小学生の頃、ど田舎の実家の木の下にカラスのヒナが落ちていたのを発見した。
巣に戻そうにも高すぎて無理だし、落下した影響なのか血も出ている。

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ど田舎なため、獣医なんてものは地域には存在しない。
なのでただ可哀想に思って、俺が世話することにした。




ヒナが何を食べるのかはよく分からなかったから、ご飯を潰して、それを爪楊枝の先につけて食べさせた。
成長に合わせて、米からミミズやバッタなどの虫に食べ物を変えていった。
それが正解なのかは分からないが、スクスク育った。

途中名前も付けてやったら、よりいっそう可愛く思えた。
名前を呼べばギャーと返事をするし、それにアヒルの子供みたいに俺の後ろをトコトコついてくるし、頭を指で撫でると気持ち良さそうにする。

でも、カラスは若鳥に成長して飛べるようになったから、悲しいけど、自然に帰そうと思った。

そんで、カラスを近所の山に連れてしばらく様子をみたが、やはり人間に慣れすぎたのか一向に飛び立つ気配がない。
俺もだんだん辛くなって別れ惜しくなってきたから、思い切ってそのままカラスを置いて家に帰ったが、カラスも飛びながらくっついてくる。 

このとき、どうせ自然に帰すなら、もっとカラスと距離を取って接していればカラスにとってもよかったと反省するも、時すでに遅し。

仕方ないから、家の庭に放して、いつでも好きなときに飛び立てるようにした。
もちろん餌は与えない方針で。


腹が減ったらいつでも出て行くだろうと気長に待っていたら、結局10数年間、死ぬまで俺の実家の庭を離れなかった。
餌は自己調達で、庭の使わなくなった蔵を寝床にしてそこで過ごしていた。

その間、近所で生まれたアヒルも引き取って、そこそこアヒルとカラスは仲良くしていた。
アヒルも懐いてくれて、俺が学校に行くときにペタペタついてきて、校門の前まで来ると、学校から実家の脇まで緩く流れている用水路を使って家まで帰る、頭のいいアヒルだった。
しかも学校から帰るとカラスは出迎えてくれるし、彼女もいないのに父性に目覚めそうになった。

今は俺は成人しているし、二羽とも長生きしたが死んでしまった。
それに鳥の糞の世話は想像以上に苦労した。
でも、今にしてみればカラスとアヒルと過ごした青春も悪くなかったと思う。

友人にこのことをまんま言うとだいたい話を盛ってると思われるので、家族と妻以外にはあまり人に詳しく言ったことがなかったから、ここに言いたいこと書き込めてよかった。
長文すみませんでした。


 カラスは空高く投げた棒をキャッチして遊んだり、実家の裏口の鍵を嘴でこじ開けて俺の部屋に侵入したり、親バカだけど賢かったと思う
アヒルとカラスは池で一緒に水浴びしたり、ご飯を一緒に啄んだり、なかなか良い関係だった