2009年4月13日(月)


国立文楽劇場4月公演は、義経千本桜の通し狂言。
頑張って、一日で昼夜通しで観てきました。


【第1部】 午前11時開演 午後3時半終演
 寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)
 通し狂言 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
 初 段 堀川御所の段
  二段目 伏見稲荷の段・渡海屋/大物浦の段
【第2部】 午後4時開演 午後9時20分終演
 通し狂言 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
 三段目 椎の木の段/小金吾討死の段/すしやの段
 四段目 道行初音旅/河連法眼館の段

劇場HPの解説によりますと、はじめに能楽「翁」を原曲として人形浄瑠璃に取り入れられた『寿式三番叟』で、節目の舞台を清め、25周年を祝って舞います。『義経千本桜』は浄瑠璃の三大名作のひとつに数えられ、源平争乱を背景にした壮大なスケール、涙あふれる別離の情感、そして、華麗にして神秘的な展開と数々の名場面で彩られた大作です、、ということです。


どれもこれも、力のこもった熱演で、堪能しました。


大好きな大夫さん達。

住大夫さん、すしやの段、切。
悠然たる自然体で、芸の深さをしみじみと届けてくださいます。

千歳大夫さん、すしやの段、奥。
いつもながらの大熱演。
ここまでやっても、まだ大丈夫なんだ、といつも勇気を戴きます。

嶋大夫さん、河連法眼館の段、切。
言葉が直接こころに届いて、涙が勝手にあふれます。
どうしてこんなに、言葉が力を持つことができるのでしょう。
「いぃぃぃ、いぃぃぃ、、」と「い」ひとつでも心の襞に分け入ってきます。

勘十郎さん、狐忠信。
熱い演技で、狐忠信の哀しみ、喜びに打たれました。

そのほかのどの方もどの方も、渾身の舞台で、全てよかったです。

三味線も、いつもながら、表現、音色の多様さ、力強さに酔いしれました。


お客様に届ける「芸」というのは、かくあるべし。
このように「芸」と向き合ってこそ、人の心を打つことができるのだ、と、いっぱいいっぱい学ばせていただき、明日からの元気を貰いました。