、授業の中では屠蘇の薬味として以下のものが出ていました。

薬味:白朮、桔梗、浜防風、山椒、桂皮、茴香、陳皮、紅花、丁子、大黄附子

これが本来の屠蘇延命散の配伍の様ですが、体を温めるけれど瀉下効果が強い「大黄」と、毒性のある「附子」(トリカブト)が入っています。
現在はこの大黄と附子の2つは加えていないとの事。
さすがに危ないですものね…

頂いた屠蘇には入ってなかったのが、白朮、紅花でしょうか。
白朮は健胃や利尿作用があり体の水分調整を行ってくれます。
紅花は鎮痛作用や活血祛瘀などの作用があり、産前産後や生理痛などに用いられます。


配合から見ても、胃腸を整え風邪の予防というのは、なるほど納得の組み合わせなんだなぁと思います。

最後にお屠蘇の作法について触れておきたいと思います。

【お屠蘇の作法】

赤い三角袋に薬味を入れ、大晦日の夕暮れに、その家の家長が井戸に袋を吊し、翌元旦の日の出前に身を若水(元旦一番に汲んだ水)で清め、太陽に礼拝した後、井戸より取り出しお酒に浸ける。

 家族全員で神仏に礼拝した後、新年の挨拶を交わし、朱塗り又は白銀や錫のお銚子に入れた屠蘇を三段重ねの朱塗りの杯に注ぎ、東を向いて、年少者より飲む。順次、年輩者へ杯を回す。
男は片手で受け、女は両手で受ける。


さすがに、現代の環境で井戸は難しく…、このお作法にのっとって全て行う事は難しいですが、

東を向いて年少者から飲む、順次年配者へ杯を回す。
男は片手で受け、女は両手で受ける


と言うぐらいは出来るんじゃないでしょうか。 


さてさて…今年も残す所わずかとなりました。
なかなか更新していない場所になっていますが、来年はもう少し勉強に活用出来る様にしていきたいなと思います。

ここを訪れて下さっている皆様にとって、来年も良い1年になりますよう。
そして来年もどうぞよろしくお願いいたします。